美しいものを美しいと思える、心が動く瞬間を大事にしたいと思えた
2020/08/01 00:29
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投稿者:o - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな青春送ってみたかったー!という憧れを抱いた。
この本を手にしたのはTwitterで知ったことがきっかけで、特に担当編集者さんのこの作品に対する愛情を感じたからだ。
読み終わったあとぐらいからTwitterの王子様が呟いたり、より有名になり始めた気がする。
表紙とタイトルで躊躇ってる人は本当にそんなこと気にせずに読んでみて欲しいなと思う。
夢中になって読んでしまうと思うから。
このお話の登場人物は皆優しい。そして、ちゃんとロックをしている。
自分への気持ちがどうであれ、この世界を美しいと思えること大事にしたいなと思えた。
葵遼太さんの今後のの作品も楽しみにしています。
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投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
発売前からすごく推されていて期待しすぎたのか…うーん、そこまで絶賛される内容だろうかと疑問に思ってしまった。
お話としては普通に面白いし、読みやすいんだけど、題材としてはよくあるタイプのものだし、特にどんでん返しで泣かせるとかもなかったので、個人的には感動はできなかったです。
しかし、音楽好きな方やまっすぐな青春ものが好きな方には刺さる作品なんだと思います。
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“10代をロックンロールに捧げないで、人間に何ができるっていうの?“
恋人を亡くし、空虚な日々を過ごしていた主人公の晃。仲間、音楽によって灰色だった日々が変わり始める。
ただの青春バンド物語と思っていたけど、想像を越えてきた。タイトルに油断してた。
ユーモアや優しさが感じられる作風の中、途中からは切ない。切なすぎて、泣いてしまった
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大切な人が死ぬ・主人公が死ぬストーリーは好きではないけど、それがラストでお涙頂戴で終わる流れでなくてよかった。
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たとえて言うなら、彼らはクラスの中で周辺部にいるメンツだ。陰キャラと呼ばれたり、そこにいることを無視されるような、そんな存在。そんな彼らがたまたま新学期の席順で窓際の後ろの4つの席にかたまったのは、ある意味奇跡の始まりだった。もし、彼らのうちの1人でも席が離れていたら、もし、彼らのうちの1人でも最初の自己紹介を無難に終えていたら、もし…
いくつかの偶然が彼らを結び付け、そして奇跡のようなキラッキラの青春を見せてくれた。
高校生なのに恋人が病気で死んだり、クラスの周辺部メンバの4人がバンドを組んで文化祭で演奏したり、美女と野獣のようなカップルが生まれたり…っていままでにもう充分語りつくされた青春小説なのだけど。
その「よくある話」をここまでまぶしくオトナも泣ける小説に仕上げるなんて、葵遼太、おそるべし。
親目線で読むなら、どうしても晃の両親のことを心配してしまう。大切な息子が、不治の病の彼女のそばで過ごすために学校に行かないことを認めるってなかなかできませんよ。息子が傷つくことがわかっているし、つらい時間を過ごすことになるし、なにより、彼女の死のあと、立ち直れるかどうか、不安だろうし。
そんな中でよく、息子を信じて1年を過ごさせたな、と。
それと、Twitterでは和久井人気が高いようだけど、アタクシ的にはどこをどう切っても藤田一択ですわ。
サイコーじゃないですか、藤田。友だちと、友だちの彼氏のために、どれだけ時間を費やしたんですか藤田。最後にはお願いだもう藤田を開放してやってくれ、と思ったりもして。
願わくは、藤田のこれからの人生が美しく輝いていますように、と祈る。
ただ、ひとつ。心から愛していた彼女を失った18歳男子の一年間って、どんな風なんだろう、と。ちょっと考えたりもして。
「死」というものがそれほど身近ではないであろう年ごろの高校生にとって、一年でその死を乗り越えることってできるんだろうか。いや、ずっと砂羽のことを思い続けろ、引きずり続けろ、とは言わないけど。
あぁ、でもそうか。これは恋人を失った高校生のたんなる再生の物語、ではなく、それぞれに鬱屈を秘めた4人の青春音楽小説、ってことなんだな。
ニルヴァーナやレッドツェッペリンの音楽が今の時代に再び必要とされている、という、そういう物語なんだな。
そういえば「天国への階段」を繰り返し繰り返し聞いていたのは、私も17歳の頃だったな、とふと。
音楽の持つ力って無限大だ。
あぁ、そうだそうだ。白波瀬のお母さんの仕事より、武彦くんの両親の学校への力の理由の方が気になっております。武彦くん、いいやつだ。彼のような人がいて、小さな世界は回っているんだよね。
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Twitterで、書店員さんたちが
ものすごい熱量で
グイグイオススメしてくる。
すぐ手に取り読もうかな。
とはならなかった。
好きな作家さんの新刊も積んである。
(早く読め)と積本からは圧がかけられている。
新人作家さんの作品は、後回しにしても
何も困ることはないのだ。
でも、葵遼太さんの旬を逃してはもったいない。
そんな気がしてきた。
読んでみた。
キラキラと眩しかった。
晃が、もっとアツイやつだったら白けていたかな。
みな、ロックだったけれど
バランスがよかった。
葵遼太さんの次回作にも期待している。
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タイトルで損してるけど、バンドストーリーとして最高。ダブリとヲタクとギャルの出会いからの衝動と自己革命。いい意味で若ぶらない、淡々とした文体もいいです
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感動の嵐でした。主人公の佐藤くんが恋人に愛されてて愛の素晴らしさを感じた。
最初から最後までとても綺麗で眩しい青春小説。
何度も涙を流しました。
とにかく皆から愛されてる佐藤くん。幸せになってね。
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新潮文庫nex、「ラノベですか?珍しい!」
と思わず言ってしまった。「読んでみて」と貸してくれたのは50代の上司。
何やら彼女が亡くなる話で…
主人公・佐藤晃(あきら)は彼女・砂羽(さわ)が亡くなるまで高校を休学して側にいる…
しんみりと悲しい話は苦手だなぁと思いながら読み進めた。
ただ、特徴的なこのタイトル。
27歳で自殺したニルヴァーナのギターヴォーカル、カート・コバーンの名言の一つである。
晃も砂羽もバンドを組んでいたこともあり、カート・コバーンは神のような存在。
二人の間に同じバンド仲間だった藤田有紀がいて、現実主義で私は個人的に好きだった。
最後にも出てくるが「死人は無敵」という言葉。カート・コバーンも砂羽も早く亡くなるから生きている人たちには神格化される。
つまり遺した言葉も名言と言われ続けるのだろう。
ただ作者の葵遼太さんは砂羽を神格化して終わらせなかった、そこがポイント。
話は砂羽の死後、晃が復学してからのことも同時に語られ、晃と砂羽が病室にいて聞こえてきた謎の歌声(レッド・ツェッペリンの「天国への階段」を歌っていた)の正体が判明する。…そこはニルヴァーナの曲じゃないんかい!!と思ったけど。
砂羽は亡くなり時間は止まるが晃の時間は動く。そこで新しく知り合う仲間。
白波瀬、御堂、和久井。
四人でバンドを組む。
もう楽しいこともないんだろうと思っていた晃の青春が再び動き出す。
そこで御堂の歌声にピンとくる晃。
個人的によかったのは美人で華がありいかにもヒロイン風の白波瀬がその役ではなかったこと。御堂ちゃんがスポットライトを浴びたというところがよかった。
遺された人たち、生き続ける人たちが罪悪感を持たずに光を見つけて生きていけること。
それをもたらすのは新しい出会いでもあるとこうこと。
カート・コバーンの名言の一つ「他の誰かになりたがることは自分らしさの無駄遣い」
解釈は個人的な私の勝手なものだけど…
亡くなった砂羽は晃にとって神格化されてずっと忘れられない憧れの存在になりうるけれど、御堂ちゃんは御堂ちゃんのままでいて欲しい。それは砂羽の願いなのかも知れないと思った。
亡くなった後のことまで考えていた砂羽の愛を感じた。
レビューを読むと中高年男性が特にグッときている物語なよう。上司世代の心を掴んでる。ピュアな気持ちはいくつになっても蘇るのね。
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2020年99冊目。なのだった。が頻出するのが気になったけど、途中で忘れて夢中で読めた。流行りそう。映画にできそう。
「不思議だね、自分を嫌いなまま、ひとは、それでも世界を、うつくしいと思えるんだよ。」「夜のなかを歩みとおすときに助けになるのは、橋でも翼でもなく、友の足音なんだ。」「なにかがはじまりそうなときには、はじめてみること。」 /20200624
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高校の青春ものだけど、人生の中で大切なものを失うこと、それでも生きていくこと、立ち直ることの全てが詰まっていた。ロックを愛する作者なのか、要所要所に人生訓のような名言がありなるほどなぁと感心しながら読了しました。
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タイトルにつられて読んでみた作品ですが
カート・コバーンの名言から取った言葉だったんですね。
タイトルと序盤の物語の内容がしっくりこなかったのですが
途中で種明かしがあったのでスッキリしました。
内容としては学園青春モノで40手前のオッサンが読むには
少しくすぐったいところが沢山ありましたが面白く読むことが出来ました。
というのも主人公の両親の言葉や悲劇のヒロインである砂羽の両親の言葉が
青春真っ只中のTeenagerに贈る言葉としてとても秀逸だったからです。
自分の息子・娘が同じような状況になった時に果たして自分は
こんな言葉をかけることが出来るだろうかとそんな視点で読んでしまいました。
読後感もとても良く爽やかな気持ちになれました。
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「誰かの何かになろうとすることは、自分らしさの無駄遣い」この言葉を見た時、自分の心を見つめ直すきっかけとなった。
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設定ありがち?
全然違った!
なんだよコレ‼︎完全にやられちまったよ‼︎
元バンドマンの現書店員が、鳴り止まぬ感動を掻き鳴らして愛に叫ぶ!
「タイトル手に取りにくい」なんて、ただただ損!
かけがえのない時を駆け抜ける、一瞬一秒のきらめきが心に焼き付く。
想いがはじける。すべてが愛おしい。
とにもかくにも尊いです!
喪失の悲しみに暮れて涙、とかじゃないんだよね。
再生のきらめき、生きていける恵みの涙みたいな。
サイダーの炭酸みたいに希望が湧いてきて、渇いた心を爽やかに潤してくれる。
胸打つビートに奏でる自分だけのメロディ。
重ね合う音掻き鳴らし、想いを乗せて愛を歌う。
鳴り止まぬ感動エンドレスリピート。
この青春、読まないままで終われない!
年齢不問‼︎青春すんならこれを読め♪
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タイトルで少し読むのを躊躇うけれど、読んでみるととても良かった。
「ロックミュージシャンは何故か早死することが多い。ロックな生き方ができるような人間は、そもそもロックな生き方をつづけていけるほどに図太くはできていないのだろう。」
この文に感銘を受けた。私自身、藤田ほどロックな生き方はしてないけれど、いつも全力疾走で走り続けられるほどに私は強くできていない。
絶望の淵を歩いていてもまだ生きてみようと思える程の彼女の愛は大きく、新しくできた友人たちが救ってくれた世界は淡くて儚くて素晴らしい世界だと感じた。皆しあわせになってほしいです