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日本大空襲 ──本土制空基地隊員の日記
著者 原田良次
太平洋戦争時、帝都防衛の任をおびていた陸軍飛行第五十三戦隊。その整備兵であった著者は、日本全土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年の敗戦に至るまで、手許にあった文...
日本大空襲 ──本土制空基地隊員の日記
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日本大空襲 本土制空基地隊員の日記 (ちくま学芸文庫)
商品説明
太平洋戦争時、帝都防衛の任をおびていた陸軍飛行第五十三戦隊。その整備兵であった著者は、日本全土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年の敗戦に至るまで、手許にあった文庫本の余白にひそかに日記を書き綴っていた──。苛烈をきわめる各地への空襲とその被害の経過を定点観測のように詳細に記録しつつ、そこに疲弊していく兵士の日常や傍観者たらざるを得ない自身へのやるせなさ、膨らんでいく戦争・国家への疑念、荒廃していく国土や次々と斃れていく戦友への痛切な思いが、随所に差し挟まれていく。等身大の兵士の視点から本土空襲の全貌を綴った貴重な記録。
目次
- まえがき/I 東京の空敵一機 昭和十九年十一月一日‐同年十一月十一日/II マリアナ基地からのB29渡洋爆撃 昭和十九年十一月十二日‐同年十二月二十二日/III 本土空襲本格化 昭和十九年十二月二十三日‐昭和二十年一月十九日/IV 焼夷爆撃への転換 昭和二十年一月二十日‐同年二月十八日/V 東京壊滅する 昭和二十年二月十九日‐同年三月十一日/VI 主要都市への無差別爆撃 昭和二十年三月十二日‐同年四月四日/VII 沖縄進攻作戦と軍需工場攻撃 昭和二十年四月五日‐同年五月二日/VIII 底をついた日本の航空戦力 昭和二十年五月三日‐同年六月八日/IX 敵機日本全土をおおう 昭和二十年六月九日‐同年七月七日/X 破局 昭和二十年七月八日‐同年七月三十一日/XI むなしき戦争 昭和二十年八月一日‐同年八月十五日/全国都道府県被害状況/参考文献/文庫版解説(吉田裕)
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紙の本
太平洋戦争の戦火が激しくなる中で書き綴られた記録です!
2020/04/15 11:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、太平洋戦争当時、陸軍飛行第53戦隊の整備兵として任務にあたっていた著者が、日本本土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年8月の敗戦に至るまでに密かに書き続けたメモを纏めた書籍に纏めたものです。同書には、日々、疲弊していく兵士、膨らんでいく戦争、そして国家への疑念、荒廃していく国土や次々と死んでゆく戦友への痛切な思いが書き綴られています。同書の構成は、「1 東京の空敵一機」、「2 マリアナ基地からのB29渡洋爆撃」、「3 本土空襲本格化」、「4 焼夷爆撃への転換」、「5 東京壊滅する」、「6 主要都市への無差別爆撃」、「7 沖縄進攻作戦と軍需工場攻撃」。「8 底をついた日本の航空戦力」、「9 敵機日本全土をおおう」、「10 破局」、「11 むなしき戦争」となっています。
紙の本
よくぞ、書き残しておいてくれた
2020/01/21 08:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで、子ども向けの本などで、
「毎日空襲がありました」などという記述を見ると、
毎日あるわけないだろ、大げさな!
と思っていたのですが、それをちょっと考え直しました。
ひとつの街からみれば、毎日空襲があるわけないけど、
日本全国で見れば、ほぼ毎日米軍機が来襲していた。
日本軍はほとんど迎撃できなかった。
物量も性能も格段に違うのだから。
陸軍の飛行基地で軍務についていた著者の仕事は、
最初は、飛行機の整備だが、
のちには、機体温存のための避難ばかりになる。
戦争の態をなしていない。
なのに政府・軍部は戦争をやめようとしない。
そんな、戦争の不合理が如実に分かる。
あの時代に、よくぞ、書き残しておいてくれたものだ。