奇譚蒐集録―北の大地のイコンヌプ―(新潮文庫nex)
著者 清水朔
大正三年、帝大講師・南辺田廣章(みなべだこうしょう)と書生・山内真汐(やまうちましお)は北海道・室蘭港に降り立った。流れ歩く村(ヤイケシテコタン)――鬼の襲撃を恐れ、アイ...
奇譚蒐集録―北の大地のイコンヌプ―(新潮文庫nex)
商品説明
大正三年、帝大講師・南辺田廣章(みなべだこうしょう)と書生・山内真汐(やまうちましお)は北海道・室蘭港に降り立った。流れ歩く村(ヤイケシテコタン)――鬼の襲撃を恐れ、アイヌに擬態し隠れ住むその村には、男女が入れ替わる奇妙な婚礼が伝承されていた。今は亡きその村の、最後の『神に聴く者(イコンヌプ)』である女のもとに彼らが辿り着いたとき、過去と現在の謎が繋がり、悲しき真実が浮かび上がる。ふたりの少女の贖罪に涙する、民俗学ミステリ。
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また悲劇をとめられなかった感じが
2022/10/08 01:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作で北海道に変わった婚礼を行う村の話を聞き、アイヌの元へ訪れる二人。
今度は北の地で人鬼の悲劇に立ち会う民俗学ミステリー第二弾。
真相のミスリードには見事に引っかかったね。
そしてまた真実に肉薄しながらも悲劇を止められなかった廣章は、なんというか危機感に欠けているのではって気がする。
村で妾を作る風習がなかったのは、祖先達は人鬼の自覚があって、家畜のように実験で交け合わされてきたから、悪戯に人鬼を増やすことに忌避感があったのかなぁ。
女児ばかりが生まれやすかったのは近親婚の弊害だったのだろうか。