ネタをちょいちょいぶっ込むから……
2023/10/27 08:55
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投稿者:MEG - この投稿者のレビュー一覧を見る
真面目なエッセイだと思う、たぶん。
鳥類学者のフィールドワークの以外なハードさ。
鳥の驚くべき生態(カラスの吸血行動はめっちゃ怖い)。
人間の都合による調査地の消失。
外来生物の影響。
国際シンポジウムでの英会話恐怖症等々。
へぇ〜興味深いなあと思って読んでいると、所々で強烈なネタを突っ込まれる。
アニメから吸血鬼、昔の特撮ドラマの怪獣まで色々。
しかし一番は、チョコボールで有名なあの方のリアル版。イラストが本当にキモかった。
川上先生のカール愛も凄い(あとがきでカールおじさんに文句をたれてた)。
読んでいてこちらまで食べたくなったけど、残念ながらここは東北、売ってないんだよな……。
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
特に鳥類に興味がなくても楽しく読めました。日本の森では鳥たちが棲み分けをしていてウグイスは藪の中にいるとか、よく見るウグイスは亜種の方だとか、知らないことばかりでした。各項の見出しや文中に頻繁に文学作品、映画、歌、漫画等の単語やフレーズが出てくるので、知っている人にはそこも楽しめると思います。私はガンダムや北斗の拳はよくわからないので、ついていけないところもありました。
鳥類学者の生態がわかる。
2020/07/24 10:25
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鳥の研究って、過酷なアウトドアなのですね。
船がつけられない無人島に泳いで上陸し、崖を登る。
知らない世界の変わった人かと思いきや、スナック菓子のカールを愛する普通の人だ。
未知の業種のお仕事を知りました。
もちろん、鳥のこともたくさん知りました。
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この界隈ではすでに有名ではあるが、相も変わらずの川上節である。
本書は短めにまとめた研究してる中で気になることや生物学者故の困り事やカールなど、他よりもエッセイ要素が大分強い印象。いやエッセイなんだけども。
言葉巧みに面白おかしくこの文章を書けることは本当にすごいと毎度思う。
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ユーモア溢れる、いや、やや溢れすぎている鳥類学エッセイ。
学者先生とか普段何して生きているんだろう、と常々思っていたけれど、こんなことしてたんだな。案外サバイバルだな。こんなん考えながらご飯食べるのか。…と思ったら、最後に研究者の地味な日々が綴られていて、思わず学生時代を思い出した。
時には街に出かけ、時には山を登り、息も絶え絶えになりながら喜び調査して、帰った後はひたすらパソコンの前に鎮座して報告書を作成する日々…。あの時、目は完全に死んでいた。仮に自分を観察する研究者がいたならば、その変貌ぶりに首をかしげたに違いない。
鳥類学者とは日本なら約十万人に一人の稀有な生き物であるらしい。本書を読めばその生態にちょっと詳しくなれる。鳥に詳しくなれるかは読者によると思われる。
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一般人にはあまりなじみのない鳥類学と鳥について、また鳥類学者の苦労を、作者ならではのユーモアたっぷりの文章を読んでいるうちに、楽しく味わえる一冊。
TVでしか見たことのない(普通の人は上陸できないのだから当たり前か)小笠原諸島西之島の生物相の話から、調査の苦労話、鳥の生態、外来生物をどう考えるかなど、様々な話題を取り上げ、大上段からではなく、面白おかしく読んでいるうちに、啓蒙されてしまう。
自分のような自然科学系に疎い人間でも興味津々のうちに読めるので、多くの人に是非手に取ってもらいたい。
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こども科学電話相談で知ったバード川上こと川上和人さんのエッセイ。
文庫版が出ていて、しかも文庫フェスの対象本だったので思わず購入。
1ページ目からクスりと笑えるユーモラスな文体。でも、さすがは学者さんという語彙の多さ。今まで全く出会わなかった「鳥類学者」の日常(ではないのか)が知れて面白かったです。
鳥に関する雑学も増えたし。鳩のフン……まさか尿と糞が一緒に出るとは……
例え話も豊富で楽しい。バイオハザードの件とかめちゃくちゃ笑った(笑)
ラジオを聴いてると「こども相手に気さくなおじさん」って感じやけど、本を読むと「バイタリティ溢れる話好きな研究者」って感じがするなー。年代が近いこともあり、脱線部分も含めてかなり楽しく読めました。
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鳥類学者、めちゃくちゃ鳥好きじゃないですか。
良い意味でタイトルに騙された。
そして文体に森見登美彦みを感じる。この前読んだ前野ひろみちより全然森見さんっぽい。
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鳥が好きだと思うなよって表題にはなってるけど、探究心は半端じゃないし、野鳥だけじゃなくてキョロちゃんまで考察するあたりはオタクっぽいなあと思った。
私が普段思う「鳥への関心」と著者のそれが全然違いすぎて圧倒された箇所もあったけれど、ほとんどわかり易く解説されているし、なにより表現が面白かった。いわゆる小難しい「学者」っていう感じはしなくて、親しみやすい本だと思う。
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英語は話せない、成り行きで鳥類学者になったという受動性を持ったザ日本人の著者が、鳥類学の調査をメインに学者ゆえの考え方をユーモアを織り交ぜて語ってくれる。学者×ユーモアがこんなに魅力的なんて。
鳥類学や調査、学者としての日常について面白く教えてくれつつ、そこで得た気づきを抽象化・一般化しており、「この鳥の特徴からそんなことがわかるのか」とどんどん引き込まれる。
「この分野ってこんなに面白いのか」
そう思わせてくれる本です。
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鳥にまつわるトリビア色々で興味深く読めました。同世代だけど、見てたアニメは違うのか所々ギャグが分かりませんでした。本編は面白く読めましたが、解説の人、応用生物出身でしたかね。まぁ自分の話ばっかりで、全然解説になってないしね。
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最初はすごくおもしろく読み始めたんだけど、だんだん間延びしてきちゃった……『へぇ〜』と思うところも多かったし、語り口は面白かったのでいつか再読します。
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タイトルからかましてきていますが、中身は鳥への愛と好奇心に溢れています。
非常に読みやすく、時おり冗談を混じえながらもそういう見方もあるのか、とはっとさせられます。
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ややマニアックな内容ではあるものの、語り口が絶妙でとても面白かった。
〝鳥が好きだと思うなよ〟とタイトルにあるが、鳥への愛がダダ漏れだと思った。笑えて、ちょっと泣けて…為になる本。著者の他の本も読んでみたい。また、解説を書いた谷村志穂さんの本も気になった。
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鳥類学者の川上和人先生が、面白おかしくご自身のフィールドワークでの体験や日常生活において考察したことをまとめたエッセイ。噂には聞いていたが、これほどまでとは。たたみかけるようなギャグの応酬、冗談みたいなフィールドワークでの虫との死闘が繰り広げられ、人魚にメガネを献上し、泥酔した挙句死にかける。キョロちゃんにも鳥類学者的思考で迫っており、生物に興味がない読者も意識した本です。『くどい』と感じるか、『面白い』と感じるかは人それぞれの内容です。しかしながら生態系保全のことも多く記述されている点、鳥類以外にも生きものが登場する点でも非常に良い本だと思いました。どうしても著者の軽妙な文体に目がいってしまいますが、本質はそこではない。非常に共感した一文を挙げます。『世界の平和と経済的安定こそが、生態系保全の礎なのだ』。もっと著者の書かれた本を読んでみたいと思いました。