天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)
著者 釈徹宗
江戸中期、驚くべき町人学者が大坂にいた――。醤油屋に生まれ、独自の立場で儒教や仏教を学ぶ。主著『出定後語』では、世界に先駆けて仏教経典を実証的に解読。その成立過程や思想構...
天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)
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商品説明
江戸中期、驚くべき町人学者が大坂にいた――。醤油屋に生まれ、独自の立場で儒教や仏教を学ぶ。主著『出定後語』では、世界に先駆けて仏教経典を実証的に解読。その成立過程や思想構造を論じ、結果を導いた「大乗非仏説論」は、それまでの仏教体系を根底から揺さぶり、本居宣長らが絶賛するなど、日本思想史に大きな爪痕を残した。生涯独立不羈を貫き、三十一歳で夭折した“知られざる天才”に、僧侶にして宗教学者の著者が迫る。
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江戸時代の天才宗教学者
2020/11/09 21:52
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
薄い本が大変勉強になる。富永仲基の名前は知っていたがその思想内容は全く知らなかった。釈さんは富永の残した著作(その一部が発見されたのは戦後!)を読み解いて分かりやすく説明してくれている。膨大な仏教経典を具に読破し、大乗仏教経典は前説を上書きしたもので釈迦の直接の教えでないこと、インド中国には叙述のくせがあること、時代の違いにより言葉の含意は違うことを説き明かしている。18世紀の日本にこんな世界的な宗教学者がいたのかと感心する。まさに天才である。「忘れられた思想家」安藤昌益を見出した狩野亨吉を思い出した。
加上説
2024/08/22 13:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
仏説(神道や儒教も)は過去の説にそれを上回るように次の説を加上していくという説を述べた冨永仲基の著書「出定後語」やその他の著作について説明されている。仏説は全てブッダが説いたとされていた時代に今の世にも通じる説を提唱した先見性がすごい。