- 販売開始日: 2022/09/01
- 出版社: 毎日新聞出版
- ISBN:978-4-620-32646-7
空洞のなかみ
著者 松重豊
物書き松重豊、誕生! 軽妙洒脱な筆致で描かれる演者の心象風景。 連作短編小説12編+エッセイ25編を収録!!『孤独のグルメ』『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』『きょうの猫村さん...
空洞のなかみ
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商品説明
物書き松重豊、誕生! 軽妙洒脱な筆致で描かれる演者の心象風景。 連作短編小説12編+エッセイ25編を収録!!
『孤独のグルメ』『ヒキタさん!ご懐妊ですよ』『きょうの猫村さん』などさまざまな映画、ドラマで注目を集める著者の初の書籍。書き下ろし連作短編小説「愚者譫言(ぐしゃのうわごと)」と週刊誌「サンデー毎日」の連載エッセイ「演者戯言(えんじゃのざれごと)」の2種を収録。演者だからこそ描くことができた心象風景を、独自の軽妙洒脱な筆致で表現。「サンデー毎日」連載時から人気を呼んだ旭川在住のイラストレーターあべみちこによるイラストが彩りを添える。
【目次】愚者譫言/バスの中 「プロローグ」/取調室 「第一話」/ガベル 「第二話」/酒場 「第三話」/伴走 「第四話」/土の中 「第五話」/かさぶた 「第六話」/オペ室 「第七話」/仇討ち 「第八話」/日当 「第九話」/独房 「最終話」/鯖煮 「エピローグ」/演者戯言/設定を変えてしまうほど自白に影響を与える食べ物の存在/昨日ニンニクさんざ食った奴の臨終に立ち会う気分は如何/脳に詰まった起訴状がカレーに追い出され睡魔が襲う午後/異国で異教徒になった日の寿司と浴槽その冷たさについて/沈黙するポテチ片手の羊たちその記念写真が手許に無い件/背が伸びる秘訣をと問われたらとりあえず牛乳と答えるよ/坊主頭の中学生はレゲエとパンクの間で揺れ動くのだった/覚えられないのは茗荷の所為なのよと可愛い文字で書いた/オムレツもエッグベネディクトも便座にしゃがんだあとで/神に見守られた美しい雪隠で考えるのは今宵の夕飯の献立/定食屋の奥に並ぶ宇宙人の眼差しにライス大盛りを完食す/東京特許許可局なんて実際には存在しないものじゃぞ隆景/けして孤独ではないチーム孤独は彼の下で円陣を組むのだ/餃子耳にはなりたくない相撲好きの柔道家の下手な素振り/大晦日紅白の真裏で独り年越す方々と共に食さんと欲する/鬘をとって風呂上がり万願寺唐辛子の甘さを教わった夜に/最初はグーだが皮膚はカタカナよりも漢字を求めたのだった/言っとくけど演者はドットで出来てるわけじゃ無いからね/アンドロイドは博多やわやわうどんの夢を見ていたか否か/折角結婚祝にすき焼き鍋を贈ったんだから別れないでくれ/待ち時間にはカメラに向かって無意味な下ネタを連呼する/師曰く汝が隣人即ち友と限らず写真は撮られる側と限らず/組事務所で咄嗟に嘘をつく心のブレに補正は可能だろうか/根気良く注射を打ち続け魔の手から逃れる方法を信じるか/星空にたき火を囲んで人生を語る場を僕が作ってあげよう
【著者略歴】1963年生まれ。福岡県出身。蜷川スタジオを経て、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。2007年に映画『しゃべれども しゃべれども』で第62回毎日映画コンクール男優助演賞を受賞。2012年『孤独のグルメ』でドラマ初主演。2019年『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』で映画初主演。2020年放送のミニドラマ『きょうの猫村さん』で猫村ねこを演じて話題に。「深夜の音楽食堂」(FMヨコハマ)では、ラジオ・パーソナリティーも務めている。
目次
- 愚者譫言
- バスの中 「プロローグ」
- 取調室 「第一話」
- ガベル 「第二話」
- 酒場 「第三話」
- 伴走 「第四話」
- 土の中 「第五話」
- かさぶた 「第六話」
- オペ室 「第七話」
- 仇討ち 「第八話」
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『空洞のなかみ』
2020/11/03 19:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
俳優 松重豊 はじめての著書
コロナ自粛期間に謹慎蟄居生活を送った俳優の“妄想”が生み出した連作短編12編(「愚者譫言」)と、サンデー毎日に2年にわたり連載したエッセイ25編(「演者戯言」)をあわせて書籍化、2020年10月刊
《物書き 松重豊、誕生!》──帯のコピー
井之頭五郎の独言がぼそぼそと聞こえてくるような語り口の本
孤独のグルメは役者だった
2020/12/11 10:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな松重さんの12編の短編と「サンデー毎日」連載のエッセイの一冊。
コロナで仕事が無くなって、書いてみようと産まれた短編の数々。パソコンの前で自分を振り返りながら、空想する世界はさぞかし楽しい時間だったのでしょう。
そんな想いが題名にぴったり。
昔を懐かしみ、フィルムカメラ、機械式腕時計、フィルムに憧れる気持ちは同年代の私も共感出来る。
でも松重さん、まだ還暦前ですよ、少し気持ちが年寄りくさくなっていますよ。
巷では少しでも若さを保つ話題が溢れていて、追いかけられるような気持ちになりますが、松重さんの本はそんな気持ちをほっと和らげ、とても居心地のよい時間でした。
松重さんの役作り
2020/12/30 12:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BenchAndBook - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者:松重豊に引かれ購入してしまった。
前半は多分、演じている自分を俯瞰的な観察眼で観て、それを再び自分の言葉として記載しているのだろうと思う。
この事を前提に読むと、松重さんの役作りの一端がわかるような気がして、面白く読めた。
後半は日々感じるままの記述で、捉え方がクスッとくるところもあり、松重さんらしい面がのぞいていた。
しかしやはり役者としての印象が強いせいか、先走った期待感を持ってしまうので、肩透かしを喰うところが出てしまうのは仕方ないところかな。
コロナ禍の俳優の妄想
2022/09/04 11:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:令和4年・寅年 - この投稿者のレビュー一覧を見る
役者のエッセイは、映像と顔が交差してきて面白い。大体、役は演技だと強調しなければならない事態に陥る時の役者あるあるの出来事が出て来る。