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投稿者:ぼちぼち - この投稿者のレビュー一覧を見る
5話からなるショート集。
妊娠をきっかけに夫によく会いに来るようになった。父親は夫なのか。
保育園の保護者役員を決めるときに全然話したことがない人から一緒にやろうと勧められお互いの子供同士もよく遊ぶようになり・・・。
13歳から不登校の息子。そしてその母親は息子の言いなりで・・・。
姉から急に将来相続は放棄してと言われた妹。
シングルマザーと恋に落ちてた息子が殺人容疑で捕まるが・・・。
全てに鳥肌立つどんでん返しあり。とても面白かった。必読の一冊。
ミステリの醍醐味。
2021/02/12 17:19
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
緻密に張り巡らされた伏線と、複雑な心理描写。
人の心の悪い面を語りながら、ああ、そういうことってあるかも知れないとうなずいてしまう逸品。
意外な展開と結末
2022/05/23 22:47
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投稿者:pizzaco - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めての著者でしたが、日常に潜むミステリーを意外な展開で描いていて、楽しめました。さりげない始まりから、ミステリーに転じていく短編集です。家族が軸になった作品集ですが、怖れや不安という心の中が丁寧に描かれているので、引き込まれて読みました。事件が起きるもの、恐ろしい事件を予測させながら、全く違う方向に展開するもの、とバラエティーに富んでいます。
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
矢樹純の下記の5つの短篇作品
妻は忘れない・・・夫が殺そうとしたのは誰?
無垢なる手・・・保育園のママ友と夫が急接近の謎
裂けた繭・・・引きこもりの少年は何をした
百舌鳥の家・・・姉妹の思い
戻り梅雨・・・息子が犯人?
それぞれのテーマがあり、物語の展開は面白かった。個人的には妻は忘れないが一番良かった。無垢なる手と戻り梅雨も良かった。
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矢樹純『妻は忘れない』新潮文庫。
5編収録のミステリー短編集。『夫の骨』が面白かったので、本作も読むことにした。
5編共に女性の強かさや内に秘める恐ろしさ、表と裏の二面性を描いている。表題作の『妻は忘れない』と『戻り梅雨』の2編が面白かった。
『妻は忘れない』。表題作。短編の中に起承転結とミステリーとがバランスよく配置され、小気味良く読める。バツイチの夫と結婚して数年後、夜の夫婦生活が途絶え、悩む妻・千絋が主人公。義父の通夜に弔問に訪れた夫の前妻の佑香。それを境に頻繁に外出するようになった夫の通勤バックに見付けたスタンガン。夫は自分を殺し、前妻とよりを戻そうとしているのか……
『無垢なる手』。全体に漂うベタついた雰囲気の保育園のママ友の話。女性同士なら簡単に意気投合するかと思えば、背負っている家庭の事情や子供たちへの教育のこともあり、見えないところでバチバチと火花を散らすようだ。『妻は忘れない』と同じパターンの結末なのが残念。
『裂けた繭』。サイコミステリーっぽい短編。10年間も自室に引き籠る誠司には、もう一人《みゆな》という女性の人格があった。実際に過去に起きたよく似た事件をベースに凄惨な結末が待ち受ける。
『百舌鳥の家』。母親が手術のため入院したことから、久し振りに帰省した沙也は姉から母親が死んだら相続を放棄してほしいと告げられる。父親の死の真相と忘れていた過去が……
『戻り梅雨』。本作の中では一番ミステリー性の高い短編。二転三転の展開が面白い。7歳年上のシングルマザーの佐山美玲との交際を諦めたはずの哲生が、美玲が自宅で頭部を殴打され、倒れているところに居合わせる。警察に参考人として拘束された哲生は美玲を襲った犯人なのか。
本体価格590円
★★★★
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『味がすべて違う飴玉5個セット』みたいな短編集。
どれも見た目は似通っているが、味わってみると全然違う。
一番最初の話、妻が忘れないことってどうしても恨みがましい方の意味に捉えてしまう。
ストーリーもちょっと不穏な雰囲気だし。でも最後まで読んてみたら「そういう忘れないってことなのか。。。なるほどね」となり、タイトルからイヤミスだと決めつけた自分を恥じた。
さて、そんな気持ちで次のママ友の話を読んだら「あれれ」と2回くらいクルクルと翻弄され、やはりこれは後味悪い系の短編集と思い直し、その次の自宅監禁を題材とした吐き気を催す気持ち悪い話を読み。。。
読んでる間は面白く読めるのだが、終わってしばらくするとすべて忘れてしまう。
そんな本だった。
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妻は忘れない
矢樹純さん。
初めましの作家さん。
日本推理作家協会賞短編部門賞受賞作家。
短編ミステリー。
おもしろかったー!!
一人読みながら、
えーっ!!マジか!!と、
声が出ちゃった。
おもしろかったー!!
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表題の妻は忘れないは、女性の勘の鋭さと
それを表面には出さず夫と普通に過ごす
妻の裏の顔が見えて、女性はいざとなると
恐ろしいと思った。
ママ友を題材にした、無垢なる手は
日常何処にでもありそうなリアル感で
人の心に無邪気にスルリと入り込んで
ずっと剥がれない溶接剤の様なべっとりとした
最後まで後味の悪いママ友。
どの短編も、何気無い生活の中に潜んだ狂気が
感じられる作品。
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傑作短編ミステリだと思われるが,いまいち好きになれないタイプの話が多い。
ラジオの書評で知って買った。
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不協和音というか、黒板をキーッとと引っ掻くような不愉快さ。
こういう人、いるいる。
こういうことあるある。
そんな日常にふっと起こりうる不愉快な事件の数々。
展開は面白いが、もう一回読むのはその不愉快さゆえにちょっと勘弁って感じ。
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突然、普通の人々に訪れる日常生活の歪み。平凡な家庭に潜む秘密を鮮やかに浮かび上がらせる五篇のミステリー。日本推理作家協会賞短編部門受賞後第一作。
作品内に漂う雰囲気が、ただただ異質さを感じる。いつもの日常と変わらないはずなのに、何故か違和感を覚えるほど気持ち悪いものはない。この表現力は現代作家随一かもしれない。
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5編のミステリー短編集。
日常にある思い込みやすれ違いがドラマになる。
相手の些細な言動から
「こういう意図なんだろう」
「相手は自分のことをこう思っているのだろう」
……と(勝手に)感じることは日常茶飯事。
かなり細かいことでも気になったりする。
しかも、確かめる術がなく、結果的に
結構な悩みやストレスにつながることもある。
この短編集には、上記のように
思い込んだり、悩みを持つ人物が複数登場し、
共感できる部分が多かった。
個人的には、最後の『戻り梅雨』が一番好き。
ミステリー度が高く、犯人捜しの楽しみもある。
ほかの作品も読んでみようと思う。
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“妻は忘れない”というか“女は忘れない”が集まった短編集。
どこにでもいる普通の人々が主人公だけれど、いったいどうなるんだとドキドキさせる展開と予想できない着地点に落ち着く意外性がおもしろかった。
「無垢なる手」のママ友のズレた感覚、「裂けた繭」の母親の正常な感情の麻痺、どれも真正面からくる直球の怖さではないが、胸のざわつきがいつまでも残るイヤな感触の怖さ。
平穏な母と息子の日常が脆く崩壊する苦さを味わい、その分ラストの安堵感が倍増する「戻り梅雨」を終わりに持ってくる構成が巧み。
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初めての作家さん。
何だかモヤモヤする感じが残りつつ、女はやっぱ怖いなーと思いつつ(私も女性だが)
ママ友のやつは、はっきり言えばいいのに、あーゆーコミュニティは言っちゃいけない空気とかあるんかなー。
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短篇集
女性の視点で日常から起きてもおかしくない事件が次々と。主人公は一編づつ変わる。
どんでん返しもあり、思っていた展開と違った展開になる編もあった。よくできているが、欲を言えばひねりがもう 少し欲しい。