運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)
著者 沢村凜
交易の使節団に加わり、相手国トコシュヌコを訪ねることになった空人(そらんと)。そこはかつて十九年間、自堕落に暮らした祖国だった。自分が、シュヌア家のひとり息子・ソナンであ...
運命の逆流―ソナンと空人3―(新潮文庫)
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商品説明
交易の使節団に加わり、相手国トコシュヌコを訪ねることになった空人(そらんと)。そこはかつて十九年間、自堕落に暮らした祖国だった。自分が、シュヌア家のひとり息子・ソナンであることは決して気取られてはならない。速やかに任務を終え、一刻も早く〈我が地〉輪笏(わしゃく)へと戻るのみ――。細心の注意を払いながら、王都の大臣邸で開かれた晩餐会に臨む空人だったが。異世界ファンタジー、波瀾の第3巻。
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元の人生に戻ったソナン
2020/11/23 01:13
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投稿者:あゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ソナンとして生まれ育った国で見聞きした知識を、空人として生かし、村を束ね、産業振興に尽力し、結婚もして、人との繋がりを深めていく。人は変われるものなのだと思える。希望が持てる物語!しかし 空人として生きる国の事情で外交政策に当たった先は、未来だと思っていた生まれ育った国。その国に帰る事になり、ソナンという人間としての人生に戻る。人から尊敬され、その信頼に答える人格となったソナンが、最低な人であった頃の生活に戻る。周囲の冷たさ、自分の中の葛藤が丁寧に書かれていて、ズンズン引き込まれていく。その冷え冷えした元の人生で、熱い心を隠し持つソナンが行動を抑え、村を恋慕し、父への複雑な愛情も自覚しながら静かに生きる姿には感嘆する。ラストに死んだはずの母親と遭遇もする。作者は次の刊で、ソナンと空人の人生をどうつなぎ合わせ、どんな人生として書き終えるのか、とても楽しみです