ミステリ的な手続き:「お約束」とは・・・?
2021/03/24 14:45
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投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリを書こうという人だけでなく、読むだけでいいという人にも参考になる本。
小説を読み書きするうえでの基本的なセオリーとは?
新人賞の事務局を長く務めてきた著者の、選考情報は値千金!
「ミステリ」ってどんなもの? フェアとアンフェアとは?
思い込みと先入観の利用、意外な犯人は、「意外」じゃない!
フーダニット、伏線、トリック、安楽椅子探偵、アリバイ崩しについて
タイトル・著作名は、最大のキャッチコピーとは?
それぞれの例を、具体的な作品で紹介してくれるので、
・・・ 読んでみたいという気になる。
しかし、そんな時間がない人には、ちょっぴり罪作りな本である。
本当の意味で入門書、かつ読書案内
2022/05/06 23:50
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投稿者:もち - この投稿者のレビュー一覧を見る
大まかなミステリ内の分類に則した作品が挙げられています。
それぞれの章を読む際は、取り上げられてる作品を読んでからでないとネタバレもされるのもそうなんですが、先にミステリ入門ではなく、この本に上がっている本を真剣にーー犯人当て並みの意識でもって読み込むことで、ミステリ入門の解像度がすごく上がると思います。
読みたい人にもいいかも
2021/08/31 23:37
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投稿者:ふるかわぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本はミステリー小説の読み方、楽しみ方を教えてくれる本かもしれない。
題名はもちろん書き方なので何をしてはいけないや、最終章ではしっかりと編集から見た新人賞の話もしている。
紹介されるミステリー小説もすべて巻末に載っている。
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
これを読むのはミステリーに関心があって、自分も書いてみたい、いやこれくらいなら自分でも書ける、と思ったことがある人に違いない。
でも実際に書いてみると、案外難しかったり、独りよがりだったりする。
本書は、編集者による指南書。ここに書いてあることが全てとは思わないけれど、なるほど…と思わせる部分は随所にある。一読の価値あり。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでから、推理小説を読むと、作者の意図がわかって、より楽しめると思います。また、推理小説を書こうと考えている方にも、フェアな書き方、アンフェアな書き方、伏線の張り方等々……役立つことがたくさん!
読み手によるミステリの教科書。
2021/03/21 21:41
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投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
編集者の側から書かれたミステリの書き方本。
つまり、書き手によるミステリの書き方ではなく、読み手によるミステリの書き方本なのだ。
よって、本作はミステリの書き手を目指す人だけでなく、日頃からミステリを愛読する方が読んでも非常に面白いものとなっている。
本作は13章構成で、ミステリとは何かという初歩的なテーマから、地の文と人称による暗黙のルール、
上手い伏線とは何か、人間が欠けているとはどういうことかに至るまで、
ミステリのみならず、小説に欠かせない事柄について具体的な作品を挙げて説明している。
書き手を目指す方の勉強になるのはもちろんのこと、ミステリを読む上で着目すべき部分が見えてくるため、
ミステリ読者も楽しめるはず。
また、著者はミステリ新人賞の事務局を務めていた方でもあるため、
新人賞募集の際に送られてくる原稿についての感想や、小説家を目指すに向けて何が大切かについても説いている。
本作は、ミステリの書き手についてだけ述べた作品ではなく、
ミステリを読む楽しさ、謎が明らかになった時の快感を思い出させてくれる作品でもある。
本作で挙げられていた、数々のミステリ作品を読んでみたい。
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ミステリを書くつもりはないが、おもしろそうなので読んでみた。作家さんがどんなことに気を付けて作品を産み出しているのか、考えるきっかけになった。プロのみなさん、いつも楽しませてくれてありがとう。
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書店でふと見かけても入手したと思うけど、直接のきっかけは新聞書評から。ミステリ界隈の読書ガイドとか、作家の手になる書き方入門とかは、それなりの数を読んできたから、本作で書かれている内容も、それほど目新しい感じはしない。あと、今のところ自分で書いてみようという気持ちもあまりないので、そういう意味での価値も高くはない。でも、個人的に苦手としている、本作でいうところの”人間が書けていない”作品について、また違った読み方で楽しむすべがあるのかも、と思えた点は発見だった。参考作品として挙げられていたもののうち、読みたくなったのは下記。
片眼の猿、人形はなぜ、クロノス・ジョウンター
宵待草夜情:これは読み終えた後、本書の幕間を読み直す必要あり。ネタバレの注意書きあり、読み飛ばしたから。
【映画】プレステージ、鑑定士と顔のない依頼人
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日頃書くのはもっぱらビジネス文書ばかりだが、「文章の書き方」的な本は参考になる部分も多くて、ジャンルを問わず読むようにしている。
本書はミステリを書きたい人のための一冊。具体的なノウハウに加えて、心構えやら、視点やら、デビューまでの道のりやら、関連するあれこれが詰まった一冊だ。
実のところ、個人的にはミステリを書きたいどころか、小説全部でも年間10冊程度しか読んでいない。これからもミステリや小説を書くことはないに違いない。
しかし、〈幾何の証明問題で、補助線を引くと一瞬で答えが分かるようなのがあるだろう。そういう補助線が、小説にも必要〉〈書いているうちにどんどん分量が増えていくことは往々にして起こり、そうなる理由の一つに、説明のし過ぎがある〉といったノウハウは、長い文章を書く際に、知っておいて損はない技術だろう。
〈ミステリを書くのであれば、読書は本当に必要〉というだけに、本書には多数の良質なミステリが紹介されている。ブックガイドとしても読む価値あり。
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新人賞の下読みを担当してきた現編集長職の著者が、特にミステリ作家を志す人に向けて基本を解説した本。
謎をつくり伏線を張り回収し解決する、というような「ミステリを書く」という行為を順を追って解説するばかりではありません。キャラクター(人間)の書き方、世界観についてなど、エンタテイメントや純文学など小説一般に通ずる「基本」についてにもプロの編集者の視点で話をしてくれています。素人が気づいていないような重要なポイントをあまさず目に触れさせてくれる内容で、「ミステリを書く行為って、そういうところにまで気を使い心を配るものなんだ」といくつもの驚きがもたらされること必至です。プロの書き手を志す人ばかりでなく、読み専門の人にとっても、ミステリをより深く理解するきっかけになるに違いない内容でした。
本書はそんな、書き手にとっても読み手にとっても「ミステリ入門」となるダブルミーニングの作りですが、加えて、数多の名作が挙げられていることで、まず読んでおく方が良いミステリ(作品)入門にもなっている。実はトリプルミーニングな作りなのです。叙述トリックについてはこれこれしかじかの作品たち、密室モノならばこれらの作品たち……、などとネタバレはまったくさせずに参考文献になる作品を紹介してくれています。なので、素直にそれらの作品を読んでいけば、たぶんミステリ知識の下地はけっこうな程度のみっしりしたものとなりそうです。
「フーダニット(Who done it)」=「誰が犯人か」、「ハウダニット(How done it)」=「どうやったらそんなことができるのか」、「ホワイダニット(Why done it)」=「なぜそんなことをしたか(動機)」などのポイントがあって、力点をどこにおくかで作品が変わってきます。そういう整理の仕方って、億劫で足が一歩でなかったところに存在していた感が僕にはあり、ちゃんと執筆に取り組もうとするならば、こういった認識の仕方は力になるなあと思いました。たとえミステリではないエンタテイメント作品を書くとしても大いに参考になるところです。
そして、「視点」。「視点」のずれが新人賞では問題になる、と本当かどうかはさておき僕もどこかで読んでことがあります。「三人称・神の視点」は新人賞ではマイナス点だというものまでどこぞのネット記事で読みました。本書ではそんな「視点」についての解説もありました。「視点」がブレるのは難点だ、と新人賞の選考で評価されるのだそうです。要は、読み手が混乱するような「視点」ではダメです、ということ。「三人称一視点」なら「三人称一視点」でずっと構築していくのがわかりやすい作品になるということでしょう。この「視点」については、次からの小説読みのときに意識して読んでいこうと思っています。あとは、これまで読んだモノの中からブレてなさの強い作品を再読して感覚を掴みたいとも考えています。学べ学べ、なのでした。
最後のほうでは、新人賞についてのアドバイス的な章があります。僕は「わぁっ!」と目を丸くしましたが、なんと、傾向と対策はしなくていい、と。独創性をみる、と。原稿に正解は無いし、新人賞は当落はあるけれどそれは合否で���ないので、正解を仮定してそこに寄せていくようなことはしないほうがいい、というのでした。「普通におもしろい作品」は要りません、とも書かれています。枠を破ったりしてもいいし、自分ならではのカラーのある作品で挑むのもいい。というか、そうしてきなさい、みたいなことを言っている。「推敲」「改稿」「第三者の目」も大切で、おろそかにしてはいけません、ともあります。そして、「なぜ小説を書くのか」を忘れないこと、が大事なのでした。このあたりは肝に銘じたいところなので、こうやってレビュー記事に残すことにしたのです。あ、それと、まずはいっぱい読んでいっぱい書くのが基本だそうですよ。
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ミステリを書くつもりはないが、「書き手目線を知ればミステリはもっと面白くなる」の謳い文句に、つい購入(笑)。
「シャープなネタとカタルシスを求めるなら、一気読みできる短編を。骨太なストーリーラインや物語のうねりで謎をゆっくりと楽しむなら長編を」
書き手に対しての提案を、読み手用に書き換えたが、頷ける言葉か。
何よりも、古今東西のミステリの名作が多数紹介されており、既読もあれば未読もあり。あれもこれもと読みたくなってしまう。
本書で紹介された作品が、巻末に出版社名とともに掲載されているのは、これから読もうと思う読者にはとても便利だ。
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タイトルと、目次の内容から面白そうに思い購入。
正直書く側では無いが、ミステリが面白くなるポイントが散りばめられていて、読むのが好きな側という立場から見ていても納得感のあるところが多かった。
実例として作品もかなり提示されており(巻末にまとめられているのありがたい)、それらも読みたくなった。
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前半は著者おすすめの本が多く出てくる、名前は知っているが未読の本ばかりだった。自宅に積読で置いてあるものが何冊かあるので優先的に読みたい。
後半になって本格的に賞の取り方講座が始まる。自分は作家になりたいから買ったわけではないが、学べることは多くあったと思う。
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ミステリを書きたい/書きたくないに関わらず、ミステリ作品のブックガイドとしてとてもよくまとまっています。
これからミステリを読んでいきたいという人はもちろん、ミステリを幅広く読んでいきたいという人も新たなミステリジャンルを開拓するきっかけになるかと思いますので、書きたい人のみならず、読みたい人にもオススメできます。
小説の書き方講座としては、ゴリゴリのハウツー本という訳ではありませんので、ミステリをかなり読み慣れていたり、ある程度書いていたりする人にとってはそれほど目新しいことはないかもしれません。
ですが、ミステリというジャンルの特有性について書かれていますので、ミステリを書きたいと思ったら、まず一読したほうが良いかもしれません。
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ミステリ小説は読むのは好きだけど書くことは出来ない。
この本を読むとミステリの構造というものがわかるので別にミステリを書かない人でも十分に面白く読めます。