電子書籍
現代物理学のエッセンス
2024/01/05 23:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代物理学で何がわかり何が議論されているのか数式等はほとんど使わず簡略に記されている。もっと詳しく知りたいという人には少し物足りないかもしれない。
紙の本
人類の存在もちっぽけなものに思える
2023/04/26 06:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
自然の観察者であり、かつ構成者である我々人類。人類は自然の一部であり、自然のもつ、多彩な無数の表現のひとつと語る筆者。科学の最先端にいながら、驕ることなく、人類を特別視もしない。それどころか、人類は遠からぬ将来滅ぶだろう、と言う。世論も政治も砂の中に頭をうずめているように、危険を直視しない状態では。しかし、決して人類を悲観的に見ているわけではない。広大な宇宙の成り立ち、その不思議。目に見ることもできない量子の世界。マクロとミクロの大きく深い世界に触れていると、人類の存在もちっぽけなものに思えるのだろうか。
投稿元:
レビューを見る
近年の物理学が何を解き明かしてきたのか、そして今、何が未解明なのか、を非常に分かりやすく解説してくれます。ざっくりと流れを掴めるので入門編の本として非常によいです。
科学を突き詰めると、哲学的な問題に行き着くことを改めて理解。
投稿元:
レビューを見る
3時間ぐらいで読める。しかも、流し読みでなくてちゃんと体に染み込んでくる感じ。物理学というと何やら難しい表現や数式が出てきて、読んでもなんだかわからないことが正直多かった。
しかし、本書は正真正銘、物理学を全く習わなかった読者も高資金を引き出す魅力を持っている。今でも学校の物理(高校ぐらいまで?)は古典物理学ぐらいまでで終わっていると思うが、ここでロヴェッリがいざなってくれる世界の見方は大きく異なり、刺激に満ちている。
訳者あとがきに「高校、大学と物理を勉強してもわからなかったことが、3時間で理解できた」「高校の物理の先生がろヴェっ理だったら、僕には別の人生が開けていただろう」といった感想が紹介されているが、そのとおりだと思う。
教育関係本(になるのかな)では、
今年これまでで読んだ本の中でダントツNo.1。
高校生、大学生だけでなく学校の先生も読むことを強く、強くすすめる。
自分の中では、学びや好奇心に刺激を与える本というククリで、カーネマンの「ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?」と、 ヘンライの「アート・スピリット」と3強。
投稿元:
レビューを見る
入門編なのでページ数も少なく、
数時間で読み終えることが出来た。
宇宙物理は興味あるテーマだが、
素人の自分には難解な理論が飛び交い理解が困難だが、少しずつ学んでいきたい。
投稿元:
レビューを見る
物理学の入門書として読んだが、最終稿の自由と好奇心を読むと哲学に近い。文系も理系も関係なくリベラルアーツとしての入門書。無用なものなどなく、如何に自分と向き合うか。
投稿元:
レビューを見る
この手の本はわかっていない事もわかっているように書くのが多いのに、この本はわかっていない事はわかっていないとそのまま書いていて、さらに例もわかりやすく書かれているので、とてもわかりやすくて理解でき面白かった。どうもイタリアでベストセラーになったらしいが、それも頷ける。
投稿元:
レビューを見る
相対性理論に量子力学、宇宙のかたち、はじまり、そしてブラックホールなど、物理学のほぼ最前線を、中学生くらいにもわかるように解説してくれている(たぶん小学校高学年くらいだったらok)。大人の教養として役立つと思う。夜空とかも違って見えるし、ものが存在すること、動いていることのメカニズムを考えるとこの世界が成り立っていることの不思議さを思う。これ読んで物理学目指してくれる若者が出てくれるといいなぁ。
投稿元:
レビューを見る
物理と哲学はとても近いものと思っている自分としてはとても良い本でした。
ホーキンス然り、こういう物理本は入門ぽい感じでも途中から結構難しくなると思っていて、この本も同様でした。
投稿元:
レビューを見る
①重力場という概念
ニュートンは引力を発見したが、何故二つの物体同士に引力という力が備わっているかは未解明であった。
これを解き明かしたのがアインシュタインである。
アインシュタインは「重力場」という概念を提唱した。重力場は地球や宇宙にある空間のことであり、平らなマットをイメージしてもらうと分かりやすい。マットの上に、太陽という巨大な鉄球と地球という小さな木の玉がある。太陽は大きく重いためマットに沈み込み、太陽の周りのマットが漏斗型にヨレる。太陽と地球の位置は離れているものの、地球は軽いため、マットの歪みに合わせて太陽に引き寄せられ、いずれ二つはぶつかることになる。これが引力の正体だ。実際の地球は、漏斗型になったマットの形に沿うように太陽の周りをぐるぐる回っている。地球は直進しようとしているが、重力場が波打っているため、漏斗円に円運動を繰り返してしまうのだ。
ブラックホールも原理は同じであり、それは太陽以上に重く、原子核程度の小さな点まで縮小した恒星のなれの果てだ。ブラックホールはその重さゆえに宇宙に強力なひずみを作り、直進する光さえも屈折させるため、真っ黒に見えるのだ。
ブラックホールは恒星の終焉だが、宇宙そのものの終焉が起こった結果発生したのがビッグバンだ。ビッグバンは、過去の宇宙が重みによりどんどん縮小し、極小サイズまで収縮したあと反発し膨張した結果発生したと考えられている。もしこの理論が正しければ、ビッグバンの前は無ではなく、今より古い宇宙だったのかもしれない。
②量子論について
光は粒子であり、波でもある。これは条件によってどちらか一方になるということが定義づけられているわけではなく、観測方法によって変わる。一見、粒という「点」の物質と波という「揺らぎ」の物質が同じものであるとは、到底信じがたい。
これを一緒くたに解決することを試みるのが「ループ量子重力理論」だ。
ループ量子重力理論は、「空間の原子」と「原子同士の関係性」に着目する理論である。
時空は、本質的に連続で滑らかな値をとるものと考えられてきたが、この理論では、量子のふるまいのように、時空も離散的な(とびとびな)値を取るものと考えられている。
自然は単一のテンポからなる連続的な空間ではなく、空間と空間にある量子が独自のリズムを刻みながら、近くのもの達と個別に反応する。物体は単一のゆるぎない個体から出来ているのではなく、最小単位ごとに変化しており、この変化の総計(単位全てを個々に見た時の揺らぎの平均値)として物体が存在する。物体は個体ではなく現象なのだ、と言ってもいいかもしれない。
量子力学の研究によって、物理学に確率論や統計論が持ち込まれることになった。
③時間
量子力学の発達で、「今」という概念も不確実なものになってきた。現在というものは、客観的な「ここ(話者がどこで発するかによって異なる意味を生む用語)」が存在しないのと同じように、絶対的なものではなく、無数にある変数の平均値なのではないかと考えられる。
投稿元:
レビューを見る
物理学の入門を理解したというよりも、これが物理学の入門なのかということが分かった。難しい。でも面白い。
読み終わってから2週間もたってからレビューを書こうとすると、かなり忘れてしまっていることに気付く。
とりあえず付箋を付けた部分。
・ニュートンが定義した「空間」と、重力を帯びている「重力場」が実は同じもの(P.22)
・素粒子の振る舞いや性質は量子力学によって記述されている。動く層の素励起である。波動が消えたり現れたりしている。(よく分からん)(P.65)
・量子力学と素粒子実験によって、この世界は物質が不安定な状態で常に揺らいでいることが分かってきた。(P.67)
・星は崩壊して自らの重みで押しつぶされブラックホールになるると、さらに沈み込んでいき、量子的な波動から生じた圧力と釣り合って、「プランク粒子」と呼ばれる仮想の状態になる。プランク粒子は反動で跳ね返り爆発する。ブラックホールの中と外では時間の流れる速さが違うので、外から見たブラックホールは、反動による爆発を超スローモーションで見ていることになる。(P.87〜P.90)
・熱が熱いものから冷たいものにしか移動しないのは、熱い分子のほうが運動するスピードが速いため、冷たい分子よりもエネルギーを与える可能性が統計的に高いから。(P.100)
・引用「物語を創作することと、何かを突きとめるための手掛かりを追うこと、これら二つの異なる人間の営みの混同は、現代文化の一部に根強く残る、科学に対する無理解と警戒心の源ともいえます。(P.125)
投稿元:
レビューを見る
数式や難しい話は全くなし。
だけど理論の概略はわかる。
難しいことを易しく語るのは非常に大変だからこういう本は貴重。
投稿元:
レビューを見る
こんなにコンパクトにまとまった一冊に物理学の概要が学べる。しかも、読んでいて理解した気分になれるほどにわかりやすい。訳者後書き含めても150ページに、広大な宇宙全体の法則を謎とく旅に連れて行ってくれる素晴らしい本。
一般相対性理論、量子論、宇宙の構造、素粒子、量子重力理論、ブラックホールをめぐる確率と熱について、これら6つの講義と最終講義で自然界における人間とは何者か?について学べる。
繰り返し読んで、暗記したい。そして、何かの折に、この本の一節を交えた会話をしてみたい(気が早いか・・・)。
イタリアの経済紙『イル・ソーレ・24オーレ』の日曜特別紙面「ドメニカ」で連載した記事に手を加えたものとある。新聞の日曜版での連載と言われれば納得のボリューム。
本書を読んでから、量子論や量子重力理論に関する書籍を手に取りたい。帯に書いてある通り、「誰もが感動する究極の入門書」であるからだ。
投稿元:
レビューを見る
文系でも理解できるように書かれているので是非物理が苦手な人にもおすすめ。
機械学習に必要な数学の勉強のためヨビノリのYouTubeの動画を見始め、なんとなく気になった相対性理論の授業も閲覧。
「直感に反する事柄を、論理的に理解するのが物理」とヨビノリが話していて、なんだかおもしろくて物理に興味をもったので買って読んでみた。
それまで全く物理に興味はなかったものの(というか苦手意識が強かった)、物理学者の発明まで至る考え方は、イノベーション的な考え方と繋がるもんだな、、、と感じ、改めて色んな分野の本を読むことの大切さに気付かされた本。
投稿元:
レビューを見る
とても平易で2時間程度あれば十分読了できる。こんなにも薄い本で物理学の最先端分野を網羅しているのが凄い。そもそもこの分野は詳しく知ろうとした途端に手に負えないほど難しくなるのだろうけれど、まずこの本を読んでからにするべきだと思いました。