電子書籍
顔を描く参考になる
2021/07/18 18:23
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投稿者:象太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
顔を描く際に参考になる。文章でも、絵画でも。哺乳類は瞬きする際に上瞼を開閉させるが、鳥類やトカゲは下瞼を動かすのだという。人間が人間を超越するような場面を描写する際は、こういう知識が必要かもしれない。
電子書籍
アイデアに満ちた本
2021/07/09 17:19
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
生物学的な「顔」の解説がとても面白い。特に各所にでてくる図版が飛び抜けて面白い。寄木細工や模式図や精密なスケッチなどがとてもいい。(丸顔の代表として記載されている猫の絵はうちの猫にそっくり)最終章の顔の変遷には考えさせられてしまった。
美しいもの 好ましいもの の典型として描かれている少女漫画の主人公たちのような顔や姿に人間の姿かたちが変化してゆくのであろうか
紙の本
「顔」とは何か?
2021/06/20 14:43
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投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日見ている「顔」が、どのようにして進化してきたのか?
動物の顔の進化・・・咀嚼器、感覚器、大きさなどの進化
顔の人類学・・・皮膚と毛、眼、鼻、口などの動物との違い
ヒトの顔はなぜ違うのか・・・人種、性別、表情による違い
ヒトの顔はどう進化したか・・・「人間らしさ」の獲得、顔の復元
日本人の顔・・・最古の日本人、縄文人、弥生人、
徳川将軍家の顔、未来の日本人の顔
生物学的な進化を、わかりやすく解説。
顔の大事さを再認識!
紙の本
「顔」についての様々な疑問に大家が丁寧に解説してくれる興味深い一冊です!
2021/05/05 12:28
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、人類形態進化学を専門に研究され、『ホモ・サピエンスはどこから来たか―ヒトの進化と日本人のルーツが見えてきた!』、『顔を科学する!―多角度から迫る顔の神秘』などの著作で知られる馬場悠男氏による作品です。同書では、「顔とはなんだろう」、「そもそもなぜ顔はあるのか」、「どこからどこまでが顔なのか」、「なぜそこに顔があるのか」、「何がついていれば顔なのか」、「顔は何をしてきたのか」といった顔についての素朴な疑問を出発点として、それに一つ一つ回答を与えてくれる一冊です。同書を読むことで、人類の顔はなぜこうなったのかとか、東洋と西洋、男と女、大人と子供の顔はどう違うのか、さらにはこれから顔はどう変わっていくのかということが分かってきます。
電子書籍
人以外も解説
2022/10/28 01:34
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫や、馬など……動物にも…。もちろん、人間の顔の形の変遷の解説も中々おもしろいです。鎌倉時代や江戸時代の顔の形との違いなども……。そして、日本人の顔の形が変化して、歯並びが悪くなってきている話なども……
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<目次>
序章 顔とは何か
第1章 動物の顔の進化
第2章 顔の人類学
第3章 ヒトの顔はなぜ違うのか
第4章 人の顔はどう進化したか
第5章 日本人の顔
<内容>
生物学、人類学的に見た人の成り立ちを、「顔」に特化して説明している。後半には、昔(1994年の「Newton」の記事から)の記事からぬき出しているが、この30年間で著者の予想通りに、顎が伸び、口が小さくなっている(歯並びが悪くなる)。考古学的な話も最後に載っていて、なかなか説得力が増している。
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「日本顔学会」は知らなかったけど、その昔上野であった「大顔展」は記憶にあるなあ。確かに「顔のある動物」と「顔のない動物」がいる。
著者の師匠、香原志勢氏の著作からの引用がちょいちょいあるのだが、コレが面白い。「はじめに口ありき」「顔は見るもの見られるもの」の名言、動物の顔を建物に見立てた「間取り」(一般的な陸上脊椎動物の顔は二階建てでヒトは四階建て)、人種ごとの顔の構造の構成図や寄木細工に見立てた模式図など、この本のことは忘れても(スミマセン)ずっと脳裏に残りそう。著者オリジナルとしては「イクメンのアファール猿人家族モデル」が張るかな。
著者は国立博物館やNHK特番で生体復元を監修したり、座間市の学校給食に鯵の干物素揚げを導入したりと、リアルに活躍されています。
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献本で入手。人類学という理系なのに文系的な側面もあるジャンルの立場から書かれており、人の顔の歴史、さらには将来どう変わるかが見えてくる本
なお、表紙は人の顔が描かれている。帯がマスクになって口を隠すようデザインされている。
内容としては①顔の定義②(人を含む)動物の顔③人間の顔④日本人の顔の順に進化や文化的な考察も踏まえ記述される(③の分量が1番多い)
はじめに口ありき、動物の顔は2階建て三軒長屋、などイメージしやすい言葉で説明しており、専門家でなくともついていけるようになっている。さらに、顔の特徴で生活を推測できるようになる。なお、顔は食事のためのものという説明から始まり、最終的にやはり食事の話になり、筆者の問題意識がうかがえる。
専門の人には物足りないかもしれないが、一般人には十分。人の顔を見る目が変わるし、自分の顔のルーツもわかる良本
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とても学術的な内容なのに驚いた。
「進化」は必要性があって、そして、意味があってなされるもの。
「ウマはなぜ馬面? ネコはなぜ丸顔?」
「世界で最も歯並びが悪い日本の若者」
など、知ったら楽しいし、学びになる。
「学校では、各教科の勉強で頭の脳を鍛えている。また、体育で身体を鍛えている。しかし、頭と身体の中間にある「顔」の筋肉と骨を鍛えることを忘れているのは、大きな問題である。言っておくが、いくら硬いものを食べさせても、顔の美的要素が損なわれることは決してない。むしろ、口元が整って端正な顔立ちになるのだ。」
たくさんの人達に読んで欲しい本です。
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植物には顔がない。
動物には顔がある。だが、顔がない動物もいる。
「顔」って何?
光を感じる目と、音を感じる耳と、匂いを感じる鼻と、味を感じ物を飲み込む口が集まっている部分?
子どもの描く絵から判断すると、目と口があれば顔?
昆虫の擬態などは、目玉の模様だけなので、目がある近辺が顔?
などと考えながら読んでいると、答えが書いてありました。
「顔として認識されるための最低限のアイテムは、輪郭と二つの眼である」と。
馬の顔はなぜ長いか。
猫の顔はなぜ丸いか。
人の顔が人種や性別で違うのはなぜか。
など、
いろんな話題がぎっしり詰まっており、ブルーバックスとしては情報量が多い。
頭骨から復元したヒトの顔の変遷が描かれているが、どの年代の顔も基本的な雰囲気が似ていて、復元した人の好みが出てしまう気がした。
ホモ・サピエンスの代表として、アラン・ドロンが選ばれるか三遊亭小遊三が選ばれるかで大分イメージがかわってしまう。
ネアンデルタール人とか縄文人とか、一部の復元サンプルだけで当時のヒトの姿を鵜呑みにしない方がよさそうだ。
最後のページに、やわらかいもの好きで歯がだんだんと弱くなる未来の日本人を予測し創造した顔があるが、ちょっと嫌だな。
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人類の「見た目」の来歴研究の第一人者である著者による「顔」の話。聞いたこともない話というのは少なかったが、断片的に聞きかじっていたことを最新の知見も含めて系統立てて概観するのには最適と思われる。特に発生も含めた顔の機能や構造については、まだどんどん新しい話も出てきているようなのでブルーバックス的にとても良い本だと思った。
瑣末なことだが、片目つぶりと片眉上げの話が個人的にはツボであった。片目つぶりも片眉上げも遺伝的に得手不得手が決まっていて練習したって普通できるようにはならないらしい。薄々そんな気はしていたが、さくらんぼの軸を舌で結べるようになるために練習するのとはわけが違ったんだな。片眉上げのできる人が羨ましくて仕方ない純粋弥生系のつぶやきでした。
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そもそも動物は、植物と違って光合成が出来ず自分でエネルギーをつくれないので食べるしかない。食べることが最も重要なことで、最初に近付く方向(動く方向)が前。そして動く方向の先端に口があるのが一番効率的。餌を感知する眼や耳や鼻が、その周囲に集まり、顔らしいものが出来上がる。それを統制制御する脳が近くに出来た。なるほど!
動物の顔の感覚器等のパーツがどう進化したのか、動物によって違うのはなぜなのか、なぜそれが必要なのか?ダーウィンの進化論の内容も散りばめながら、ユーモアを交えて説明をしてくれる。
また、人種による違い、性別による違いを人類進化の歴史の中で解説してくれる。
知的好奇心に応えてくれる一冊だと感じた。
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顔はなぜできたのか、顔はどう変化してきたのか、日本人の顔はどう形成されたか、など。ブルーバックスらしい専門的な内容だがユーモアのある語り口で読みやすい。犬や猫の鼻にあるスリットの意味(呼気だけを放出し匂い成分を鼻の中に残して分析できるように)や、人にだけある外鼻の理由(犬などに比べて短い鼻で呼吸の熱や水分を吸収、再利用するため)など、へーという感じ。
特に気に入った話は3つ
馬は長距離を走るので足が長く、顔も長くなった。猫は待ち伏せて噛みつき離さないために噛む力が強く、顔が丸い。犬は匂いをかぎながら長距離を動くので折衷。一方、象は頭が大きく首をうごすのが大変なので顔を長くするのではなく鼻を長くした。人も頭が重く手を使う点で似ているといえば似ている。
日本人は濃い顔の縄文顔と比較的平坦な弥生顔(大陸からの渡来系)がブレンドされている。昔は弥生顔が知的で人気だったが今は縄文顔が理想
あと、胎内で口→肛門の順で生成される生き物と、肛門→口で生成される生き物がいるらしい。人間は後者(だったかな?)。顔より先にお尻があるという意外性。
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顔について、人間だけでなく他の生物との比較をしている。最後は顔に示される人間の進化である。顔について調べるときの基本書となる、
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テーマは興味深いし、著者にも不足はないのに、内容の質は高くなく、若干期待外れだった。
まず、図の掲載意図が不明確。凡例がついていないので、何の数字を示しているのかよく分からない図や、ふつうに記載ミスではと思えるような表がある。
また、なぜ一重瞼と二重瞼の人類がいるのか、なぜ人類は体毛が薄いのか、肌の色の違いはどこからくるのかといった疑問に答えているようで答えていない。示される答えがいくらでも反証できる程度なのだ。素人に指摘されなくても学会で議論があっての説なのだろうから、なぜその答えが確からしく、一定の支持を得ているのかということまで踏み込んでほしかった。「アフリカは暑く、日差しが強いから縮れ毛の黒人なのだ」といっても、縮れ毛が汗を蒸発させやすいというのも、実証されているのか怪しいものだし、アフリカは南北に長く、赤道付近の地域はごく一部だし、地球規模の地理(ほかに暑い地域、日差しの強い地域はいくらでもある)や進化当時の気候の検証はないし、読んでいて疑問が残った。
豆知識の集大成といったていで、新しい知見が得られるわけでなく、好奇心は満たされなかった。