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投稿者:TAROLEB - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて村山由佳の小説を読みました。ストーリー自体はありがちな感じもしますが、文庫本帯の「切なすぎて悶え読み!!!」というのは秀逸な説明だったと思います。途中からこの先段々こうなるよな、と判りつつ、ページを繰るのを止められないまま、途中から寝ずに一気読みしました。ネタバレするのであらすじは省きますが、主人公4人の心情が次々と出てきて、辛くなりそうな箇所もあり、最後はもう30代だけど、ずっと通して青春小説だったと思います。ラストは、うーん、これもありだけど、という感じかな。お薦めです。
漢の強さを感じた
2021/02/03 15:16
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
親から虐待を受けて生きていくのに精一杯だった秀俊は中学生の時に友と言える仲間に出会った。神社の娘の美月、成績優秀な亮介、おとなしい性格の陽菜乃だ。しかし友に起こったある事件を機に今までの関係にヒビが入る。それぞれ苦しみながらお互いの道へ進む。それから20年後、秀俊は美月とその娘・真帆を愛し、亮介と陽菜乃は結婚していたのであった。しかし、平穏な日は長くは続かなかった・・・。
長編でしたが、テンポや展開も良く面白かった。
ボリュームは大きいけれどスルスル読める
2021/05/26 20:10
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
村山由佳さんの作品は、過去に一度だけしか読んだことがなかった。タイトルも既に忘れてしまったが、甘~い恋愛小説、という感じで好みではなく、そのイメージが定着してしまっていた。
今回何気なく手に取った本書は、愛の物語でありながら、骨太な作品で、とても読みごたえがあった。
この作品を機に、他の作品も手に取ってみようかと思う。
みんなそれぞれに優しく、闇を抱えながら必死に生きている姿が心に染みた。唯一亮介の存在が、誰からも愛されず何だか気の毒で…友人と言えるのだろうか?
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とっても面白かった!
先が気になって気になって、、、
それぞれの視点からのストーリー構成もすごくよかったです。
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誰にも言わないでおこうと思っている事がわたしにもある。自分の都合で噓を混ぜてごまかしながらしゃべることもある。
自分を守るために言わないこと、大事な人を守るために嘘をつくこと。どちらも誤りではないような気がするが、他に方法が無いのかという気もする。
「生徒諸君!」を思い出した。
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それぞれの思いが交錯して面白い
過去と現在を行き来するような構成で、徐々に登場人物たちを理解できるようになっていて読み進めやすかった
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幼い頃に養父を亡くし貧乏で母親の愛人から日常的に暴力を受けていた【刀根秀俊】
神社の娘で、あまり役に立たない不思議な力を持つ【桐原美月】
人様の目を気にして過干渉気味の母親を持つ【中村陽菜乃】
勉強が出来る陸上部、そして世渡り上手な上にクラスの委員長タイプの【正木亮介】
彼ら四人は中学生という甘酸っぱい青春時代を過ごしていたが、とある事件により彼等の人生に非常に重い物がのしかかる事になる・・・
四人の中学時代と20年後の話が交互に繰り返される。
良い意味で読んでて苦しくなる一冊!
マイルドな馳星周のようだなぁと思っていたら解説が馳星周!
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久しぶりに本のレビューなどしてみる。
本読んでると物語世界に入り込みすぎてしまって戻れなくなるというのがたまにあるけど今回がそれだった。
帯文句の『切なすぎて悶え読み!!!』が言い得て妙過ぎ。
大人になれば過去の甘酸っぱい想い出として残されるであろう中学時代の恋が、ある出来事によってその後の人生を縛り付ける枷となってしまう絶望感。
決して多くはないんだけど印象的で切ない性描写。
ストーリーはいろいろ詰め込み過ぎてるとは思うけど、それだけに濃厚。
これに近い感覚を以前も感じたことあるなと思って調べたらやっぱり同じ作家さんだった。
読了後、他の本読んでもこの物語世界に囚われてしまってるので整理の為にレビューしてみました。
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刀根かっこよすぎーーー!ヤクザの話混ざって難しいところもあだだけど面白かった!みんながいろんな嘘抱えて生きてるし、今まで起こったことは変えられない。でも未来は変えられるもんなと思わさせられた。
評価覚えてない
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義父の暴力に耐えかね、強くなりたいと望むようになった中学生の秀俊に、ある日ヤクザの九十九が近づいてきた。バッグアップを受けながらも底知れぬ恐ろしさをもつ九十九からは逃れられないことを悟る。
一方で学校では亮介、美月、陽菜乃と中学生らしいグループが出来つつあった。
荒れた家庭や九十九との暗い関係と、仲間との明るい青春。無縁であるはずの二つの世界が、ある事件をきっかけに絡まり合う。
最近の恋愛小説よりずっと良かった。それだけにタイトルがややもったいない感じがした。
最悪の結末を予感させながらも、最後は作者らしく希望を残したラストに納得できた。
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重たいストーリーだった。秀俊の辛い過去と裏社会との繋がりをたてない苦悩が鮮明に表れていた。
その中でも、美月と子供を守ろうとするために嘘をつくのも、美月が事情を気付いてるだけに辛かった。
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14歳の夏の出来事で四人の共通が変化する。
それから二十年、其々の時間の経過はあるが
子供の頃の純粋な思いで変わらない点もある。
刀根の生い立ちも含めて最後まで完読が必要。
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ストーリーはすごいなぁと思うんですが、重たすぎるし、誰も救われようのなくて、読んでよかったとは思えない作品。
誰かを守るために嘘を重ねることに否定はしないけど、誰も救われてないとなるとこんなに重たいなんて知らなかった。
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あまり長さを感じることなく、読み応えもあり、ディープでダークな一冊だった。
逃れられない圧倒的で暴力的な世界。
14歳の中学生が抱えて生きていくには、余りにも重すぎる罪と秘密。
相手の苦しみを自分のものとして、自己犠牲を伴う相手を思う嘘。
それは悲しい嘘。だけど優しい嘘。
大事な人を守るための嘘。
本心を隠すことで自分にも相手にも嘘を突き通す。
そんな生き方しか出来ない彼等がとても不憫だった。
それでもその中でも希望を失わずに、小さな光が見えていたことだけが救いだったように思う。
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登場人物が皆、過酷な状況にありながらも、自分に正直に真剣に生きていることに、ある種の爽やかさを感じた。重さ、ダークさもあり、けしてリアルでないことはないのだが、裏の家業の人たちにも、それぞれの優しさが感じられ、後味はよいと思った。
若い読者には重たさが、歳を重ねた読者には軽さが目立つ作品ではないかと思う。