アンデッドガール・マーダーファルス 3
村人が次々喰い殺され、闇夜に少女が連れ去られた――犯人は人か、それとも狼か?〈牙の森〉の謎を追いドイツへ向かった〈怪物事件専門の探偵〉真打津軽たち、鳥籠使い一行が遭遇した...
アンデッドガール・マーダーファルス 3
商品説明
村人が次々喰い殺され、闇夜に少女が連れ去られた――犯人は人か、それとも狼か?
〈牙の森〉の謎を追いドイツへ向かった〈怪物事件専門の探偵〉真打津軽たち、鳥籠使い一行が遭遇したのは、人狼にまつわる怪事件だった。犯人は人か、それとも狼か?
怪物たち〈夜宴〉と保険機構〈ロイズ〉も介入し、やがて舞台は人狼の隠れ里へ。満月の夜が戦乱を呼び、二つの村がぶつかり合おうとしたそのとき、輪堂鴉夜の謎解きが始まる。ミステリと冒険が入り乱れる予測不能の笑劇(ファルス)、第三弾!
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今回も堪能
2023/09/12 07:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MIKA - この投稿者のレビュー一覧を見る
レーベルがラノベ寄りなので割と手に取りやすい感もあり、キャラクターものなのかな?と思い込みがちですが、ガチの推理ものです。
が、キャラが若干ふざけているので(言動が)シビアになりすぎず緩和されていて読みやすいです。
しかし、今回は人狼編なのでグロい表現があるといえばあるので、苦手な方は身構えた方が良いかと。
閉鎖的山村、離れた場所で同時並行する連続殺人。ミステリの王道を怪物たちの乱舞が彩る
2023/08/07 15:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
2023年7月よりアニメも放送が始まった青崎有吾の伝奇本格ミステリのシリーズ第三作。
バトルと駆け引きメインでストレートな謎解き要素は少なかった2巻と比べると、本書は正統派(?)の特殊設定ミステリです。
名探偵である鴉夜たちが訪れた山村では人狼が村娘を次々にその牙にかけていた。だが、その一方、山を隔てた人狼の村でも連続殺人(狼)が。怪物の王と呼ばれるに足る図抜けた身体能力を誇る人狼の集団を敵に回し、情報収集もままならぬ名探偵。そこへさらにロンドンでの失地回復を期すロイズ保険機構のエージェント、さらに人造人間ヴィクター、吸血鬼カーミラらが襲い来る。
さらにヒートアップした人外バトルは贅沢にも前菜で、メインディッシュはトリックとロジック、ホワイダニットを兼ね備えた重厚な謎解き。刊行ペースが遅いこと以外欠点の見当たらない快作シリーズです。
人狼
2023/07/19 22:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コンドル街道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ルパンが狙っていた宝石には人狼村の手がかりがあった。南ドイツの人狼村で、探偵とモリアーティ教授一味、怪物を忌み嫌う保険会社の実力行使部隊の三つ巴の戦いが繰り広げられる。
もちろん推理ものなので、訪れた先では陰惨な事件が起き、その解決を依頼されるのですが、その真相はなかなかのものです。「そうきたか」という感じです。
怪異と推理、そしてアクションの融合
2021/05/19 16:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キハダ - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々の最新刊。19世紀ヨーロッパを舞台にファンタジーとミステリが掛け合わされた贅沢なストーリーを楽しめるのは相変わらずだが、個人的に目を瞠るのはバトルの描写である。文章のみで戦闘の動きを冗長にならず表現するのは簡単なようで高度な技術だが、序盤の列車内の一幕とっても読むうちに脳内に勝手に映像が浮かんでくるほど臨場感たっぷりであった。この描写の解像度の高さは書き手として大きな強みだと思う。次巻(また4年後かな)もこの闇鍋的な味わいを楽しみに待ちたい。
人の寒村、人狼の隠れ里で同時進行する殺人事件
2023/11/30 16:26
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪の結社夜宴とロイズとの腹の探り合いが続く第三巻。怪物絡みの事件をロジカルに落とし込む作者の手腕が光る。冒頭から魅せるアクション描写に心を掴まれたが最後、凄惨な連続殺人の起きる僻地で渦巻く三陣営の思惑、お色気、裏で進む事態など、盛りだくさんの内容にワクワクさせられた。肝心の推理は探偵の解説通りのものを読書中になぞってしまったのがたたって、あまり意外性は感じなかった。
異形の世界の推理は、人間社会のそれとどう異なるのか?
2023/09/12 10:46
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投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る
前回投稿した最新作第4巻のレヴューで勘違いをしていたので、この場で修正したい。この物語が、登場人物の設定・プロットなどから、「鬼滅の刃」ヨーロッパ版?とあたかも二番煎じのように書いてしまったが、今回前3作を読んで誤りに気付いた。「アンデッド」の第1作は2015年発表に対し、「毀滅」連載開始は2016年とこの作品が先行していたのだ。時期的には近接しているが、両方オリジナルの作品である。大きな誤解をしてしまった。
一方でかつて見た映画で、ショーン・コネリー主演の『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』(2003)を思い出した。むしろこちらと似ている。似ているからどうこういうつもりはないが、映画では面白いことに悪の組織の首魁はモリアーティ教授なのだ。この組織はファントム、透明人間といった「怪人組織」。モリアーティ教授は、この組織に対抗する「超人組織」のメンバーの超能力を盗み、コピーして超人兵士の量産を目論んでいる、というストーリー。
本作では、モリアーティ教授率いる「夜宴」は、切り裂きジャックをベースに、鬼・吸血鬼、さらには人狼の血を混ぜ、これを輪堂鴉夜の不死の体の体液を免疫として使って合成獣キメラを創り出そうという計画。映画は異形が多く登場するわけではなく、並外れた能力を持つ人間中心に構成されているので、違いはあるが、よく似ている。歴史・文学のユニークキャラの人物を組み合わせれば、面白い物語ができるということだろう。
第3作では、第2作フィリアス・フォッグ氏所有のブラックダイヤモンド「最後から二番目の夜」に隠された「人狼」、ここでは「狼人間」として満月を見ると変身するのではなく、自在に変身する、の里を舞台とする事件。第2作は、相手が人間ルパンなので、推理の主役はホームズ/ワトソン・コンビ。「鳥籠」は、異形の特性を活かした力仕事がメインで推理はあまりなかったが、第3作では、怪物専門の探偵の本領を発揮し推理も展開する。鴉夜が人狼の里と人間の村で同時多発的に起こった少女誘拐殺人事件を解決する推理のプロセスは、異形、人狼の特性を知った独特のもの。通常の推理小説の推理を考えるのも大変なのに、異次元の推理を考えるとは著者の力量には驚く。また、ルール違反かもしれないが、既に第4作を読んでいたが、本作でフラッシュバックのように現れる過去の意味もよくわかる。
人狼と切り裂きジャックとのハイブリッド化を目指すモリアーティ教授率いる「夜宴」と保険目的物を守る表向きの仕事と裏の異形狩りの秘密の仕事をするロイズ保険の諮問警備部は引き続き登場するが、第3作では、静句と「夜宴」吸血鬼女カーミラ、そして津軽と諮問警備部とのデュエル、その津軽と「夜宴」人造人間ヴィクターとの奇妙な友情?など今後の展開の伏線になるような出来事がある。また、切り裂きジャックが新たに関心を示したのは、ジキル博士の二重人格論文。同じ半人半鬼として、モリアーティ教授との師弟関係に疑問を持つ津軽の予想はどうなるのか?さらに東洋の怪人フー・マンチューも登場、と今後の展開は予想が付かない。
物語最後でフォッグ邸で異形チームとの闘いで一敗地にまみれたルパンとファントム・エリックのコンビに、最強の人狼「終着個体」が加わってどのように動くのだろうか。そして人間ホームズの次の一手は?多彩な登場人物が増えて今後の展開が待ち遠しい。
【夜明け前の怪物は豹変する、群れに潜む狼を看破せよ】
2024/10/20 00:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えびし - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドイツの僻地の里に潜む人狼を炙り出す為に鴉夜達と夜宴とロイズが三つ巴を繰り広げる物語。
鴉夜を狙うモリアーティの真の目的。
世界中の怪物の標本を集め、最強の合成獣を創り出す事。
次なる獲物は人狼。
村民殺人事件と少女誘拐が相次ぐ人里で。
巧妙に偽装された謎と狡猾に群れに潜む人狼を、鴉夜達は看破していく。
霧に包まれた牙の森で、真相を解明した先で知る、ローザとユッテ、母と子の哀しき物語。
月下の元での推理は、残酷な真実を炙り出す。
善悪は立場によって容易に入れ替わるのだ。
ライトだけどしっかりしたミステリ
2024/02/21 15:22
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投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
(ややネタバレ)メイントリックはこの作品に限らず、都合が良すぎる気がするが、全体的には満足。物語の展開ペースと刊行ペース的にかなり時間がかかりそうなのが心配。