- 販売開始日: 2021/06/16
- 出版社: フレーベル館
- ISBN:978-4-577-04921-1
キャンドル
母を亡くして以来、どうしようもないことはあきらめてきた螢一。ある日、螢一をおそったある子の記憶。親友の翔真と記憶の主をさがすうちに、螢一の冷たく凪いでいた心に、小さくても...
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商品説明
母を亡くして以来、どうしようもないことはあきらめてきた螢一。ある日、螢一をおそったある子の記憶。親友の翔真と記憶の主をさがすうちに、螢一の冷たく凪いでいた心に、小さくてもたしかな火がともり……。
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『キャンドル』
2020/12/12 20:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
眠そうなキャラでぼんやりしている穂村螢一(ほむらけいいち)6年生
学校祭のおばけ屋敷でワニの着ぐるみを着たのが螢一なら、親友の皆本翔真(みなもとしょうま)はメイド服を着て登場
二人のボケとツッコミに幼なじみでしっかりものの石川瑠璃がからんで展開する典型的な友情と成長の物語、ではなくて……
翔真の願いはひとつ──自分らしくあること、ただそれだけだ。
翔真の“自分らしさ”を軸に、幻想小説風味に謎解きスパイスを加えて和え、生きづらい世界と対峙する子どもたちを描いた新感覚の児童文学……その実はやっぱり王道の友情と成長の物語
前作を読んだ子どもが「同じような本を読みたい」と司書教諭に頼みにきたという、その子たちに自信を持って薦めることができる傑作の登場
くすっと笑える小ネタも仕込まれて、おとなも楽しめる一冊に仕上がっている
著者は29歳の新人“ひよっこ”児童書作家
第2回フレーベル館ものがたり新人賞(2019年)大賞を受賞した『あの子の秘密』でデビュー、同作が第49回児童文芸新人賞(2020年)を受賞、本作が2作目、受賞後の初作品となる
遠田志帆の装画と挿絵、城所潤の装丁が子どもたちの内面を鮮やかに描き出す、ジャケ買い必至のハードカバー
粟船駅近くにある甘縄小学校を舞台に、青少年会館にコンビニに児童公園という場の設定は大船在住の著者ならではの地元感満載
以下、ネタバレにならない範囲で、名セリフ集
「おれがおれらしく生きることのじゃまなんか、だれにもさせるもんか」
「おとなになるって、あきらめることなのか?」
「だいじょうぶ。まあ、なんとかなりますよ、世の中」
「あきらめるって、すっげえエネルギーがいるんだよ。そのエネルギーがあればな、あきらめないことだってできるくらいに。闘うことができるくらいに」
「ちゃんと言えばよかったんだ。現実がどうだとか、世の中がどうだとかじゃない。ぼくがどうするかを、どうしたいかを、言わなきゃいけなかったんだ」
「今がいちばんだよ。残りの人生で今がいちばんはやい」
*まさ、いい本ができたね!