紙の本
その内容から学びました
2021/01/29 19:54
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
今の男性優生社会に対し、素朴な疑問を感じた女の子たちの質問に、著者が回答するQ&A形式で表記された1冊です。全部で44問記載されています。
女の子の質問内容や、それに答える著者の回答を読み、まだまだ現在は女性に優しくない社会だなと痛感しました。私は男ですが、もっと女性が活躍できる社会ににならなければ、と学びました。
紙の本
『女の子はどう生きるか』
2021/04/29 19:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』もルソーの『エミール』も男の子限定の本
女の子がどうやって人生の主役として生きるかを説いた本は多くはない
そこで著者が書いたのがこの本
女の子がどう生きるか・女の子をどう育てるか
・生徒会長はなぜ男子だけ?
・完璧な専業主婦のママみたいになりたくない!
・彼に「女子力」が低いって言われてしまった
・痴漢にあうのは自分が悪い?
・大臣も議員も女性が少なくないですか?
十代の女の子の質問疑問、不安不満憤懣に答えるかたちで、女性が置かれた現在の立場と歴史的背景、そしてどうしたら自分らしく生きられるかを力強く明快に語りかける
《自分の意思を持った女がキライ、な男は、あなたの方から願い下げにしたほうがよいでしょう》
《[女性がどこまでもつけこまれるしくみを変えるには]……ううむ。オッサンにやさしい政治を変えるしかないですね》
《フェミニズムは……弱者が弱者のまま尊重されることを求める思想だ》
男女問わず中高生の課題図書に指定したい痛快な一冊──“オッサン”は必読
《『君たちはどう生きるか』(岩波文庫)を出版した同じ岩波書店から、この本が出ることをうれしく思います。》
巻末に「2019年度東京大学学部入学式祝辞」を収録
“女の子じしんが自分の翼を広げて生きるのに役立つ BOOKS&MOVIES”のリストも参考になる
電子書籍
ジェンダーの勉強に
2022/12/18 00:48
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投稿者:Forest - この投稿者のレビュー一覧を見る
女の子たちの悩みに著者が答えているQ&A 形式の著書。
悩みの根源となる、日本の「社会構造の問題点」が具体的に取り上げられており、ジェンダーの勉強にもなる。
個人的には、学生時代から今に至るまでの悩み(なぜ女性は可愛いことが過大評価されるのか等)が解消され、気持ちが楽になった。
何かから解放されたような感覚になった。
もっと早くこの本に出会いたかった。
この本に触れた子供たちが大人になった時、フェミニズムの目指す「弱者になっても安心して生きられる社会」になっていてほしい。
紙の本
やさしく書かれている
2023/08/24 09:21
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投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
「『君たちはどう生きるか』が、男性向け前提に書かれている」との指摘は、あまり意識していなかった。そのかわりの本、ということでは、書かれている形式なんかは全然違うけれど、読者の対象年齢なんかは同じくらいのところを狙っているのでしょうか。なので、やさしく書かれていて読みやすいです。なんか変かも、とか、あたりまえ、と思っていることを、ちゃんと考え直してみよう、という意味で、よいきっかけになる本だと思います。
2019年度の東大入学式の筆者の式辞も載っていました。
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男が思っている以上に,日常生活の中に男女差別が蔓延っていることを実感する.近年このような論争が目立つが,目立たなかった昔は,女性がぐっと我慢していただけのことなのだと思うと,なんと傲慢で閉塞した社会であろうか.
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「生徒会長はなぜ男子が多いの?」「女の子が黒いランドセルってダメ?」「理系に進みたいのに親がダメっていう」等々、女の子たちが日常的に抱くモヤモヤや疑問に、上野先生が全力で答えます! 社会に潜む差別や刷りこまれた価値観を洗い出し、一人一人が自分らしい選択をする力、知恵や感性を磨くアドバイスが満載の一冊。
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「生徒会長はなぜ男子が多いのか」「男女別名簿はなぜ男子優先なのか」「東大で女子生徒は二割」女子の方が圧倒的に男より選ぶ機会(リーダーになる、東大を受ける)が少ない現実。いつかこの本に書かれていることが、今私が感じている「あるある、その理不尽…」ではなく、「前の日本ではそんなことあったの!?信じられない!」くらいになって欲しい。まだフェミニストってネガティブなイメージで避けられているように感じる。周りの意識は待ってても変わらないから、一つ一つ訴え続けたいと思った。
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3月17日新着図書:【女の子のなぜ、どうしてにスパッと答えてくれます。最初とあとがきは必ず読もう。なるほどと思います。2019年東京大学入学式祝辞も載ってます。まだ読んでない人はぜひ。】
タイトル:女の子はどう生きるか : 教えて、上野先生!
請求記号:367:Ue
URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28180086
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筆者が長年の研究者生活から、女性が人生の主人公としてどう生きるか、女性をどう育てるか、という本があまり出ていないことを指摘し、自らの経験と考えを説いたもの。特に現在10代の女性を意識して発信された本。
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大人が読むと、特にある程度フェミニズムが理解できていれば、目新しいことはない。
しかし、自分が中高生の頃、この本があったら、目から鱗が落ちたと覆う。
女子が出席番号で必ず後ろだったり、勉強ができて気の利いた女子がいても、上昇志向の強い(教師に認められたがる)男子が生徒会長になる。家では母はパートと家事でヘトヘト、父は母がてんてこまいしていてもテレビ見ている。なんとなく納得のできない思いを抱えていても、世の中(中高生の世間は狭いので、学校の教師と親)がそれで問題ないと思っているのだから、しょうがないのか、自分の将来も暗いな、としか思っていなかった。
それから随分経って、世の中大きく変わったかというとほとんど変わっていないことに愕然とする。
男女混合名簿にしている学校は少ないし、相変わらず生徒会長は男子が多い。男子の部活に女子マネはいるが、女子の部活に男子マネはいない。そもそもマネジャー(マネジメントを行う人)じゃない、雑用係。男子は入試でも就職でも下駄をはかせてもらえるし、政財界のトップに女性がほとんどいない。非正規労働者は女性が多く、シングルマザーの貧困率も高い。
こんな世の中にしているのは大人なのに、子どもに世の中を変えていって、というのも勝手だよな、とは思うが、問題意識は早いうちから持っておくに越したことはない。
特に上野さんの地方議員パートタイム制に賛成。
仕事を別に持っていれば、落選に怯えて業者と癒着することもない。そもそも議員が偉いなんて、議員が金持ちなんておかしいんだから。
中高生どころか、大学生でも、この本に書いてあることをきちんと理解している女の子(男の子も)少ないと思うので、男女問わず、若者はぜひ読んでほしい。
難を一つだけ言えば、「ママは『VERY』や『STORY』にもでれるくらいおしゃれ」とか「クソリプ」とか、今なら何の違和感もないけど、数年経てばそんな雑誌も言葉もなくなってるかもしれない。今の女の子が読みやすいように書いているのだろうけど、すぐに古くなりそう。
日本のフェミニズム界には、まだ上野先生を上回るスーパースターはいないので、いつまでも(もう73歳なんですね!)お元気で、改訂もしてください。
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社会に出る前に読んでおくと良いなぁと思いました!
社会人の女の身からすると少し胸がチクリとする部分もありました。現実社会をちゃんと伝えてくれることが良いと思います。なかなかこういうことを教えてくれる大人は居ないですからね。
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上野千鶴子が好きなんだけど、上野さんが認める女性は私とは違う、と勝手に劣等感を抱いていた。あと、フェミニズムって怖そうとか(笑)
でもこれを読んで、上野さんの目指すものが少し理解できた気がする。それがとても優しく自由なものであることが。
「フェミニズムの基本のきは、女らしさ/男らしさに縛られたくない、自由に生きたいってこと」p177
「弱者が強者になりたい思想じゃない、弱者が弱者のまま尊重されることを求める思想」p178
女性学、ジェンダー研究など新たな学問を切り拓いてきた上野さんが説く、その自由で柔軟な思想は、今世界が直面している困難にも考え方のヒントをくれそう。
「予測不可能な世界には、これまでの前列や慣行が役に立ちません。見たこともない現実に立ち向かって、答えのない問いにとりくまなければならないのです。そういうときに必要なのは、複数のシステムが出会うこと、いくつものシステムに足をかけること、違うシステムを積極的に受け入れること」p191
その「システム」を「渡り歩いている」p191 のが、家事育児仕事を同時にこなしてきた女性だと。
「違うシステムが接触することで、それまでにないイノベーション(革新)が起きる」p192
「システムの中でノイズ(情報の素)を起こして~ノイズを受け入れ、ノイズを楽しみ、共に成長できる仲間たちを見つけて」p194 と、上野さんは若い世代に訴えかける。「人生の最後に...あ~、生きててよかった、おもしろかった、って言えるように」p195
フェミニズムって、権力を持った人(男女問わず)が弱い立場の人を利用し、虐げてきた歴史・現状にノーを言うことだった。
「わたしたちが弱者として生まれ、弱者として死んでいくことを忘れないようにしましょう。そういう大事なことを教えてくれるのがフェミニズムです。そしてそれを実現するためにあるのが、男女平等です。」p197
最後に収録されている「東大入学式祝辞」では、弱い立場の人たちに寄り添う上野さんの思いが伝わってきて、読んでいて胸がいっぱいになって、自分が入学するわけでもないのに泣けてしまった(笑)
タイトルは「女の子はどう生きるか」だけど、おばちゃんも十分励まされて、上野さんがますます好きになりました。
これからの自分がイノベーションを起こせるとは思えないんだけど、ノイズを楽しむくらいはできそうな気がする。
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10代向け女性学の1冊。
日常にある違和感を読者から質問形式で答えていく一問一答型の書籍。
読みやすく、改めて振り返りができた。
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「女性専用車両」のこと、わたしもモヤっとしていたことを上野さんがもやもやの原因をきっぱり言語化されていた。
なんとなくこっちが悪いんじゃないかと感じてしまうことが、社会のなかで生きていくうちにいつの間にやら刷り込まれている女性差別の発想なんだよ、とはっきり言ってくれる。
先日読んだ『泣いたあとは、新しい靴をはこう新しい靴をはこう。』はちょっと生ぬるかったなと、この本を読んで思ったのである。
2019年の東大学部入学式での式辞全文が掲載されているのもよかった。
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上野先生の東大祝辞(本書巻末にも収録)には心を動かされたし、これまで日本のジェンダー研究の分野では、上野先生が四半世紀もトップを走り続けているというのは、おそらく誰もが認めるところだと思うのだが……。
この本の構成が、私にあまりはまらなかったのか、あまりスッキリした読後感というわけでもなくて残念。
最近出た本なのだけれど、Q&Aの内容が今から10年くらい前??ってな感じで古いのと、対話形式ではないので、一つの質問に対して、上野先生が一方的に悪意のある見方を募らせていってる感があり、フェミニズムを推奨しようとするなら、ちょっと逆効果なのでは?と心配したり。
途中、下ネタ?的な話題を扱うのも、マジメにフェミニズムを知りたい子たちにはちょっと引かれそうだし、逆にそういう話題をしたい子たちは、こんな地味な装丁の新書は読まないような……。
ジェンダー格差の問題は、今の中高生もSDGsやら何やらで、ある程度は知識としてあるんじゃないかな。誰に向けてつくった本なのかが、いまいちはっきりしませんでした。