彼と彼女の衝撃の瞬間
著者 アリス・フィーニー(著) , 越智睦(訳)
ロンドンから車で2時間ほどの距離にある町・ブラックダウンの森で、女性の死体が発見された。爪にマニキュアで“偽善者”という言葉を書かれて……。故郷で起きたその事件の取材に向...
彼と彼女の衝撃の瞬間
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商品説明
ロンドンから車で2時間ほどの距離にある町・ブラックダウンの森で、女性の死体が発見された。爪にマニキュアで“偽善者”という言葉を書かれて……。故郷で起きたその事件の取材に向かったのは、ニュースキャスター職から外されたばかりのBBC記者のアナ。事件を捜査するのは、地元警察の警部ジャック。アナとジャックの視点で語られていく不可解な殺人事件。しかし、ふたりの言い分は微妙に食い違う。どちらかが嘘をついているのか? 予想外の展開とどんでん返しが待ち受ける、第一級のサスペンス!/解説=三橋曉
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信頼できない語り手による不穏さとクリフハンガーによる衝撃の連続。
2021/10/22 00:04
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーにおいて有名な手法である、信頼できない語り手。
本作は複数の視点で物語が語られるミステリーなのだが、その誰もが信頼できない語り手なのだ。
複数の信頼できない語り手によってストーリーが展開されることによって、事件の全体像はぼやけたまま。
一体何が起きているのか。
誰が犯人なのか。
そして語り手たちは一体何を隠しているのか。
信頼できない語り手により読者を疑心暗鬼にさせると同時に、各章の終わりで非常に気になる展開を用意しているため(いわゆるクリフハンガー)、本作のリーダビリティは他のミステリーと比較しても頭一つ抜きんでている。
冒頭から最後まで、「続きが気になる」という気持ちを持続させてくれるのだ。
そしてラストに待ち受ける衝撃の事実。
サスペンスとしてのハラハラドキドキで読者の心を掴んで離さず、ミステリーとしての謎と真相で読者に衝撃を与える本作はサスペンスミステリーのお手本と言っても過言ではない。
そのくらい非の打ち所がない作品なのだ。
本作を最大限に楽しむ方法は前情報を入れないこと。
東京創元社から出版されているにも関わらず、本作には登場人物の一覧が記載されていないことからも前情報を入れないことの重要度が伺えるだろう。
サスペンスミステリーの醍醐味が詰まった本作を是非とも堪能してほしい。
怒涛の伏線回収とはこのこと
2022/01/29 16:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
通勤中に一週間くらいかけてゆっくり読もうと思っていたのに、止められなくて一気に読破してしまった。真相はつらくて陰惨で重苦しいのに、最後にすべての謎が解けるのが爽快すぎて読後感はなんだかすっきり。
皆怪しげ
2023/02/05 15:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
2人の彼と彼女の視点を入れ替えてそれを繰り返しながら、進んでいくストーリー。そして合間合間に犯人の視点も。このタイプは、騙されるんです!何かが起こる、起こるはずと期待しながら読みました。そして、終盤の彼と彼女がそれぞれに違う場面で、ピンチを迎えて目まぐるしく変わるシーンは、すごくサスペンスフルで、目の離せない展開。先が気になりました。登場人物が、警官も含めてどれも怪しげでクセがあり、みんな犯罪者に見せるような描写が、このストーリーを楽しませてくれました。衝撃とまではいきませんでしたが、結末の意外さには怖さを感じました。