税と公助 置き去りの将来世代
著者 伊藤 裕香子
国や自治体は税金を使って本当に困っている人に手を差し伸べてきたのか。セーフティーネットはこの先もきちんと続くのか。税金で行うGo Toキャンペーンなどの施策をどう理解すれ...
税と公助 置き去りの将来世代
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商品説明
国や自治体は税金を使って本当に困っている人に手を差し伸べてきたのか。セーフティーネットはこの先もきちんと続くのか。税金で行うGo Toキャンペーンなどの施策をどう理解すればよいのか。経済対策、社会保障、財政に政治がどう向き合ってきたのかを「公助」との関係から探る意欲作。
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将来世代に思いを寄せることの難しさを問う
2021/12/09 19:55
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投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は新聞記者として、税財政や経済政策を中心に取材してきたことを基に展開されている。
そのため、自助、共助、公助を政治家がどう扱ってきたのか、消費税導入から税率アップの経過、アベノミクスはどうなったのか、コロナ感染拡大で政治はどう立ち向かったのか、あるいは立ち向かえなかったのか等々の経過が、記者から見たことが分かりやすく書かれている。政治家の公約とは何かも問うている。
第4章で、時代にみる税として、少子高齢社会の進展で社会保障費の増嵩、消費税や震災復興税を取り上げている。ここでは、税体系をトータルで触れていないのは、税制の専門家ではないためであろうか。税と納税者との基本的な関係で止めている。
通読して、どうしても政権批判の部分が出てくるが、政治権力はいかなる思想に立っても、腐敗するものであり、長期であればなおさらである。記者が監視する立場からアプローチするのは当然であるが、さらに読者が多面的に考えるためのテーマを提供してもらえないかという感もある。
最後に、北海道の鈴木知事、日本総合研究所翁理事長、慶応義塾大学竹中平蔵名誉教授及び野田佳彦元首相にインタビューを行い、それぞれの立場でご意見を伺っている。短いためか、さらに具体的なことが必要ではないかという点はあるが、やはり、多様な立場からの考えを見るという意味で必要なところである。