事変の夜―満州国演義二―(新潮文庫)
著者 船戸与一
昭和六年九月十八日、満州事変勃発。満蒙領有方針に共鳴する敷島三郎憲兵中尉と、外交官としての本分を守ろうとする敷島太郎参事官が対立する。阿片中毒を癒しつつ四郎は中国人街に身...
事変の夜―満州国演義二―(新潮文庫)
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商品説明
昭和六年九月十八日、満州事変勃発。満蒙領有方針に共鳴する敷島三郎憲兵中尉と、外交官としての本分を守ろうとする敷島太郎参事官が対立する。阿片中毒を癒しつつ四郎は中国人街に身を沈めており、次郎は特務機関に協力することとなった。朝鮮人の一斉蜂起。帝都で燻(くすぶ)るクーデター計画。そして、上海では海軍陸戦隊と十九路軍が激突する。大陸各地で弾ける戦火を描く、第二巻。(解説・志水辰夫)
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未だに混沌した謎めいた時代としか感じられない重要な時代を読み解く貴重な大作。
2019/05/30 09:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
未だに混沌した謎めいた時代としか感じられない重要な時代を読み解く貴重な大作。対米開戦に代表される第二次世界大戦に至る国民意識を醸成していった1930~40年代。世界的にも様々な問題が渦巻いていたが、アジアでは欧米列強による植民地政策への抵抗問題が主流だったようだが、それにソ連からの共産主義化が絡んだのが問題を大きくしたか。そんな中で唯一植民地化を免れ先進国の仲間入りまで果たした小国・日本の立場は確かに微妙でしたね。こうした混沌とした状況の中で、関東軍を主軸とする軍部がどんどん暴走を開始し、国民までもがそれを支持していった狂気の時代。世界史は好きで詳しい方の私だが、この時期の中国・朝鮮辺りのことになると歴史的事件の羅列としては知っていても、今ひとつピンと来ない。何がピンと来ないのかも良く判らないのだが、やはりピンと来ない。そうした意味で、あくまでも著者の視点ではあるが、歴史的事件の間を補完して、一つの物語として見せてくれる本作品は歴史を考え直すための貴重な作品である。
アッ、もとい。本題。謎の関東軍特務機関員:間垣徳蔵に呼び寄せられるように歴史的事件に関与していく敷島四兄弟。S1では4人が満州に引き寄せられるが、本作S2では徐々にその立場を鮮明にしながら歴史的事件に関与し始める。あくまでも外交官として政治的解決を考える長男:太郎、微妙な違いはありつつも間垣徳蔵に操られるように謀略戦に取り込まれていく次郎・三郎・四郎。さてその行き着く先はまだまだ7巻も残ってる。遠くて長い。
S2は、1930年から1932年の上海事件まで。
建国理念
2016/09/29 23:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに満州事変勃発。しかる後、謀略の末に建国された満州国に未来があるとは思えない。もう少し平和的に建国できなかったものなのだろうか。建国理念はすばらしいと思うので。