遊廓と日本人
著者 田中 優子
人権無視の悲哀の場か、日本文化の聖域か。「日本史の陰影(タブー)」を再考する。江戸学の第一人者による「遊廓入門」の決定版!------------------------...
遊廓と日本人
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商品説明
人権無視の悲哀の場か、日本文化の聖域か。
「日本史の陰影(タブー)」を再考する。
江戸学の第一人者による「遊廓入門」の決定版!
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遊廓は二度とこの世に出現すべきではなく、
造ることができない場所であり制度です。
一方で遊女が、高い教養を持ち、輸入香木を焚きしめ、とても良い香りを放ち、和歌を作り、三味線を弾き、生け花や抹茶の作法を知っており、一般社会よりもはるかに年中行事をしっかりおこない、日本文化を守り継承してきた存在でもあったことを忘れてはなりません。
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【本書の目次】
はじめに
第一章 吉原遊廓の誕生
第二章 遊廓とはどういう場所か?
第三章 遊女とはどんな人たちか?
第四章 男女の「色道」と吉原文化
第五章 吉原遊廓の三六五日
第六章 近代以降の吉原遊廓
終章 遊廓をどう語り継ぐべきか
【本書の内容】
・遊郭は「辺境の別世」「身分のない世界」
・「不夜城」と呼ばれた吉原遊廓
・「色好み」という日本文化の伝統
・井原西鶴が描いた「床上手」な遊女たち
・恋を創るために読まれた「色道」
・江戸の「いい男」「いい女」の条件とは
・遊女を世に知らしめた「洒落本」と「浮世絵」
・遊女の人権が問われた「マリア・ルス号事件」
・吉原遊廓の凋落と消えゆく江戸文化 ……ほか
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日本文化の伝統を継承していた江戸遊郭
2021/12/03 20:07
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
筆者は江戸学の大家だが、遊郭は二度と現れてはならない制度だとは言うものの、江戸時代の遊郭には平安以来の日本文化の伝統が継承されていたと言う。花魁は和歌、俳句を詠み、音曲踊り、生花、香道、書、中には漢詩を作るほどの教養を持つ者もいた。西鶴、一九、近松、浮世絵、歌舞伎、落語などの江戸文化は遊郭とは切っても切れぬ関係にある。また遊郭は粋、キップの良さ、遊郭内は身分制度がない、遊郭言葉など特有の文化や美意識も生み出した。遊郭がこの独特の文化性を失って娼窟になって行くのは明治産業革命以降のことである。江戸時代の遊郭文化は世界的にも比類のないものだと思うが、何ゆえかかる日本特有の文化が生まれたのか、をもう少し紙数を割いて掘り下げて欲しかった。
文章が読みやすかったです
2021/12/22 11:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代の日本の研究で知られる著者が、遊廓、特に東京の吉原遊廓をメインに丁寧に説いた1冊です。
著者の文章は読みやすく、良く理解できました。また、紙幅が170頁にも満たないので、一気に読み切れる内容となっています。
読みやすい
2022/08/16 12:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後も続いた遊郭について、その歴史と実際を、丁寧に紐解いてある。日本の文化を受け継いできた存在と認めつつ、人権という観点からは存在すべきではないものとして整理してあり、非常に分かりやすい本だった。
遊郭は……
2022/09/23 23:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
どういうこと?遊郭は、日本に二度と現れてはいけない制度である……と書きながら、そこには、芸事に、和歌や書道、生花に茶道という日本古来の伝統もありました……。矛盾していると、思い……