- 販売開始日: 2021/10/28
- 出版社: 岩波書店
- ISBN:978-4-00-025432-8
百合子とたか子 女性政治リーダーの運命
著者 岩本美砂子
憲政史上初の女性党首・首班指名を受けた土井たか子,史上唯一の自民党総裁候補小池百合子.しかしいまだ首相はおろか女性衆議院議員は一割未満だ.男性中心の政治を変えようとしたマ...
百合子とたか子 女性政治リーダーの運命
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商品説明
憲政史上初の女性党首・首班指名を受けた土井たか子,史上唯一の自民党総裁候補小池百合子.しかしいまだ首相はおろか女性衆議院議員は一割未満だ.男性中心の政治を変えようとしたマドンナ旋風そして「政界女風見鶏」,最も首相に近かった二人の対照的な軌跡から,コロナが炙り出した日本政治の弱点に切り込む.
目次
- 序章 「惜しい」二人 対照的な軌跡を追う
- 第1章 神戸大空襲を生き延びて 戦後憲法を生きる少女
- 第2章 法学者から衆議院議員へ 公害と安保と国籍法
- 第3章 政治好きの「父の娘」 エジプト帰りのキャスターから政界へ
- 第4章 「やるっきゃない」憲政史上初の女性党首 「女の時代」の「おたかさん」
- 第5章 「山が動いた」マドンナ旋風と女性初の首班指名 燃え上がる戦後世代女性の情念
- 第6章 社会党躍進の陰で忍び寄る困難 冷戦終結の激動の中で
- 第7章 連立与党の衆議院議長として 三権の長に就いた初の女性
- 第8章 社民党党首、そして落選 逆風と果たせなかった党内改革
- 第9章 権力に寄り添う「政界女風見鶏」 日本新党から新進党、そして自民党へ
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フラットさに欠くのが残念
2021/11/18 10:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
副題に「女性政治リーダーの運命」となるが、日本になぜ女性議員・女性リーダーが少ないのか、そこにはどんな困難があるのか、といった問題意識からこの本を手に取ると、少々がっかりすると思う。
もちろんそうした背景に触れられていないわけではないが、本書は、タイトル通り数少ない女性リーダーである(あった)「百合子」と「たか子」の歩みに、多様な言説から迫った評伝である。
土井たか子も小池百合子も、自分はそれぞれ講演などを聞いたことがあるが、いずれもある種のカリスマ性を備えた優秀な人たち。
土井たか子は特に、功罪はあれど、女性政治家の草分けとしても、性別に関係なく一政治家としても、立派な人だったと思っている。
2人を比較して(そもそも比較する必要があるのか不明だが)どちらにつくかと問われれば、以前から自分は、思想的にも「たか子」派だと思う。
しかしそんな自分が読んでも、本書は、あまりにもフェアでない、フラットでない感じがした。
本書の著者は明らかに、たか子の肩を持ち、百合子を貶めているような筆致が目立つ。淡々と描いているようで、百合子に関する記述や引用には、悪意を感じるほどのものもある。例えば身体的な特徴や病歴などを、あえてここに記す必要があったのか?などと、首をかしげざるを得ない部分が随所にあり、自分は、読んでいてあまり気持ちの良いものではなかった。
冒頭のような問題意識で女性リーダーの比較をするなら、ブレイディみか子『女たちのポリティクス』のほうがおすすめ。