人間の絆(上)(新潮文庫)
幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き...
人間の絆(上)(新潮文庫)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
幼くして両親を失い、牧師である伯父に育てられた青年フィリップ。不自由な足のために劣等感にさいなまれて育ったが、いつしか信仰心を失い、芸術に魅了されてパリに渡る。しかし若き芸術家仲間と交流する中で、自らの才能の限界を知り、彼の中で何かが音を立てて崩れ去る。やむなくイギリスに戻り、医学を志すことになるのだが……。誠実な魂の遍歴を描いたS・モームの決定的代表作を新訳。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
人生ってそういう具合かも
2024/06/05 19:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:honty - この投稿者のレビュー一覧を見る
全体として希望溢れる小説ではない。底流にニヒリズムが流れているなと感じた。それが破滅的な行動へは結びつかなかいところもある意味、現実味があるとも思うが、それを突き抜け乗り越えた世界観を模索する前向きさが個人的には欲しかった。小説ではないが坂口安吾の『堕落論』は自己否定からプラスへ向かうことで前向きなメッセージがあり、学生時代に上手くいかない自分にとっては大事な一冊となった。そんな比較はどうでもよいと言えばそうだが、一読者としてはこの作品が自己否定ではなく、他者(自分以外の事象)の否定からの自己保存へ向かうような感じがして共感を感じれずに終わった。上手く言えないが、この本からはどうもすっきり前向きには進むエネルギーが得られなかった。その中でも終盤が一番面白かった。そこに至るまでの話が前提だけど、実は終盤だけ読んでも良いのかもなどと思った。