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ひきこもりの真実 ──就労より自立より大切なこと
著者 林恭子
2016年春、東京で「ひきこもり女子会」が開かれた。訪れたのは、「介護離職を機に家から出られなくなってしまった」「男性のいる場に行くのが怖い」という、ひきこもりの女性たち...
ひきこもりの真実 ──就労より自立より大切なこと
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ひきこもりの真実 就労より自立より大切なこと (ちくま新書)
商品説明
2016年春、東京で「ひきこもり女子会」が開かれた。訪れたのは、「介護離職を機に家から出られなくなってしまった」「男性のいる場に行くのが怖い」という、ひきこもりの女性たちだ。「主婦」や「家事手伝い」に分類されてきた、「見えないひきこもり」が可視化された瞬間だった。ひきこもりには女性も性的少数者もいるし、困窮する人も、本当は働きたい人もいる。そして、それぞれに生きづらさを抱えている。ひきこもり当事者の著者が、「ひきこもり1686人調査」と自身の体験をもとに、ひきこもりの真実を伝える。
目次
- はじめに/第一章 ひきこもり1686人調査/「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」/ひきこもりは外出しない?/ひきこもりは若い男性?/ひきこもりは楽?/ひきこもりは働きたくない?/親が裕福だからひきこもれる?/ひきこもりと性的マイノリティ/ひきこもりは何も考えていない?/コロナ禍におけるひきこもり・生きづらさについての調査2020/『ひきこもり白書2021』/第二章 ひきこもり女子会/1 女性のひきこもり/現代女性が受けるプレッシャー/女性のひきこもり・生きづらさについての実態調査/特有の生きづらさ/身体の不調や暴力の被害/介護するひきこもり女性/女性限定の当事者会/2 ある日のひきこもり女子会/「ひとりではない」と思える居場所/「ひきこもりUX女子会」とは/運営で工夫していること/ひきこもりUX女子会に参加して/3 全国で女子会を/自治体・民間団体との連携/広域連携女子会/自分たちで女子会を/オンライン女子会/今後の課題/コラム 女子会参加者・桐谷沙耶さん(仮名)インタビュー/第三章 画一的な支援の課題/1 調査から浮き彫りになった支援の課題/支援に傷つけられる人たち/支援を受ける側の声/どんな支援が良い支援か/2 これまでのひきこもり支援/就労支援じゃない/ひきこもりと事件報道/支援の流れが変わった/プラットフォームをつくる/ひきこもり当事者やその家族と支援領域のプラットフォーム「Junction」/3 支援者に伝えたいこと/まなざしと姿勢/「向き合う」のではなく「横に並ぶ」/支援はいらない、ほしくないという気持ち/ゴールは本人にしかわからない/就労支援は必要か/就労の何が困難なのか/やってみたい仕事がある/当事者活動にこそ支援を/「早期発見・早期介入」への違和感/アウトリーチへの危惧/4 安心できる「居場所」/なぜ「居場所」が必要か/いつでも戻れる「居場所」/「居場所」の課題/イベント運営などの際の工夫/コロナ禍における支援/5 自治体や地域に伝えたいこと/自治体に求める役割/求められる社会的な支援とは/男女共同参画センター横浜南の取り組み/大阪府豊中市の取り組み
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壮絶で大変重い内容です
2022/01/13 13:25
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在社会問題になっているひきこもり問題について、実際にひきこもりを体験した著者が体験者視点で意見を著した1冊です。
特に第四章の著者の経歴が、あまりにも壮絶です。かなり重い内容です。
また、前半に世間が「よかれ」と思ってやってきた「ひきこもり対策」がうまく行かなかった点も指摘しています。そして、第五章でひきこもりの人を持つご家族など関係者に、彼らにどう接すればいいかを著者の視点で指摘していますが、これが個人的に素晴らしいと思います。第五章だけでも読んでいただければ、と思います。