読んだらじんわり幸せになりました。
2022/01/23 22:16
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
ばななさんの小説はほとんど読んでます。今までで5本の指に入るくらいに好きな本でした!海外旅行に行った気分にひさびさに浸れました。ばななさんの海外旅行に行く小説て結構あったけど、最近はなかったから懐かしさがありました。
手元にずっと置きたい本
2024/05/08 16:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しく穏やかな中に、悲しさや辛さ、苦しさがある。
サラサラと読めるのに、心が少しさっぱりしたような読後感。
装丁もとても素敵。
再読すると思う。
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デッドエンドの思い出が好きな人はきっと好きだと思う。わたしも好きでした。6つの短編すべてが少し淋しくて。好きな吉本ばなな作品で嬉しくなってひとつひとつ大切に時間をかけて読んだ。きっとまた読むと思う。装丁も好き、サイズ感も。
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大切な人の喪失。それでも生きて、寂しさや孤独を感じながら日常を取り戻していく様子が描かれている短編集。
ゆったり落ち着いた環境で読みたくて、夜に少しずつ読みすすめました。
作品のあちこちで文章がじんわり染みた。
何てことない場面なのに心に残る。
自分の気持ちにしっくりはまって、人生のしみじみとした場面や、感情の記憶を呼び起こさせてくれました。
ばななさんの作品は、個人的にストーリーを楽しむというよりも、“感覚”と“感情”を楽しむという感じ。
大切な人を失い、日常に埋もれたささやかな幸せに思いを馳せたり、一抹の寂しさのなかにある光みたいなものを感じたり。
ほんのりとした温かさが漂う短編集。
『幸せなやりとり、生きている者同士、肉体があって、同じ時間軸の中に存在していて、ほんとうにはわかりあえないのにとにかく気持ちを伝えようと一生懸命で』
『“ああ、もう時間もないのにお母さんにおみやげを選ばなくちゃ、どうしよう!”。失くしてみるとよくわかる、それが家族がいるという幸せの、本質なのだ』
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吉本ばなな作品は生と死が色濃く、性別も国籍も越えた関係の中で、やはり日本を愛してやまない感じがする。上手く言えないが、昔ほど刺さらなくなってしまったのは、私が歳をとったせいだろう。「私は特別じゃないよ」とどう見ても特別な人達が生きる。それに憧れたり近づこうとする年齢からは もう離れてしまったのかもしれない。
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この先何度も読み直す本だと思います。
買ってすぐには読めなくて、でも今日という日に読めてよかったです。
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ひとつひとつ、たいせつに
たのしみにしながら、すこしずつ読みたい一冊。
今年も、まっすぐに
自分が信じるものに向かっていきたい。
と、思いました。
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久しぶりに吉本ばななさんの本を読んだ。
日常に訪れる悲しみを、自然に受け入れていく様子が素敵だなと思った。
その悲しみの側で寄り添ってくれる人がいるのも良い。
ハッピーな話ではないのに、温かな気持ちになれる一冊。
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久しぶりに読んだ吉本ばななさん。
やはり好きだな、と思った。
学生時代に大好きでよく読んでいた。
心に残った文章は、『積み上げたものをまた失うのはわかっている。どんなに積み上げたって、死んでしまったらお別れ、そこでいったん終わるのだ。繊細に積み上げたお城だって、主のいない廃墟になる。それでも私たちはなぜか積み上げ続ける。それが生きている証しであるから。』79頁
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落ち込んだり、へこんだりした時に読みたくなる吉本ばななさんの本。
ばななさん独特の書き方、表現があって、あぁ私は吉本ばななさんの本を読んでいるんだなぁと実感させられます。
今回は「死」にまつわるお話でした。
普段だったら何も思わなかったかもしれないけれど、母が検査入院を控えていることもあって、そこに重ね合わせて読んでしまい、何もないといいけれど、もしもの時を考えて、私は立ち直って行けるだろうか?とか色々考えてしまいました。
いつかは皆平等に訪れる「死」。
不謹慎かもしれないけれど、両親が亡くなった時のことを考えることがあって、その時私の精神状態はどうなんだろう?立ち直って今までみたいに暮らしていけるのかな?と考えてしまいます。そんな自信ないのだけれど。
とても本なんて読む気にはなれないかもしれないけれど、やっぱり本に救いを求めてしまう気がします。
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その時々の自分の状況に応じて、お気に入りのストーリーが変わるだろう。
いまの私のお気に入りは情け嶋。
突き詰めて考えすぎるのではなく、もっと軽やかに現実を幸せに生きる工夫ができるのかもしれない。誰にでも。
愛しいと思える物語をたくさん自分の中に吸収すると、これからの判断基準ができる気がする。
そうして毎日が出来上がってくるんだな。
たくさんたくさん探そう。感じよう。
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誰かの死を経て心の中を日々の出来事の中で少しずつ整理していく。
少しいい人たち過ぎるけど。
私はこういうのは無理だなと思いました。
息が詰まりそう。
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★4.5
31日から今まで、まさに文字通りの年末年始で読み終えました。
ばななさん、ありがとう。
特に好きなのはSHINSHIN AND THE MOUSEとミトンとふびん。
読後はシンシンはすぅっとにっこりした顔になって、ミトン…はほろほろと泣いていました。
全体的に眉間に皺を寄せて(これは、いい意味で。読んでるときに目が情景を吸い上げようとしすぎてるのか、なんなのか。これ以上の適切な描写が浮かばないですがいい意味で)、読んでいました。
もうこの世にはいない大切な人のこと、いつか必ず迎える大切な人との別れ、死んでいなくても会えない人会わない人(だけどたしかに自分の人生において大切な人)のことが、わずかに、でも自然と脳裏に浮かびました。
ばななさんの物語はいつも繊細な情景が浮かんで、実際にあった話のような、そうはいっても自分には程遠い世界での物語だと思いながら読むという不思議な感覚で、今回もそれは同じ。
だけど、なぜだか以前より一層身近なものとして感じて、苦しくなったりもした。
いつもならさっと物語の風景の一部として読み過ごせるようなことが読み過ごせなくて、何度も繰り返し読んだりして、
くるしいのは全部自業自得だから仕方ない、泣くな泣くなと何度も心の中で繰り返し思ってやり過ごしていても、
この本を読みながらはやり過ごせなくて、
2022年がきても、心の深いところは新年においついていなくて、
ふかく憔悴しているんだなあと、だってあんなこともこんなこともあったんだもんなあ、そりゃあ疲れるよなあ、よく生きているなあわたし、、と、なぜか客観的に思った。
そして客観的に思うことで、少し心がちょっと静かになった。ような気がする。
あとは、ひとりっこだから、本当に最後は1人かな、と思うと、より一層、こういうふうに寄り添いあって手を取り合える、
他人とそういう、あたたかい温度がある人間関係をつくれたらいいなあ、と、思いました。
ヘルシンキ、行きたいな。
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2022年1冊目。1冊目がこの本でよかったと思える、素敵な本だった。
なにかを喪失した人たちが描かれているけど、喪失感が無くて、優しくて寄り添う不思議な感じ。
人生でこんな場面、今までもあったし、これからもあるんだろうなって感じさせられる。
「カロンテ」が一番好きだった。親友を事故で亡くした女性が、亡き親友が暮らしていたローマの街を巡って、偶然の出会いの中で親友からの最後のメッセージを受け取る話。
その人を辿って、その人を感じる感覚がすごく素敵だった。
何かを失くすことに、大人になると敏感になるんだろうなってふと思う。気づきの感度も上がるし、大人になるとお金で得られるものが増えると同時に、お金で得られないもの(時間とか人間関係とか)を気づいたら失ってるみたいなことが結構ある気がする。
この本に出てくる主人公たちはみんな、失うことを決して恐れず、抵抗せずに、真摯に受け止めて、それを乗り越えていくなら素敵だなと思った。
金沢、台北、香港、ヘルシンキ、ローマ、八丈島。素敵な景色の描写にも癒されるし、読んでいて不思議とほっとする本でした。
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どの短編も、心に留めておきたいことばがたくさんあった。死について、愛について、生きることについて、ばななさんのことばはどれも澄んでいて光が見えるよう。
若い時には分からなかっただろう。今だからスッと自分の中に入ってくる。
少し小さく、持った時の手に馴染む感じがいい。