いかれころ(新潮文庫)
著者 三国美千子
昭和の終わり、南河内に暮らす一族の娘に縁談が持ち上がる。女性は25歳までにと見合い結婚する者も多い時代。本人の考えを他所(よそ)に、結納金や世間体を巡り親戚中の思惑が忙(...
いかれころ(新潮文庫)
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商品説明
昭和の終わり、南河内に暮らす一族の娘に縁談が持ち上がる。女性は25歳までにと見合い結婚する者も多い時代。本人の考えを他所(よそ)に、結納金や世間体を巡り親戚中の思惑が忙(せわ)しくぶつかり合う。その喧噪を、分家に暮らす4歳の奈々子はじっと見つめていた――「家」がもたらす奇妙なせめぎ合いを豊かに描き、新人らしからぬ力量と選委員が絶賛、三島由紀夫賞&新潮新人賞ダブル受賞のデビュー作。
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関西弁の世界が気持ちいい
2024/10/17 10:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:天使のくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台は関西の田舎。大人になった主人公が4歳のころの親族の結納や婚約破棄の話などが語られるし、父親のことも語られる。
関西の言葉を読んでいくだけで結構気持ちいい。
同時に、1980年代だと思うけれど、まだ親族の結びつきが強く、家制度が強固な時代であることも語られる。まだ見合い結婚なんだ、とか、家を継ぐ問題とか。地方ではこうしたことが80年代でもまだあったのか、とか、そのくらいに思う話でもある。
農村地帯ではまだまだ多いのでは?
2022/06/15 10:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和の終わり頃、南河内の地域で「一族」という考え方が色濃く残る家に生まれた4歳の少女・奈々子。女性は25歳までに結婚するものだ。見合いの場合は親や親戚が相手を探すものだ。結納金は家柄に見合った額を用意するものだ。分家は本家を立て、決して蔑ろにしてはいけない。古い固定観念を信じそれに縛られ、自らが生きにくくする風習、それらを奈々子が実際に見て、感じたこととは?
昭和を生き、北河内に住み、兼業で百姓をしていた人間としては身近にあった話なので、妙に納得しますね。ただ南河内と北河内では使う言葉が違うことに今更ながら気づきました。