- 販売開始日: 2022/02/09
- 出版社: 言視舎
- ISBN:978-4-86565-207-9
いつも隣に山頭火
著者 井上智重
種田山頭火は、1882(明治15)年現在の山口県防府市生まれの自由律俳人。「層雲」の荻原井泉水門下。1925年に熊本市で出家得度し、26年放浪の旅に。句友に支えられながら...
いつも隣に山頭火
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商品説明
種田山頭火は、1882(明治15)年現在の山口県防府市生まれの自由律俳人。「層雲」の荻原井泉水門下。1925年に熊本市で出家得度し、26年放浪の旅に。句友に支えられながら、漂泊の旅と一時の定住を繰り返し、40年松山で没、享年59。
分け入つても分け入つても青い山/しとどに濡れてこれは道しるべの石/炎天のした蛇は殺されつ光るなり/水はれいろう泳ぎ児のちんぽならびたり/いさかへる夫婦に夜蜘蛛さがりけり/尾花ゆれて月は東に日は西に/酔うてこほろぎと寝てゐたよ/悲しみ澄みて煙まつすぐに昇る/鴉啼いてわたしも一人
山頭火の残した膨大な数の句、日記や文章、書簡を丹念にたどり、あらためて彼にとっての「旅」の意味を問う。熊本「三八九居」小郷「其中庵」松山「一草庵」と定住しながら、つねに旅への想いはやまない。ここには旅するバガボンドの山頭火がいる。「孤高の人」ではなく、ちょっと変わった愛すべき隣人ともいうべき、かつてない山頭火像を描き出す。これまで調べられてこなかった熊本時代を発掘。評伝の決定版。
目次
- 第一章 第二の故郷熊本
- 1 海明かりのするふるさと
- 2 妻子を伴い、森の街熊本に
- 3 東京暮色、そして出家
- 第二章 乞食坊主の生き方
- 4 行乞漂泊に
- 5 雅楽多で店番、そして阿蘇山行
- 6 日記焼き、新たな旅の文学を
- 7 「三八九」に賭ける
- 第三章 安住の庵を求めて
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