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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2022/03/04
  • 出版社: 文藝春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • ISBN:978-4-16-751502-7
一般書

電子書籍

旅をする木

著者 星野道夫

広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカで暮すエスキモーや白人たちの生活を独特の味わい深い文章で描くエッセイ集。解説・池澤夏樹。※この電子書籍は1995年8月に...

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旅をする木

税込 660 6pt

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旅をする木 (文春文庫)

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商品説明

広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカで暮すエスキモーや白人たちの生活を独特の味わい深い文章で描くエッセイ集。
解説・池澤夏樹。

※この電子書籍は1995年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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みんなのレビュー417件

みんなの評価4.6

評価内訳

紙の本

旅する木

2022/11/09 08:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

アラスカの大自然や現地の方々の生活が浮かびとても美しい本でした。
ただ、読み終えるまでに数年かかりました。
私はこの本を読み始めて、星野さんが事故で亡くなった事を知りました。
ふと、その事故の記事を目にしてしまうと、遺された結婚して4年の奥様、2歳の息子さんを思うと、回避できなかったのか?とその先を読み進めることが出来なくなってしまいました。

意を決して読んでいくと、結婚したから子どもが生まれたからの選択だったようにも思えてきました。

組織の中、がんじがらめでガチガチの生き方をしている私には、全て自己責任だけど、何事にも他人に左右されない生き方は、出来ないからこその羨ましさもあります。

子育て、両実家の諸々から少し離れた時間でした。

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紙の本

かなり昔……

2022/10/26 19:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

本当に、かなり昔、読んだのを思い出して、再読しました。鎌倉のことは、16号線沿いではない、と、思うのは、……でしょうか?無理があるし。それに、第6章は、かなりこじつけ……と、感じたのは、自分だけではないはず……。

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紙の本

アラスカに思いを馳せる

2022/02/17 12:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みち - この投稿者のレビュー一覧を見る

高校の現国の教科書に載っていた文章が掲載されているので懐かしさを感じ、手に取ってみました。作者が愛するアラスカの雄大な自然や暖かい人々などの光景が脳裏に浮かびました。昨今旅行になかなか行き辛いご時世ですが、たまには本を読んで遥か遠くの外国の地に思いを馳せるのも良いものだと思いました。

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紙の本

幸福を伝える書物

2021/09/16 08:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:sio1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ここ1ヶ月に2回新聞2紙の書評で紹介されてたのを目にしていたからか、本屋の棚差しでも目にとまり、気になって購入。
 巻末で池澤夏樹氏が、「幸福を伝える書物」と解説するのもうなずける素晴らしい作品。
 26歳からアラスカで18年暮らした著者の人生の充実度、満足感、死と隣合わせの場所で生きている実感がひしひしと伝わってきます。
 生き方にも文体にも一点の曇りもないように感じました。

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紙の本

hontoネットで三浦春馬さんが紹介されていらした記事を読み、読んでみました。

2021/02/14 11:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るい - この投稿者のレビュー一覧を見る

「人の心は、深くて、そして不思議なほど浅いのだと思います。きっと、その浅さで、人は生きてゆけるものでしょう。」という一文に始まり、「人と出会い、その人間を好きになればなるほど、風景は広がりと深さを持ってきます。」正しく、この本を手にしたきっかけです。「離れていることが、人と人とを近づけるんだ」家族など身近である関係であるほど、離れて暮らすと感じることだったり、想いの強い人との関係でも感じること。「誰だってはじめはそうやって生きていくんだと思う。ただみんな、驚くほど早い年齢でその流れを捨て、岸にたどり着こうとしてしまう。」30歳過ぎた頃、当時の着付けの先生に、あなたは欲張りなのよと言われた事。あれもしたい、これもしたいと色々な事をしてみて、結局、一つを選べず、どれも極めていない現状を言われたのだと思います。せめて、ある程度、極めることは大事だと思いますが、この一文に自分の生き方、正しくない事を正そうとする自分、自分のしたいことはしてみる自分、いまだたどりつけない生き方だけど、自分の生き方でも良いと肯定されたと勝手に感じました。
旅をする方の本では、野田知佑さんの本を読んだ記憶がありますが、この本は、体験の裏付けからくる人生を考える本だと思いました。自分が感じた事をうまく言葉で表現できなかったことが文章に表現されていました。手元に置いて、繰り返し読みたいと思う本でした。全集も出版されていて、もちろん写真集も出版されていると思いますので、ゆっくり読んだり、鑑賞する時間を持ちたいと思いました。

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紙の本

ずっと手元に置いておきたい本

2021/01/19 22:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ワガヤ - この投稿者のレビュー一覧を見る

アラスカのこと、海外で暮らすこと、日本の状況とはかけ離れた土地での出来事、いろいろなことが書かれています。そんな中で、物事や人に出会った時に、作者が感じたことに、すごくハッとさせられたり、感動したり、しみじみした気持ちになったりして、今の自分や将来の自分を緩やかに穏やかに考えたりできる、心の栄養みたいな本です。

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紙の本

ココロで旅したくなる時に

2020/05/05 23:32

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

時々取り出して読みたくなる本。著者は、90年代に活躍した写真家であり探検家で、’96年クマに襲われて逝ってしまった人。描かれているのは、星野さんの旅の日常。そこには、これだけ世界が狭くなって、旅行もたやすくなった現代にも、知らない世界がこれでもかっと広がっている。出版された95年から何度も読んでいるけれど、最近は、星野さんが、まだまだ生きて現役ならば、その後の世界の変化を、どう思っただろうかなどと思いつつ紐解いている。

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紙の本

アラスカに根を下ろす。

2019/07/12 21:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雨宮司 - この投稿者のレビュー一覧を見る

このエッセイの著者は動物写真家で、カムチャツカで熊に襲われ落命した。そこまでの知識しかなかったが、どのエッセイも充分に楽しむことができた。個人的な好みのエッセイは、「トーテムポールを捜して」。内容には触れないけれど、人間の営為と自然の力を存分に味わえるエッセイになっている。何が豊かさで何が貧しさなのか、時々考えさせられる。好エッセイだ。

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紙の本

風景が浮かぶ!

2019/02/04 07:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

脳内で、壮大なアラスカの自然の風景が、スローモーションのように、そして、アラスカの人々の温かさと人柄がイメージできますね。文章からも、星野道夫さんの人柄も見えた気がしました。この本でアラスカに旅をした気分を味わえる素敵なエッセイでした。

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紙の本

アラスカにいるような気持にしてくれる作品

2016/12/10 22:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る

星野道夫氏によって書かれた本書、
本書を読んでいると、自分が雄大なアラスカの大地で過ごしているような気持になれます。
現代社会であわただしく生きる日本人にこそ読んでほしい作品です。

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紙の本

人生のバイブル本

2016/09/18 21:27

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:195R - この投稿者のレビュー一覧を見る

写真家でありながらエッセイを書かれていた星野道夫さんが紡ぎだす優しさが溢れている言葉に、何度も何度も救われました。
この本のなかで「もうひとつの時間」という文章が大好きです。
私にとってこの一冊は人生のバイブル的な本です。そんな本に出会えたことに感謝です。
そして星野道夫さん没20年を経た今、この本が注目を浴びていることがとても嬉しいです。多くの人に読んでもらいたいです。

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紙の本

すてきなアラスカを感じられます

2015/10/31 23:01

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pin - この投稿者のレビュー一覧を見る

広大なアラスカの時の流れを感じられます。
気の向いたときにふと手にとって好きなところを読むと、
不思議と気持ちに余裕が持てる気がします。
旅のお供にもおすすめです。

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紙の本

何かあると開く本

2012/06/13 11:20

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:rie - この投稿者のレビュー一覧を見る

なんとなく、もやもやした気分の時や、
いろんなことが上手くいかないなぁと思う時に、
ふと、読みたくなる本です。

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紙の本

記憶のアルバムをめくるように、アラスカでの著者の旅の軌跡が語られてゆく。胸にひたひたと満ちてくるものがあるエッセイ集です。

2009/05/08 21:18

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 1978年にアラスカ大学に入り、アラスカに移り住んでから十五年。この地の自然と人々の暮らしにすっかり魅せられ、旅を続けてきて、いつしかここに根を下ろそうとしている著者が、アラスカでの思い出を振り返り、自分とアラスカとを結ぶ強い絆を歌い上げたエッセイ集。静けさをたたえた文章の中から、ふつふつと湧き上がり、立ち上がってくるアラスカへの熱い思い。文章の隅々まで、森と氷河の自然に包まれたアラスカの大地の息吹が浸透していて、胸にひたひたと満ちてくる素晴らしい味わいがありました。

 十五年前、アラスカという未知の土地にやって来て、暮らし始めた頃の自分のひたむきな姿を、アルバムの一頁目を開くようにして綴った「新しい旅」。本書の冒頭に収められた、1993年6月1日の日付のあるエッセイから、アラスカをめぐる著者の旅の軌跡に引き込まれましたねぇ。なかでも、次の文章の底に流れる著者の思い。静かに、豊かに胸に沁みる思いの深さ、澄んだ眼差しの美しさが忘れられません。

<頬を撫でる極北の風の感触、夏のツンドラの甘い匂い、白夜の淡い光、見過ごしそうな小さなワスレナグサのたたずまい・・・・・・ふと立ち止まり、少し気持ちを込めて、五感の記憶の中にそんな風景を残してゆきたい。何も生み出すことのない、ただ流れてゆく時を、大切にしたい。あわただしい、人間の日々の営みと並行して、もうひとつの時間が流れていることを、いつも心のどこかで感じていたい。> p.231 「ワスレナグサ」より

 著者・星野道夫という人間への思いのこもった巻末解説、池澤夏樹の「いささか私的すぎる解説」と題した文章がいい。本文庫の表紙カバーの絵、ほんめ つとむの「およぐシカ」の装画も、とてもいい。

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紙の本

写真とはこう眺めるものであったか。

2008/07/22 10:55

18人中、18人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ばんろく - この投稿者のレビュー一覧を見る

●1952年生まれ、20代にアラスカに渡り、その広大な自然を撮り続けた写真家・星野道夫のエッセイ。初版は1995年、40歳頃の作品で、「母の友」に連載した文章および書き下ろしである●

短編の中でも、夜ふとんにくるまって読み始めて次々と章を追ううち、気がつくと枕元の明かりを煌々と照らしたまま眠り込んでいた、なんてのはいい本だと思っている。そのままずるずるといくうちに、空がしらみはじめてしまった、というのもまたいい。

しかし今回のこの本は、そういうものとはちょっと違った。一つ一つからにじみ出る雰囲気を存分に味わいたいと思うと、一度に幾つもというわけにはいかない。もちろんつぎに読みすすみたい気持ちがないわけではないのだけれど、それよりも、いま読み終えた箇所を、電気を消して目をつぶって反芻することのほうをとりたくなる。そのせいでというか、本の厚さのわりには読みきるのにずいぶんと時間がかかってしまった。できるだけ多くの量を読むことが吉と、ふだん格別に意識しているわけではないが、習慣づいてしまっていた自分に、ほんの数ページを大切に抱えて眠るというスタイルをとらせたこの本は、とても特別なもののように思える。そしておかげさまで本書を読んでいる間は寝不足が解消されたようでもある。

実は星野道夫という名前はこれまで全く知らなくて、ただ友人に勧められるがままに読んだ。96年に亡くなったときにはそれなりにニュースになったそうなのだが、当時僕はまだ小学生だったから、写真家という人について何か思うような年頃ではなかったのだ。星野道夫は52年という生まれにして、20代には早くもアラスカに渡っているという一風変わった経歴の持ち主である。アラスカの自然相手に写真を撮るという道に入っていった経緯については、幼少期に映画の中に見た大自然に圧倒されたこと、学生時代古本でみつけたアラスカの写真集、その中の一枚の写真を発端とするアラスカへの第一歩など、本書の中にもいくつか語られているが、それらのきっかけの上でなおその原動力となったのは、大学時代に経験した友人の死であるようだ。中学からの親友で、登山をする仲間であった友人が妙高連山の登山中に噴火に巻き込まれて亡くなる。この出来事に対して、一年後ふと見つけた答えが「好きなことをやっていこう」という強い思いであったという。彼の生き方はこんな背景を持っている。

さて中身はといえば、アラスカの風景やその生活の中で感じたことを書き綴った、と、言ってしまえば何でもないものである。しかし、その一つ一つが、読んでいるものを自然と落ちつかせるようで、我々のものとは比べられないほどゆったりと、大きなスケールで流れている彼らの時間が、じんわり滲み出てくるようなそんな語り口である。アラスカに身を置くことは、広大な自然という空間的な意味だけでなく、時間的な意味で我々の世界とかけ離れた体験であるようで、変わらぬ営みが続く土地で培われた氏の一つの単位は、最後の氷河期が去ってからの一万年前という時間であるという。

写真家の書いたエッセイを、これはまさに写真集である、と評するのではまったく芸がないと思うが、やはりそういうべきなのだろう。読むと言うよりは細部までじっくりと味わうように眺め、目をつぶってその風景を頭の中に思い描いてみる、そんな読み方を自然とさせるような本である。といっても実は僕自身は、未だかつて写真集というものに何か刺激されたことがあまりないものであるから、正直に白状すればこの表現はちょっとかっこつけである。むしろ写真集の読み方は本来こうであろうかと、本書から教わったような次第である。したがってもっと実感に乗っ取った感覚を持ち出すとすれば、(ちょっとなさけないかもしれないが)素敵なカレンダーを手に入れたときの、次の月までのあの我慢の気持ち、というのが一番近いと思う。

どうしても頭から離れない言葉があった。狩猟民について語る『カリブーのスープ』の章、春の渡り鳥の編隊に感動する彼の脇で、土地の人達が鉄砲を片手に舌なめずりをするというようなエピソードを交えながら、「僕たちが生きていくということは、誰を犠牲にして自分自身が生きのびるのかという、終わりのない選択」。という、その言葉である。日常で聞いたなら相手にもしないようなこの言葉は、星野氏のこの本の中では全く違和感がない。大げさでもなく、軽々しくもない。その重みの計り知れないことを理解しているから、これほど素直に語れるのかもしれない。

本書には「悲しみ」という言葉が多く出てくる。彼がアラスカで出会う人は、みな悲しみを湛えた目をしている。我々はといえば、ヒト同士での奪い合いに突入しつつあるなかで、狩猟という犠牲の概念などとっくに通り越してしまっているようにも思える。我々は、彼の言うところの「悲しみ」をいつか思いだすことがあるのだろうか。それともその代わりに、体に取り込まない血の匂いに対して「悲しみ」を感じるようになるのだろうか。さらにはその「悲しみ」まで忘れるようになるのだろうか。しばし時間をおいて再読したい本である。

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