論考　日本中世史

投稿元：

レビューを見る

中世史、特に鎌倉時代の武士の実態・日常について細川先生の軽妙な筆致で非常に頭に残りやすい。
また歴史学を学ぶにあたって重要なポイントもちらほら出てくるのでその意味でも勉強になる。

投稿元：

レビューを見る

硬い印象の書名とは裏腹に、極めて軽妙な語り口の歴史コラム集。替え歌のような軽いものから、史料紹介・解説もあり、果ては研究報告の注意事項までと幅が広い。ある程度の知識を持ってから読むとより面白いと思う。

投稿元：

レビューを見る

　一話２ページから数ページと読みやすく、中世、主として鎌倉時代の仕組みや出来事、人物について面白く学べる。
　硬い歴史学の記述に対して、歴史を彩る人の行動原理や生々しい喜怒哀楽を身近に感じることができた。


　元々ブログに書かれたコラムで、かなり癖のある文章のため、好き嫌いはあるかもしれない。

　

投稿元：

レビューを見る

　文学通信のtwitterを見て「世の中には面白そうな人がいるなぁ」と思って手に入れたが、期待通り「こんなにおもしろい人がおる」と感心した。そうとうにくだけた語り口で展開される鎌倉幕府後期～南北朝～室町あたりの論考であるが、やはりそこは「論考」なので、資料を丁寧に読み込んで組み立てられた「論」に門外漢であっても心打たれるんである。

　普通だと語り口のわざと伝法なあたりとか、今一つ「替え歌」としてはどうかという部分で粗を探しかねないのだが、なにしろ「ちゃんとしている部分」が本当によいので、ああ、面白えなあと思って読んだ。
　あたくしめも古典における「茶杓一個ちょーだい」の部分が好きです。

投稿元：

レビューを見る

細川さんのエッセイ集。
軽くて読みやすいが、ところどころ鋭い。
鎌倉から室町の武士像が好意的に書かれているが、武闘派ヤクザそのもの。
平家が勝ったほうが日本人にとっても東アジア的にもよかったんじやないか。

投稿元：

レビューを見る

著者の替え歌のセレクトが新旧幅が触れてて驚いた。
また、荘園の例えはわかりやすいかは別として面白かった。

投稿元：

レビューを見る

日本中世史研究者の歴史コラム集であり、エッセイ。
面白真面目な語り口が実に楽しい。
・はじめに
第一話～第五十一話
・おわりに――読者への書状(案文)

北条家一族の人々や足利将軍家の人々、御家人や武士、
文士や貴族、僧等々の様々な逸話を語る。
史料解釈は、原文、書き下し、現代語訳、
直訳に近い現代語訳、更に古文書の影写本の画像など、
研究者ならではのきっちりした提示が好ましい。
護良親王令旨の解説は勉強になるし･･･でも、意訳が笑える。
タラオの乱、佐々木道誉の軍勢催促状、いろいろな替え歌、
歴史人物キャッチコピーに爆笑してしまう、楽しさ多し。
また、学会や研究会での論文発表のレクチャーや、
研究者にちょこっと苦言があったり、そっと訂正してたりする。
特に『吾妻鏡』の武士の話が荒ブレていて良いなぁ。