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小学4年生の千紗は最近、親友の裕子より活発な美香に惹かれている。裕子と帰る約束の水曜日、美香に誘われ・・・・・・「女の子たち」 映画監督を夢見て東京の大学に進んだ北島は、なし崩し的に挫折していくが、歩美との出会いがあった。「白いワンピース殺人事件」十歳から四十歳まで。全八話、それぞれの年代の女子の友情が、ロンド形式でつながっていく、わたしたちの平成三〇年史。
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同世代を生きてきた女子だなーって感想。平成を駆け抜けた女子ってそれだけで同志って感じ。(女子って言わせて)
会ったこともないけど、同じ時代を同じ境遇で、同じような感性で生きてきたってだけで、本当に一心同体って言いたくなる。女子って大変、そしてこれからの時代を生きるのももっと大変なんじゃないかなと悲しくなる。
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山内マリコさんの作品は初めて読みました。
1990年に10歳だった女の子たちの2020年までの30年間のリレー形式の女性二人ペアの物語です。
私は彼女たちより年上なので時代背景はちょっと違うのですが共通しているなあと思うところがたくさんありました。
3「写ルンですとプリクラの青春1998年18歳」では、中学時代は女友達がいなくて男子と話す方が気楽だった青柳めぐみが女子高に進み、中学時代より何より流行中の女子高生として、カラオケとプリクラ、写ルンですで、とても楽しく過ごしたというのはわかりました。
私が高校の頃は、プリクラはありませんでしたが、私も女子高で、男子学生はいませんでしたが、今、思うと本当の友だちができた一番の時期だったと思います。
その後もペアは入れ替わりますが
4「白いワンピース殺人事件2000年20歳」は、私も北島遥と同様、大学では映画研究会で(私は監督ではなく、シナリオを書きたかっただけなのですが、ついでに監督もやりました)青臭い映画を撮るところは同じなので、なんか、この作品、怖いと思いました(半分笑えましたが)。
6「あなたは三十歳になる2010年30歳」では筒井麗子が正社員で入った会社を辞め、フリーターになり、ヨガを始めて、ヨガインストラクターになるというのも、その頃、私もヨガインストラクターなんて考えもしませんが、ヨガに通っていたので、みんな辿る道なのかと思い、なんか見られているようで怖かったです。
続きの、バリキャリの話やママ友の話もその辺は私とは違うのですが、よく聞く話で上手く作品になっていたと思います。
この作品は女性蔑視に対する批判の物語だと思いました。
私は仕事などで苦労はあまりしていない方だと思いますが、替わりに、若い頃、重い病気に罹りました。
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女性が生きていく上で目の当たりにした不当な出来事を綴っている。
平成の30年史と共に描いているので、サンリオの鉛筆、交換ノート、幽遊白書、セブンティーン雑誌、アナ雪、などなど平成に流行っていた物が続々と現れて平成の懐かしさも味わえる。
この本の中で、1つだけ心に留まった箇所を挙げるとすれば、恋愛至上主義というのは女の子の罠であるという所。
一生、男から与えられる幸せだけを指標にして生きていくことになる。
是非、この本は皆に最後まで読んでほしい…!
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面白かった。
あー、わかるわかるという感覚と世代はズレるけど、当時の流行りなど懐かしい!
ラストの「会話とつぶやき」はハッとさせられた。
そうか、「女性」の立場ってそんなものだったのかと目から鱗というかしっかり文字にされると、ものすごく納得させられた。
多様性の今だからこそ、女性の立ち位置って難しいんだなぁと実感。
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前章で友だちになった相手が次の章で
主人公となる。なので前章の子のこともそれとなく書かれてるけど、やっぱり時間が経過してるからその時は一心同体だった相手なのにすごく軽く触れるだけの関係になってる。
でも女子の友情って綺麗事抜きにしたらこれが現実。
本当に友情って難しい。
その時代事に友情が書かれてるけど
本当にその都度そういう悩みあったなぁって。
一生続く友情って奇跡みたいなもので
だから大切だし尊い。
どんな形で出会って、どんな人と友だちになるかは
結局自分の状況で変わる。
最後の章は本当共感多かった。
子どもが産まれて、自分が自分でなくなっていく
そこで出会った自分と似た人と夜な夜な連絡とって、愚痴はいて、自分らを褒めて、そうやって自分を維持してたなぁ。懐かしい。
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「イノセンスは原点方式で、減ることはあっても増えることはない」
確かに…深いい!
エントロピーの法則の逆ですね。
女性の話です。私は男性です。
女子を覗き見た感覚になりました。多分20年前の私だったら読まなかったと思いますが、今の自分はほぼ一気読みでした。
どれ位の女性が共感するのか知りたくもあり、知りたくなくもある。
私からすると男と女を考えさせられる内容が詰まってた。女性が読むと全然違った感想になると思います。
ぜひ男性にも読んでもらいたいです。特に大人の男性に!
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2022/06/21予約 3
1.女の子たち
小学4年生の千紗は最近、親友の裕子より活発な美香に惹かれている。裕子と帰る約束の水曜日、美香に誘われグズグズ思い悩み、出した答えは、裕子ととりあえず学校を出て、途中で、忘れ物したから学校に一人で戻る、そこで美香と帰る…というもの。なんだか、女の嫌なところ、10歳で既に全開…
登場人物が次の話に続いていく連作。
全部で8話あるが一番最初の話が一番あるあると思うことが多かった。
10-40歳までの話で、1990年に10歳だった女の子たち。年代的にもわかるところが多くて。
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平成の約30年間を舞台に複数の女性の人生が交差する連作短編集。地方都市×シスターフッドと称した瞬間に自分が本作を記号的にしか解釈できない男性であるように思えて情けなくなる。それでも「さすが山内マリコ」と言わせてほしい快作。全編に渡って元トモの話でもある。個人的には社会人になりカルチャーへの興味が薄れていく過程が描かれた『ある少女の死』が一番グッときた。
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これ女性にとって共感できるフレーズが絶対ひとつはあるんじゃないかな。女性っていつまでたっても女の子で、誰かと比べて悲しくなったり、嬉しくなったり...。本を読みながら、急に自分の物語の該当する時期のワンシーンを鮮明に思い出してしまう。なんであんな事したんだろうって情けない事や、逆になぜあの時、あの子は私にあんな事言ったのか。でも今では理解出来る。読み終えた後に懐かしさを感じました。
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最後の2章が特に好きです。登場人物と自分を重ね合わせて読みました。
身につまされる箇所があったり、思わず泣けてきたり…。
コロナスランプを乗り越えての1冊と巻末にありましたが、書いてくれて、出してくれてありがとうございます、の気持ちです。
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やっぱり山内マリコさんの作品は好きだなと実感。
女性ならではの友情や人間関係、恋愛なども含めて小学校から40代まで世代別に細かく描かれている。
大西千紗という小学生からスタートして次の章はその友達の話、クラスで一緒だった子、結婚式で知り合った人、仕事で一緒になった人、などと関係性もバラバラだけど女性の友情を数珠繋ぎになっている。最後は一周回って40代で子育てしているママのTwitterで知り合った人が最終的に最初に出てきた大西千紗につながることになる。
至る所にあるあるが多く、女性が結婚や出産と向き合う場面もとてもリアル。
男性の登場人物にはほとんど名前が付いていないのも好感度高い。あくまでも主人公が女性だということが伝わってくる。
そして個人的に英語の題名も良い。
”We were friends, seriously”
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思い当たることが多く、共感することができるのが気持ちいい。
作者の年齢から仕方ないのだろうが、女の一生というテーマなら80くらいまで書いて欲しいな。
誰か他の作家にバトンタッチするしかなくなるかー。それもどうかと思うが。
でも後半戦も読みたい。
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前に読んだ女子の人間関係の本よりはるかにこれだよ!女子の人間関係って!となる本だった。長すぎて最後繋がった!ってなれんかった(笑)でも本当にあの女子の人間関係の本よりはるかに、この世に生きる女子というものをリアルにかいてる感じだった。女子きらーいてのは自己嫌悪なのか、よくないのか。とはっとしました。
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なんだかぎゅっと心が掴まれる切ない読後。
でも、仲良くても距離が離れたら関係も離れるはあるあるだな〜と…
一心同体だった、切ない…