紙の本
読ませる力がすごい
2023/06/04 23:08
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったです。
文に変な癖もなく1時間程度でサラッと読んでしまいました。
ただ、思ってた感じとは違ったなぁ
ラストがちょっと不満。
他の作品も読んでみます。
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芦花公園と言う摩訶不思議なペンネーム「とらすの会」とは何か謎が謎を呼び恐怖、恐怖のホラーの大傑作、あなたもぜひ堪能して下さい。
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いや、もう放っておいて大人しくしとこう
今ならまだ引き返せる
と言いたくなる分岐点がたっぷり
暗黒大陸の厄災っぽい表紙の人もインパクト大
目の前で人が爆散したのに「あれ、腕の骨かあ」で済ますのは不謹慎だけど笑ってしまった
ここで一気に引き込まれて読み進めた
もう既におかしくなっているんだろうなって
物語はライター、中学生、警官の3人の視点から描かれる
ライター、警官視点はとらすの会とマレ様の話
中学生視点はクラスのいじめの話
ターゲットや立場が移り変わるイジメ問題は生々しい
そういえば、これってジャンルは純愛モノで合ってるんですよね?
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ぐいぐい読ませてくれるし、暗い人間の歪な思考書くの上手いし、陰鬱な気分にさせてくれる。
教祖(的なもの)と悪魔と人を狂わす美貌って、
この作家が得意で好きなパターンなんだろうけど、またかあ…と思うのは否めない。あと2回続いたらお家芸として成り立つかも。
美形でなくても人を惑わす人間いるだろうし、美形みたくわかりやすい要素ない方が面白そうだけど。
ラストはなんか読めてしまった。
あーまれひこと逃げてとんでもないんことになるんやろな、って。
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非常に読みやすく、人は選ばないと思います。悪魔的なエンターテイメントの読み物として楽しめました。希彦がまれひこ、マレ様なのかなと読み進めていたら、あれ??となり、最後は見事に騙された、これぞ悪魔のしわざ。それと彼の苗字……井坂。井坂くんだったのね、まれひこに精力吸われた井坂くんの成れの果てなのか。井坂くんがまれひこを求めたあたりで、んー?と思ったり、希彦の両親が異常な教育方針?だったから、なんだとは思ってたけど、後半で一気に畳み掛けてきた!で、そこからは読みやめられなくなっちゃいました。面白かったです。
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最初の1ページから最後の一行まで「嫌」の濃度が濃い!
凄惨な事件も美しすぎる「マレ様」も非現実的なのに、それを目の前にした人々の心の動きが妙にリアルな質感でぞわぞわする……。
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ハッピーエンドだと思ってホッとしていたが、最後の1ページで度肝を抜かれた。白石がことごとく救われないのが悲しすぎる...。「まれひこ」の名の意味を最後に知り納得。
少し難しい部分もあるが最後まで一気読みした作品だった。
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あらゆる人を心の中でバカにしてるけど実際のところ誰よりも自分自身が大嫌い、美羽みたいな人ってたくさんいそうだなぁと思うなど。
一気読みしたので最初は何故苗字が「井坂」なのか意味がわからず……他のレビューを見たり、もう一度読み直したりして意味を把握。作者さんがカクヨムに公開しているオマケ的なお話も参考になりました。
希彦、人を殺すには相手の名前を知る必要があるのでしょうか。「名乗る」「名前を特定する」ということの意味についても考えさせられます。
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絶世の美貌を持つマレ様はどうやら人を殺める力があるようだという始まりから、マレ様と思われる少年の話に転じ、彼の普通とは違う日常が描かれる。
マレ様=希彦と思いつつも心の底ではそうでは無い気がしていた。
希彦にはどこか気弱なところがあり、マレ様にはそれが全く感じられなかったからだ。
その違和感は解消されたが、ポッと出てきたモデルがマレ様の正体だというのは少し納得いかない。彼女も希彦に魅せられた一人なのだろうけど。
美貌があり過ぎるのも様々な悪いものを引き寄せるようで、希彦も相当苦労しただろうと思いきや、最後、全てを知っている人間を一掃して颯爽と去りゆく姿は、確実に人生を楽しんでいた。
人間ごときでは希彦を大人しくさせることなんてできないのだ。
大量に人を殺めておいて、希彦が無事にこのあとも生きていくなんてある訳ないと思っていたが、そんなことはなく、強大な力の前にはひれ伏すしかない人間のやるせなさを見せつけられるラストは、非常に私好みだった。
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レベチだ。レベチに面白い。話題作を読んで面白くなくむしろ不愉快になって、その時間でこの本を読んでおけば。と思った。
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非常に面白く一気読みです。人間の複雑な感情を言語化する技術が秀逸。この方の著書全部読みたい。ホラーとしてもミステリーとしても楽しめる。「正しさ」について考えさせられた一冊でした。
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面白かったが、物部さんの救いの手を取らなかった時点で負けが確定していたのでちょっと後半間延びしてしまった感があった。マレ様強すぎる。
マレパパの日記の中で神父が不穏フラグを立てていたので、白石がマレ様と対峙したときには「これがGot it…」と理解できた。不穏フラグは予想通り回収されていった。
井坂くんどこいったのかと思ってたけど、そんなところにいたのか……
本作とは直接関係ないが、なぜこの著者の作品は「美しすぎる人」が出てくるのだろうか?と気になった。
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怪しい新興宗教で行われている殺人事件を、一発逆転を狙うライターが潜入取材……という話かと思いきや。
ライターの他に、中学生や刑事の目線からのエピソードもあって、中学生の話になったときにはこれが何の繋がりがあるんだろう?と思ったけど、こいつは……!
人物の心情が丁寧に描かれていて、どの人物にも感情移入ができた。
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願いを叶える集まりが宗教となり思い込みが法律になっていく。暗い欲望の落ちていく様がよくわかる。
悪徳と美少年って合うな。
悪魔がいるのか、悪魔そのものなのかとも考えたけどどちらも違って、それがそうある事が悪徳なのだとわかる。
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"まず凄惨な事件が起き、その真相を探ると邪悪な存在に行き着く"といったストーリーの構造は、ホラー小説よりもクトゥルフTRPGでよく見かける形で、この作品の「面白さ」も良質なCoCのシナリオを読んでいるときに近い。直接的な怖さはほとんどなく、人智を超えた存在に近づき解明されていく過程にワクワクし、そして明らかになったその存在に恐れを感じる。といっても、”探索したらキーアイテムが出てきて次の場面につながるといった流れの繰り返し”のような、巷でたまに見かけるいわゆるTRPGライクな物語構造ではなく、複数の登場人物の視点から複合的に全体像が見えていく形式なため、物語の流れには厚みが感じられる。読みやすい文体も相まって、熱中しつつもスルスルと読み終えてしまった。
(以下、『ほねがらみ』と『異端の祝祭』のネタバレを含みます)
私は作者の作品はまだ『ほねがらみ』と『異端の祝祭』の2作しか読んでいないが、そのどちらもキリスト教由来であることが一種のどんでん返しのように扱われており、私はそこで結構シラケてしまっていた。謎掛けのための謎解きのような、出来すぎた印象を覚えたからだ。
なのでそこを少し懸念しながら本作を読んだのだが、本作は序盤でしっかりとキリスト教テーマを宣言しつつ正々堂々ホラーにしようとしていたように思った。作者のインタビューにて「キリスト教モチーフは怖くないと言われがちだが、そうではないことを示したい」という発言(うろ覚え)があったが、その片鱗が見えたように思う。一方で、キリスト教に疎い私としては、本作に色々登場した単語の意味がわからないまま読了してしまったため、なんか悪魔っぽい存在の話、といった認識のまま読み終えてしまった(このような、読者の"謎解き"に委ねる形式は『忌録』や『かわいそ笑』など最近流行のスタイルであるとは思うが)。芦花公園作品はその読みやすさ、キャッチーさが魅力の一つであることを思うと難しいのかもしれないが、どこかのタイミングで衒学的にキリスト教の本質に迫るような議論を取り入れつつそれが「恐怖」に繋がっていく、と言ったよりキリスト教とホラーが肉薄した、それでいて非キリスト教徒にも怖さが体感されるような小説を書いてくれることを期待する。
また、これも読みやすさとバーターなのかもしれないが、作中に登場する人物の「人間の黒い部分」がステレオタイプ的で実在感を感じにくいところがあったことも一応指摘しておく。もっとも、本作は実話怪談形式のようなある程度登場人物に感情移入できることを要求する話では全然ないので、物語を楽しむ上でそこまでノイズであったわけではない。