電子書籍
やさしい関係
2022/08/14 15:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱんだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族も、夫婦も、親子ももっと緩やかなやさしい関係ならば、こじれることも、病むこともないのだろうな...。
仕事や、地域との関係なんてなおさら。
本当はやさしくもなく、暴力を秘めた関係だからこそ、家族愛やら、絆やら、規範で結びつけていたのかもしれない。
でも、やさしい人ほど、そういう関係が辛い。
鶴見さんの本は、そういった関係の中でどう生きていくのかヒントを与えてくれる本。
鶴見さんの文章がやさしい。だからこそ、読んでいてホッとできた。
紙の本
緩やかなつながりの大切さ
2023/11/07 09:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kunkun - この投稿者のレビュー一覧を見る
悩みの中でも人間関係の悩みは大きいです。本書は著者の半生も踏まえて、人間関係をあえて「半分降りる」ことや気楽なつながりの重要性を説きます。緊張した心がすっと緩む感じがしました。
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真面目すぎる人、嫌なことや不安なことばかりに注目してしまう人にぜひ読んでほしい。無理しなくていい、逃げてもいいと大っぴらに言ってくれるので、心が軽くなる。メモしておきたいフレーズ多々。優しい世界を作る試み、私も自分の周りから少しずつやっていけたらと思う。
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これまでの鶴見さんの本では『人格改造マニュアル』が一番好きなのだけど、それに通じるような本当に役に立つ内容だ。
自分自身は、人間関係をほぼ家族以外降りているので、あまりストレスはないのだけど、長男がやたらと張り合うようになってきて、全然言うことを聞いてくれず付き合い方が難しい。怒ったりしないようにしようとしたら、心を殺して冷ややかな感じで接するようになった。こちらとしては子どものことが好きなので、家族を開きたくはないのだけど、子どもにとってストレスになるようならそうなってしまうのも仕方がないのだろう。寂しいけど仕方がない。
会社や学校など親密な人間関係でつらい思いをしている人は読んだ方がいい。
長男も人間関係で苦労するタイプなので、中学生くらいになったら渡したいと思うのだけど、僕が渡したらむしろ読まないかもしれない。
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『完全自殺マニュアル』の方の著書。
生きているのはしんどい。何故しんどいのか。しんどい気持ちはどこから生まれるのか。
そこを突き詰めると人間関係に行き当たる。
その人間関係をどう割り切るか。他人、家族、社会との関わり方を考える一助になるのではないかと。
悩んでいるひとも悩んでないひとも読むと良いかなぁと思う。
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#人間関係を半分降りる
#鶴見済
#筑摩書房
気持ちが楽になった本です。
物事の良い面しかメディアに出てこないからそこに私たちは縛られていることが多い。例えば友達、家族、恋人。一人でもいい。もっとゆるくていい。
生きるってしんどいものなのですよね。
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鶴見さんの本はまずタイトルが抜群だと思う。
「完全自殺マニュアル」もタイトルに衝撃を受けた。
今回も「人間関係を半分降りる」など、どのようにこのタイトルを考えているのかに興味を持った。
半分というところに…それならできるかもしれないと感じる。
私自身今大きな人間関係のトラブル等は抱えていないが、まだまだ向き合わなければいけないのは母との関係だ。
今まで友好な関係を保つために毎年無理して帰省し、その際に「もうお互い良い大人になっているため今度こそ良い関係になるのでは」と期待しているがもちろんそんな事はなく、いつもエネルギーをすり減らし横浜に帰ってくる。
そしてチーンとなってる私を見て、パートナーから「無理して帰らなくても良いのではないか」といつもの会話になる。
家族は仲良くいなければいけない、仲が良いのがデフォルト…と思っていたが、あまりにも自分が疲弊するため2022年からは帰省しなくて良いと自分で自分の思いを優先してあげようと思っている。
コロナになり2020年は帰省しなかった。非常に心穏やかに過ごせた。
本書にもあった、「1970年代に植え付けられた理想の家族像」を手放す際の1つの良いきっかけになる書籍だと感じる。
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ジャンル:自己啓発・マインド
出版社:筑摩書房
定価:1,540円(税込)
出版日:2022年06月30日
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鶴見済(つるみ わたる)
1964年、東京都生まれ。東京大学文学部社会学科卒。複数の会社に勤務した後、90年代初めにフリーライターに。生きづらさの問題を追い続けてきた。精神科通院は10代から。つながりづくりの場「不適応者の居場所」を主宰。著書に『0円で生きる』『完全自殺マニュアル』『脱資本主義宣言』『人格改造マニュアル』『檻のなかのダンス』『無気力製造工場』などがある。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3112
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孤立はよくない、でも人付き合いに疲弊するのもよくない。半分だけ降りて、ほどよい距離でゆるく繋がれるサードプレイスを見つけることが大事だと思いました。
昔のクイックジャパンを読んでいたし、もちろん大ベストセラー「完全自殺マニュアル」の作者として鶴見さんのことを知ってはいたけれど、この本を読むまでは、鶴見さんに対して、ポップで先鋭的でいかにも90年代に売れた作家ってイメージを持っていました。
読後、まずここまでご自身のことを素直に語られていることに驚きました。家庭のことや現在のことまで、ご本人もここまで書いたのは初めてだと書かれています。
人間関係で苦しんだ果てに鶴見さんがたどり着いたのは「近すぎない、ほどよい距離でゆるくつながること」です。
人間関係は濃密であることがいいとされているところがあります。はたしてそれは本当でしょうか。本書によると、血縁至上主義は大正時代に生まれた価値観であるとのことです。近しいことが心地よければ言うことはありませんが、近ければ近いほど、憎しみも比例して増えます。
鶴見さんご自身でも、ゆるく程よい距離感でつながれる場を提供する運動をおこしています。このあたりはphaさんとも共通するムーブメントですね。サードプレイス、フォースプレイスのありがたさは私も生活の中で実際に強く感じています。
そもそも発売当時に社会問題にまでなった「完全自殺マニュアル」も、「いざとなればこの本に書いてあるように簡単に死ねる」と思うことで気持ちをラクにさせるような、ほんのり優しいメッセージが込められた本でした(90年代悪趣味カルチャーと結びついたことがイメージダウンの一端かも?)。30年の時を経て、この本とも根底では繋がっていることを感じました。
親と子は愛情で深くつながっていることが正解、若い頃に恋愛をしておくのが正解、早く童貞を捨てないと恥ずかしいなど、人間関係に正解があるかのような考えがごく自然に溢れていますが、それを一度疑ってみること。そうすれば、生きることがラクになれるヒントが見えてくるかもしれません。
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意外に普通のあなたのままでよい系の本だった
印象に残ったところ
ゆるい居場所をふたつ持つ
ふたつあるとひとつの場所に依存しなくてよい
著者がやっている不適応者の居場所
自分も参加したいしやってみたいなあ
参加者の要件も役立ちそう
ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、
心の病、社内ぼっちなど様々な理由でつながりをなくしがちな人
家族を開く
お客さんにきてもらう
なるほど家族の雰囲気が変わりそうだ
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とにかく、オレは、ワタルさんが好きだ。
ワタルさんのことを、初めて、意識したのは
『檻の中のダンス』だった。
ベルリンのラヴ・パレードではオレも踊ってたし
あちこちのレイヴで踊ってた。
原発反対運動の頃は、あちこちの路上で、デモやってバカ騒ぎしてたし。
いつも、同じ時代に、同じ場所にいた人なんだって、後になって、気づいたんだけど。
オレが持ってる本は、ワタルさんのサイン入りだし。
ずっと昔やってたtwitterでも、フォローしていただいて感激した。
この本は、人間関係について書かれた本、ということで、「うわ、メンドくさそーだな」って思って、読むの、気が引けたんだけど。
読み出してみると、内容がスーッって入ってきて、イッキに読んだ。
心が軽くなった。
オレも、家族との関係や、職場での関係や、社会との関係では、いつも、悩んでるし。
ワタルさんみたいに、お兄さんから暴力ふるわれてた、とかいうことは、幸い、なかったけど。逆に、家族に迷惑かけてきたかもしれない。
オレも、ワタルさんと同じで、いろいろな問題から立ち直るために、自助グループにも参加してるし。
イッキにザッと読んで、心が軽くなったんだけど。
もう一度、今度は、じっくり読んでみたい。
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ネットニュースで本書の紹介をしていたのを見て、購入しました。一読して、正直、もっと早く、中学生くらいに出会っていればよかったなと思いました。特に印象に残ったのは、「嫌な相手とは、心の距離をおけばいい」というところです。昔、自分の周りにも、非常に攻撃的な人がいました。機嫌が良い時はともかく、そうでない時は、少しのことでも、斬りつけられるような言葉を浴びせてきて、いつも魂をすり減らしながら、過ごしていました。その後、完全に関わりを裁つことができて、平穏な日々を過ごしています。そんなことがあったので、本書の言葉はストンと腑に落ちました。その一方で、恋愛観については、共感できないところもありました。それでも、人間関係について、かなり深く思考、分析しており、単なる処世術を超えた、一種の哲学的人生観に昇華されたものに感じられます。人間関係について、考えを巡らせたい人におすすめです。
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「それにつけても海に降る雪」で割り切るのもアリだって考え方、すとんと腑に落ちた。
人間って基本的にやなやつだって前提で生きることで楽になれる。もちろん、そのやなやつたちの中には自分も含まれる。家族も、彼氏も、友達も、会社の人たちも、店員さんも、そしてわたしも、やなやつなので、そのやなやつ加減を許容できる距離感でつきあえればいい。
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人からどう思われるかを基準に生きてはダメです、優しい視線の中にいくことが大事であると勉強しました。人の目を気にしすぎると、自分を殺す結果になるからです。
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『まえがき』からうなづきが止まらなかった笑笑
人生の各所で自分が抱えていた違和感や生きづらさが言語化されていて、『こう言うことだった!』と腑に落ちた(^^)
社会は日々変化している一方で、アップデートできてないのはそこで生きる人間の価値観の方なのかなと思う。
多様性が声高に叫ばれているけど、結局は個人の意識改革が必要で、自分が納得できる生き方をそれぞれがしていくことが大事
自分に自信がないとできない生き方だから、それはそれで大変なんだけど。
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人間関係が希薄なのは問題とか、絆が大事と言われる昨今ではあるが、緩い繋がりで良いのでは?と言うアイディアが盛りだくさん。
体系立てて書かれているものでは無く、トピックごとに短くまとめられているので読みやすい。
気になる関係性のところをつまみ読みするだけでも、気が楽になるかも。
全てを読んでみると、もともと人付き合い面倒と思う私ですら「あ、この人間関係を保たねばならない」と想っていたことに気付かされる。
少し離れても良い。離れるにはこんな方法があると知ることはありがたい。
なお、著者は「完全自殺マニュアル」を書いた方。
あの本も、嫌になったら逃げていい、と言う趣旨であった気がする。(今手元になくてうろ覚えなのだが)
その著者が全てから逃げるのではなく、半分逃げる本を書いたということがまた楽しい。ちょっとだけ逃げてもいいのだ。