エピクテトス 人生談義 上
著者 國方栄二
「君は私の足を縛るだろう.だが,私の意志はゼウスだって支配することはできない」.ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスは,精神の自由を求め,何ものにも動じない強い生...
エピクテトス 人生談義 上
商品説明
「君は私の足を縛るだろう.だが,私の意志はゼウスだって支配することはできない」.ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスは,精神の自由を求め,何ものにも動じない強い生き方を貫いた.幸福に生きる条件を真摯に探るストア派哲学者の姿が,弟子による筆録から浮かび上がる.上巻は『語録』第一・二巻を収録.(全二冊)
目次
- 凡例
- 『語録』
- 冒頭の挨拶状
- 第一巻
- 第一章 われわれの力の及ぶものとわれわれの力の及ばないもの
- 第二章 どのようにして人はあらゆる場合に人格にかなったことを保持することができるのか
- 第三章 神が人間の父であるということから,どのようなことが結果するのか
- 第四章 進歩について
- 第五章 アカデメイア派に対して
- 第六章 摂理について
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堅苦しくない談義書
2021/05/23 08:45
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
或る程度のボリュームのある本書ですが、文字も最近の岩波文庫らしく大きいので、読み易いです。そして何より会話の遣り取りで進んでいく為、多少技巧的な表現があるものの、読み物的にサクサク読んでいく事が出来ます。
本書の中身としては『メノン』や『ゴルギアス』といった書に類する構成となっており、ただそれらよりはもう少し簡潔な印象です。読み手側は比較的頷けるトピックスが多い気がします。個人的に成程と思えた内容は以下の事です。
「服をなくしました。」「それは、服を持っていたからだ。」に続き、「どうして君は腹を立てるのか。それは所有のあるところに損失があり、苦労もあるからだ。」
ここ迄達観出来れば思い悩む事はないのですが・・。
古代ギリシアのストア哲学者の代表作です!
2021/04/05 10:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、古代ギリシアのストア派の哲学者であるエピクトテスの弟子たちによって書かれた書です。彼の『語録』と『提要』はとても有名で、この二つはすべてのストア哲学のテキストの中でおそらくもっとも広く読まれ、影響力の大きなものであると言われているものです。同書は岩波文庫から上下2巻シリーズで刊行されており、同書上巻はその『語録』の第1と第2が収録されています。「君は私の足を縛るだろう。だが、私の意志はゼウスだって支配することはできない」という言葉で始まる同書は、ローマ帝国に生きた奴隷出身の哲人エピクテトスが、精神の自由を求め、何ものにも動じない強い生き方を貫いたことがよく表れています。ぜひ、この古典を読んでみてください。