- 販売開始日: 2022/08/16
- 出版社: 慶應義塾大学出版会
- ISBN:978-4-7664-2817-9
美とミソジニー
著者 シーラ・ジェフリーズ(著) , GCジャパン翻訳グループ(訳)
化粧、美容整形、脱毛、ハイヒール……美しくなろうとするのは「個人の選択」なのか?女性たちはかつてコルセットや纏足で足腰を変形させたように、今もなお身体に負荷をかけながら美...
美とミソジニー
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商品説明
化粧、美容整形、脱毛、ハイヒール……
美しくなろうとするのは「個人の選択」なのか?
女性たちはかつてコルセットや纏足で足腰を変形させたように、今もなお身体に負荷をかけながら美を追求している。健康と引き換えに美しくなることで女性たちが生きやすくなるのなら、この社会は一体どんな社会なのだろうか?
本書は、美容行為(産業から日常的なものまで)を、男性支配と女性の従属を促進させる「有害な文化習慣」としてとらえ、西洋中心的・男性中心的価値観を痛烈に批判する。
韓国・脱コルセット運動の原点にもなった、ラディカルフェミニズムの名著。
目次
- 日本語版序文
- 新版序文
- 序 章 女性の従属と自傷としての美容行為
- 第1章 身体を支配する文化――主体性か従属か
- 第2章 西洋における有害な文化的慣行
- 第3章 トランスフェミニニティ――男が実践する「女らしさ」の現実
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もっと早く読みたかった!
2022/10/17 22:46
8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いかろす - この投稿者のレビュー一覧を見る
新自由主義やポストモダニズムの流れの中で女性が「選択する主体」と位置付けられ、社会構造によって美容行為を「選択する」ように仕組まれてきた(「選択」しないと損をする、もしくはそう感じさせられる)ことを批判する骨太なラディフェミ本。
売春業界で客の気を引くために用いられた化粧や高いヒールといったフェティッシュなファッションが、女性全体へと広がった結果、自身の身体を常に見せ物として意識させる美容習慣が浸透している。口紅から豊胸手術まで程度の差はあれど、このような美容行為が国連の「有害な文化的慣行」に当てはまることを様々な事例を紹介しながら指摘するジェフリーズの論は説得力がある。パンプスに足を合わせる美容整形とか怖すぎ。まさに纏足。
トランスジェンダリズムが「越境」するためにジェンダーというステレオタイプに固執するという指摘ももっともだし、1970年代に既にそういう指摘があったとは知らなかったので良い勉強になった。もっと早く読みたかった。