本業のニットもいいけど、エッセイもしみじみよい。
2023/05/31 22:02
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙の人形が着ているカーディガン。もしやこの作り方が載ってるのか?...というのが手に取ったきっかけですが、もちろんその掲載はない。
以前からニットデザイナーとしての作品を目にして既刊のニットの本を気にしていたけど、初エッセイ集の本書が、初めて手に取る一冊になった。
物語は、まだ自分が何をしたいのかわからない若かりし頃の話、息子と母の味わい深い関係とか、夫となる人との出会いとその後の暮らし。祖父母や両親、料理家である妹さんとのあれこれとか。
ニットデザインの話とつながってそうでつながってなさそうな、誰もが持っていそうなプチ個人史みたいな一冊。
そんな内容が丁寧に、そして率直に綴られていて、読み手としては、そこに慕わしさを感じてやまない。この先もエッセイ集出してほしいなぁ。
繊細とおおらかと
2023/05/10 12:41
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ものを作る人らしい細やかな感性と、
日常を生きている人のおおらかさ。
時計のエピソードが好きだった。
出会った時の確信、破損した時の衝撃、
手元に戻ってきた安堵、同じ気持ちを感じた。
その時計にも(写真が掲載されていて、
それへそれは素敵です)
変な名前をつけちゃうところが、
余人とは違うところ。
何かが生まれる瞬間
2022/11/29 13:00
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニットが編まれるひと針ひと針と同じように、私たちは一瞬一瞬を生きて今あるのだろう。
気仙沼でニットの会社を経営しているとは知っていたけれど、こんな経緯で経営したとは知らなかった。
ほぼ日で出版した「やさしいセーター」も興味深い。
エッセイはあまり好きではないけど、この本は最後まで楽しく読めた。自伝的な出来事が中心なので物語のように読めたのが好み。
モノが持つ魅力を再認識されて、ちょっと子供心のワクワク感が思い出された。
編物はしないけど、編み物を編んでいる時のような静かで期待に膨らむ読者の時間だった。
おすすめです!
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ニットを2種類購入したタイミングで、エッセイのことを知り読了。妹さんとのエピソードが興味深かった。なかしましほさんのお菓子のファンなので。
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すごく面白いエッセイ集。
子供の頃の話から20代、今とどれも楽しかった。
読み返して前向きな気持ちになれるような言葉がたくさんあった。手元に置いておきたい一冊。
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なんせ編み物に興味がないので、失礼ながら三國さんのことも全然知らなくて、その代わりお菓子作りは大好きだから、妹さんであるなかしましほさんのレシピは超リピートしまくっているんだけども…
三國さんってたぶん、人気のニット作家さんなんだと思うんだけど、そんな方でも失礼な言い方すればこんなにテキトーすぎる時期があって、それでもいまこうしてご活躍されてらっしゃることが、「ああ、人生ってほんと全然わかんないなあ」と楽観的になれるような。
もちろん、当時と比べれば時代の違いや、人の温度の違いもあると思うけども。
山形の旅館での体験、ちゃらんぽらんだったけど超頼れるマンなおじさん、やさしいやさしいお父さん、ナイスガイな息子さん、夫婦2人での他愛ない会話とともにあるお花見。
日々が愛おしく感じられるような出来事が詰まっていました。
悪役でもなりきって演じたり、暴走族に囲まれて静かにしろと言われているのにトイレに行きたがったり等々、なかしましほさんのキャラも愉快だった笑
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ニットの図案と同じくとても繊細な方で、小さい頃から色々悩まれながら生きてこられたという三國さんの人生を、正直な力の程良く抜けた自然体なお話と、何より巧すぎる文章力で引き込まれてあっという間に読み終えてしまった。
同世代だからか私の子どもの頃の出来事にも重ね合わせて住んでいるところは違うけどあの頃の思い出が私にも蘇ってきた。
三國万里子さんはお菓子作りのなかしましほさんの実姉であり、いやもうなんて多才な姉妹なんだろう。それぞれの世界を持っててそれを作り出して世に出せてる。すごい。
三國さんの図案は初級者の私にはまだまだ難しすぎて小物しか作れないけど、いつかセーターやショールが編めたらいいなと思う。
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本当に編み物のような本だ。
ニットの一本一本を丁寧に編むように、言葉を一つ一つ丁寧に編み込んでいく。
平易な言葉で、優しく語るような温かさをもってこのエッセイは作られている。
それぞれの物語を読めば、作者が目で見て、肌で感じた情景がありありと浮かんでくる。
それは燦然と輝く星のようにキラキラとしたもので、読めてよかったなぁと思う。
様々な道を歩み、いまの姿へと到達した三國さん。
その姿に勇気付けられた気がする。
本当に素晴らしいエッセイだった。
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1071年生まれ。3歳で祖母より編み物の手ほどきを受け、長じて多くの洋書から世界のニットの歴史とテクニックを学ぶ。「気仙沼ニッティング」および「Miknits」デザイナー。著書に「編みものワードローブ」「うれしいセーター」「ミクニッツ大物編、小物編」など多数。
本書が初のエッセイ集となる。
エッセイとの相性は、読む人ごとに違うだろう。
この本は新刊コーナーから選ぶ。
子供時代、人との付き合い方が苦手だった著者。
自分を出して話しすことが少なかったからこそ、内面に生み出したい言葉があったのであろう。
数少ないながらも親しい友人だけに向けた五年間のメールのやり取りから、友人らに勧められて初めてエッセイ集として世に出た。
身構えた文章ではなく、心の中にしまってあった、もしくは整理がつけられたお話の数々は、13歳年上の私にも何か懐かしく共感できる本だった。
少女時代も素敵なお話だが、働きはじめの不器用な時代も、心に残る。
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ニットデザイナーの三國万里子さん。
私が勝手に持っていたイメージとはちょっとした違ったけれど
子育て頑張る優しいお母さん。
お酒はいける口かも。
子供の頃からのユニークさや
好きなものを感じ見つける力は万里子ワールドに生かされている。
時代があちこち飛ぶので
万里子さんが子供になったり大人になったり
時々戸惑ったりしましたが
それでもエッセイが苦手な私ですが楽しく読み終えました。
29あるエッセイの中で
秋田の温泉に仲居さんに行く話と
ご主人と寿司桶と日本酒の4合瓶持って花見に行く話が特に好き。
編み物の話はあまり出てきません。
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編み物はしないが
著者の書く文章に出会う機会が多く、
読むのを楽しみにしていた一冊。
引っ込み思案で
周りの人とじょうずに関係を築けないマリちゃんが、
大人になるにつれて見つけられた
美味しい空気を吸える自分の世界。
ありきたりな日常もこの方の目線で見ると
全く違った世界になる。
気持ちが正直に描かれすぎていて、
ぐさりと刺さったり
胸の奥の方をじんわりあたたかくしてくれる。
手元に置いて見返したい大切な一冊になった。
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この人ととても話してみたい、そう思った一冊だった。筆者の内面(とそこから見える外の世界)を丁寧に綴った本だ。
ここのところ私は自分の問題で精一杯で、外の世界に興味を持てず本も読めなかった。編み物界で有名な筆者が出したとのことで、目に入ったこの本。外の世界を飛び越えて、心と心で触れ合うような言葉たち。小さな頃から自分の内面で起きたことを丁寧に覚えて言葉に結晶させてきた、そんな文章ばかり。今この本に出会えて良かった。
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読み終わってすぐは何の感想もないかも…と思っていたけど、後から何回も思い出すので、自分にとってとても良い本だったんだと思う。
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なかしましほさんとの共著で知っていたけれど、ラジオ「飛ぶ教室」に出演されていて、ほっこりした雰囲気と高橋源一郎さんの感想から、興味を持って。
子どもの頃の記憶を、鮮やかに描いていて、著者はいろいろな時代にまだ住んでるかのようだった。
装丁のお人形さんは、ロシアの作家さん。この本にぴったりな装い!
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素敵な作品を生み出す人は
素敵な言葉を発するんだなぁと
再確認した。
彼女が編んだ、縫った作品が
日常の中に何気なくある人が羨ましいな。