自転しながら公転する(新潮文庫)
著者 山本文緒
母の看病のため実家に戻ってきた32歳の都(みやこ)。アウトレットモールのアパレルで契約社員として働きながら、寿司職人の貫一と付き合いはじめるが、彼との結婚は見えない。職場...
自転しながら公転する(新潮文庫)
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商品説明
母の看病のため実家に戻ってきた32歳の都(みやこ)。アウトレットモールのアパレルで契約社員として働きながら、寿司職人の貫一と付き合いはじめるが、彼との結婚は見えない。職場は頼りない店長、上司のセクハラと問題だらけ。母の具合は一進一退。正社員になるべき? 運命の人は他にいる? ぐるぐると思い悩む都がたどりついた答えは――。揺れる心を優しく包み、あたたかな共感で満たす傑作長編。(解説・藤田香織)
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非言語言語
2023/01/15 02:25
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
現状が幸せと言えるわけじゃない。
でも胸を張って不幸と言い張るほどの材料なんてない。
多くの人がかかえていそうな、
言葉になって出てこない不安がそのまま文字になって、
物語になったような作品。
だれもが「転んでんじゃねえ」と言ってくれる人を
どこかで必要としてるんじゃないだろうか。
「私が巡り合ったのはこの人だ」
誰しもちゃんと等身大な出会いはあるものだと思う。
でも他人のものと較べたりして幸福を目減りさせたりしてしまうんだろう。
自転
2023/01/22 08:55
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
自転しながら公転するというタイトルからは、いかにも天体のお話なのかと思ってしまいました。主人公の女性の生き方に共感するものが多く、一気に読み上げました。
牛久大仏を見たい
2022/12/05 12:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジェットコースターのように上昇、急降下を繰り返すが、エピローグでまたびっくりさせられた。今より少し先の時代のことを予見している小説と思った。
ただの恋愛小説ではない。
2023/08/05 11:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代社会の生きづらさとか、まだまだ変化しきれていない考え方とか偏見とか…。甘いか苦いかだけでない、恋愛小説です。
いい意味で裏切られる展開に、あっと驚かされました。
夢中で読みました
2024/06/19 07:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:蒙古卵麺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグの部分を読んで何となく乗り気になれませんでしたが、本章に入って読み進めるうちに止まらなくなりました。この作品でプロローグとエピローグは不要ではないかという声もあったようですが、やはりプロローグのエピソードがあったからこそ最終章まで疾走感を持って最高の読後感を得られたのかなぁと思いました。
もう読むことができないなんて
2023/10/03 09:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグの結婚式、そして本編、エピローグ、すっかり作者に騙されてしまった、しかし、この終わり方は実にいい、ここちいい。主人公の都(おみや、ミャー)の気持ちは痛いほどよくわかる、結婚を意識しなくてはいけない年齢、本当にこの相手でいいんだろうかという葛藤(中卒で元ヤンキー)、「結婚することのメリットばかり考えていたが、彼にしてみれば私と結婚するメリットなど特にない。私はただのお荷物だ」と卑下する。作者の山本文緒氏は2000年に「プラナリア」で直木賞を受賞された後、うつ病で長期療養されこの作品で再起をはたした、その矢先のすい臓がんステージ4、そして2021年に鬼籍に入られた。心の弱い人間(私もその一人だ)の心理を丁寧に描写してくれる作家の作品をもう読むことができない
刺さった
2023/06/28 19:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくある話なのに、こんなにも心に刺さるなんて…。
特に後半、飄々としたキャラの寛一が都に迫られて、本心を表して行く様は秀逸でした。
もう作者の新作が読めない事を、改めて残念に思います。
みんな悩んで生きてる
2023/06/22 22:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぶるる - この投稿者のレビュー一覧を見る
都の貫一への思いや将来への不安。両親への不満や友達への羨望など、どれも自分が若い頃感じていた気持ちと重なり、ちょっと苦しくなりました。
結局オープニングとエンディングで語られるように、その時その時は悩んで苦しくても、時が経てばなんとなく平穏で幸せな時が訪れるのだと思います。
作者の山本さんが同年代だったのでなおさらいろいろな物事に対する感覚が近いのかもしれません。
病気で亡くなられた事を知り、どんな気持ちで病気を受け入れ人生を全うされたのか、
最後の作品も読んでみたいです。
タイトルがいい
2023/06/01 13:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Jung - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずタイトルにひかれました。読めばその意味が分かりますが、考えさせられることが多かったですね。最後のどんでん返しには驚きました。
自転しながら公転する
2024/03/30 14:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通の人達の、ありがちな生活の話。
誰しも裏表があったり、都合の悪い事は隠したり、悩みに自家中毒を起こしたり、家族の介護問題があったり。そんな事ごとになんとか気を張って向かう都に、共感したり、反発したりだった。
プロローグは、何だろう、とずっと思いながら読んでいた。エピローグで理解したが、都が母親の嫌っていた部分に似てきたようで、既視感があった。親子ってことなのかな。