ステパンチコヴォ村とその住人たち
著者 ドストエフスキー(著) , 高橋知之(訳)
都会で暮らす私は、育ての親であるおじの召使いから、故郷での異常事態について知らされる。祖母に取り入った居候が口八丁を弄して家庭の権力をほしいままにしているというのだ。彼と...
ステパンチコヴォ村とその住人たち
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商品説明
都会で暮らす私は、育ての親であるおじの召使いから、故郷での異常事態について知らされる。祖母に取り入った居候が口八丁を弄して家庭の権力をほしいままにしているというのだ。彼と対決すべくかの地に向かうが、癖のある客人や親戚たちの思惑にも翻弄され、予想外の展開に……。
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唯一の笑えるドストエフスキー
2022/12/03 13:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミント - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドストエフスキーの代表作といえば、どちらかといえば暗い内容のものが多い中、この本は唯一吉本新喜劇の脚本にでもできるくらいの笑える内容。多分知ってる人は少ないと思うので、私はこれからは、好きな作家はドストエフスキーと答え、その中でも一番好きなのは『ステパンチコヴォ村とその住人たち』と答え、この作品について熱く語ろうと思った。そうすれば、相手は勝手に私のことをドストエフスキーに詳しい人と思ってくれるであろう、そんな隠れた名著です。
田舎の一家族の揉め事
2023/05/23 15:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
小さな田舎町の、一家の揉め事を描いている。
親戚や、近所の友人や、遠縁の知り合いなどが集まり、主に、語り手の私のおじと家庭教師の結婚を巡り、細々とした、揉め事が起こり、幾度となく話し合いがなされる。人々の心に、お金への執着が取り憑いていることが、生々しく、したたかに、あるいは滑稽に表される。
あまり直視したくはないが、誇張はあれど、よくある話のようにも思えた。語り手私の身内贔屓な眼差しがあるように思われ、女性の描き方が、薄く外面的に思った。語り手の年齢ゆえなのだろうか…。
総じて、語り手の視点とあわせて、はじめにと、結びが付され、纏まった物語となっている。