- 販売開始日: 2022/10/24
- 出版社: 福音館書店
- ISBN:978-4-8340-1809-7
少年動物誌
さまざまな動物たちの息づかいが、人間の生活のすぐそばに感じられた丹波篠山を舞台に、豊かな自然の中でくりひろげられた少年と動物たちとの交流を描きます。神社の夏祭りで買ったモ...
少年動物誌
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商品説明
さまざまな動物たちの息づかいが、人間の生活のすぐそばに感じられた丹波篠山を舞台に、豊かな自然の中でくりひろげられた少年と動物たちとの交流を描きます。神社の夏祭りで買ったモルモットがどんどん増えていくなか世話する『モル氏』、冬枯れの田んぼから、あらんかぎりの力で飛び立とうとするタヒバリを、ひたすらねらいつづける『タヒバリ』など、少年が思う存分自然に親しみ、動物たちの生命を生き生きと感じる10編の短編集。
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いつだって、心の野菜不足を解消します。もぎたて少年時代。
2003/11/19 21:24
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:3307 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「伝える方法」を獲得した大人による、
胸の中の腕白坊主へのインタビュー集。全10話。
話題は、戦前の豊かな自然に育てられた思い出が中心。
それは、著者の心の中の自然であり、
同時に、ほぼ失われた日本の原風景の記憶。
夏の終わりの墓場探検、不気味な井戸と気配。
「懲りる」ことを学んだ、蛇との全面戦争。
熱にうなされて見た夢と、イタチの足音が与えた回復の希望。
自然だけではなく、家族もまた、今振り返れば貴重な環境。
何人もいる兄弟、鷹揚で毅然とした父親、おおらかで信心深い母親。
暴力も振るうし、病に伏せることもあるけれど、
太陽と風に磨かれた野生児は、どこまでも健やか。
その上、動物との関わりを中心に描いた本書は、
戦前を舞台にしていても、一向に古びない。
1976年以降、読み継がれていることがその証拠。
味が良い上に、いつ口にしても新鮮なまま。
だから、「農薬つきの促成栽培」的な育ち方で
何かとバランスを崩しがちな現代人には、かっこうのサプリメント。
心にもう一つの少年時代と、淡い故郷の記憶を補ってくれる一冊。
映画「森の学校」を観て
2021/01/23 23:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るい - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画「森の学校」の原作、「少年動物誌」を読みました。
この本を元に映画が作られている、映画の中の風景が浮かびます。
三浦春馬さんの作詞された歌詞に「浮遊」という言葉があり、これまで、私が「浮遊」という言葉を身近に感じてこなかったので、言葉の使い方に、関心を持ちました。この本の中にも1箇所「浮遊」を使った描写がありました。
春馬さんの作詞された歌詞で「浮遊」に出会ってから、幾冊かの種類の違う本で「浮遊」に遭遇します。
「少年動物誌」は、映画出演なさる前に、きっと読んでいらっしゃるだろうと思います。
演じる方は、関係する書物は、きっと深く読まれるでしょうから、心に刻まれる度合いも深くていらっしゃるのかなと思います。
この本にも「やりおったな」という話言葉があります。
この言葉、映画「レインツリーの国」で、伸行の台詞にあり、玉森裕太さんが発するこの台詞が好きで、「天外者」でも、「やりおる」「やりおるな」でしたでしょうか!五代友厚の台詞で、春馬さんが発していて、この言葉の響きが好きです。以前、京都出身の上司の方も柔らかい京都の言葉、発音で発しておられた記憶があります。
自然描写と子供の生き物への関心の深さ、優しさと残酷さ、自然に育まれ、成長していく、自立心を身につけていく過程が生き生きと描かれています。
河合雅雄先生の全集にも、この作品はあり、時間に余裕ができたら、全集でゆっくり読みたいと思います。
児童文学に分類されていますが、言葉の使い方とか、そう思えない文章です!