みえない物理「量子」
2017/02/14 16:06
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アインシュタインとボーアの量子の考え方の違いに驚きました。見えないものを考える天才たちのドラマと不屈の精神に脱帽です。パウリなどの最近の物理やベルなどの若き天才の思考も驚きでした。
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2017/1/28 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2019/6/27〜7/9
大学時代、物理学を志し、自分の才能の無さに挫折して化学・生物学に日和った身ではあるが、19世紀末から20世紀初頭にかけての、物理学の巨人たちが活躍する量子力学の完成に到るまでは、1番心がわくわくするところであった。これまでも何冊かこういう本は読んで来たが、ここまで包括的かつ、内部に踏み込んだ本を私は知らない。名著である。
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アインシュタインvsボーアを軸にした量子論史。この対決が凄まじく、また面白い。
SFで飽きるほど見た猫だのテレポートだの宇宙の分裂だのが、どういう流れから産まれたのか分かるのも楽しい。
が、やはり文章から量子論をイメージするのは難しすぎる。訳者は量子論解説本の決定版のように褒めるが、とてもついていけない。「波」と言われて私が想像するものと、量子論でいう「波」は似ているようで全く違う。そんなイメージのズレが至る所に現れるのだから、当然量子論の全体像は群盲像を撫でるが如くである。
私のような盲が理解に近づくには、象を撫で倒すしかないらしい…
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量子力学は納得できそうで、結局理解出来ない。そんな理解のが解釈の部分である。
アインシュタインとボーアが繰り広げる思考の戦いについて行きたいと思ったが、それもままならなかった。
ただそこに至る数多くの巨匠を出した20世紀初頭の物理学の世界は暗い社会情勢の中における奇跡だ。
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量子革命: アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突
(和書)2013年06月25日 23:24
マンジット・クマール 新潮社 2013年3月29日
量子についてわくわくしながら読書できたのが良い。
ただ僕は相対性理論や量子物理学を数式だけでなく哲学的にも理解できていない。この著者凄くいいと思う。この人の本であったらいいな。
双子のパラドックスとか理解できるようにしたい。
思考実験という部分がとてもいい。この本に書かれている思考実験を考えるだけで人間の魂が救済される。
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量子力学の全体像を把握することができる。
もはや量子力学は哲学みたいなものだな笑
これからどんな理論が出現するのか楽しみ!
ただ、ページ数が多いので少し根気がいるかも‥
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量子力学は抽象度の高さや古典物理との違いから学生時代に正しく理解できず、どうしてこんな理論体系ができたのか疑問で仕方がなかったが、この本を読んでその一端を知ることができた。
当時の一流の物理学者たちの中でもなかなか受け入れられず、解釈の異なる事象を少しずつ解いていく過程は科学誌としてとても読み応えがあった。
また量子力学について学びたくなるような本
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コペンハーゲン解釈の意味がよくわかったし、アインシュタインの「神様はサイコロを振らない」の意図もわかったが、全体として退屈で、そんなに面白くない。
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重厚なミステリー、ヒューマンドラマ。
そりゃあ具体的な理論はわかりませんが数学を極力排除した説明やここの人物像に当てた量子力学の通史であり、へっぽこ文系の自分ものめり込んでしまった。量子力学のことも多少なりとも理解が深まった気にもなれるし、そのアンビバレントな魅力の一端を垣間見れた気がする。
ここまでくるとより具体的な量子力学を学びたいと意気込んで手に取った入門書に挫折している私なのです。
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なんか司馬遼太郎の小説みたい。量子力学のいろんな公式や解釈についても、それぞれの成り立ちと軋轢の歴史があったんだなということがよくわかる。そんな簡単に思いついて、簡単に受け入れられてきたわけではない。アインシュタインは量子力学の革新的な考え方についていけなかった”老害”みたいに語られることが多いが、この本を読むとアインシュタインの言っていることの方がまっとうに聞こえることが多い。ハイゼンベルクだってボーアだって老害化しているし、一周回ってアインシュタインが再評価されるようなところも出てきていることを考えると、歴史(特に百年もたっていないような最近)にあまり安直に判断できないということがよくわかる。
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当時の偉大な物理学者たちですら、解釈に戸惑い、納得感がないまま、それでももがいて先へ進もうとしていたのであれば、凡人の自分が学生時代に量子力学で挫折したのもやむをえまい
と、自分を慰める。
地球が丸いことや自転公転でぐるんぐるん回っていることを理解や納得どころかイメージすらできなかったであろう大昔の人の気持ちがわかるというか。証拠や証明を持ち合わせなくとも、地球が丸いことや回ってることは子供の頃からイメージできて納得し確信しているのに、量子の世界には手触り感を持てなかったところに自分の知性の限界を感じるというか。
もしもタイムマシンが使えるのなら。
昔の大学入学前の自分に本書を届けて「量子力学を学ぶ際にはとりあえず、解釈とか納得感とか気にせず、とりあえずひたすら数式で勝負して先に進め。解釈とか納得なんてその後だ、もしくは、そんなのはどうでもいいことなのだ」とアドバイスしてやりたい。
本書の本筋ではないが、ナチスによるユダヤ系科学者への迫害に関する記述も興味深い。優秀な科学者をドイツが自ら手放してゆく馬鹿馬鹿しさ。戦後、反共政策を進めたアメリカも同じだ。
政治や差別排外思想が科学や学問に口を挟むと碌なことにならない、という当たり前のことなのに、残念ながらいまだに残存しており、現代の日本にも通ずる教訓だろう。
さらに別の話だけど、奥さんに対するアインシュタインのゲスっぷりも酷いというかスゴいというか。さらには、自分はノーベル賞を受賞するはずだからそのときにもらう賞金を慰謝料に、って言う方も言う方だけど、それを受け入れる奥さんもなかなか。
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「半導体戦争」という本が、現代を理解する上で大事だと思っていたが、その少し前の時代は物理学が大事だったのだと気付かされる本
アインシュタインは数学の勉強をしていなかったことを後悔していたのも面白い(一般人に比べたら死ぬほどできるけど)。職がなくて、特許局で働かせてもらって、その片手間で相対性理論を作り上げたことを歴史としてみるのも刺激的なストーリーだった
近代ドイツの工業発展手段としての物理学研究や、ナチスがノーベル賞保持者に対して原爆の開発を依頼したが科学者たちは正義の名の下に断ったこと、ユダヤ人としてのアインシュタインなど、物理学の歴史を俯瞰できる
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とびきりの天才が人類の知の沿岸を広げてきたことに改めて敬意を感じながら、それらの天才たちも同じ人間として日々の苦労や戦争のような外的な苦しみに耐えながら知の探究を続けていたという姿に励まされもする。
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おもしろかった!様々な科学者が人間的に息づいて各々の信念や運命に倣って量子の理論を追求する姿を小説として純粋に楽しめたし、それだけじゃなく量子力学への興味も否応なしに掻き立てられるものだった。
個人的にはボーアよりもアインシュタインの信念に強く共鳴しながら読んでいたので、現在アインシュタインの立場が回復してきていると知って安心した。これからの量子力学がどう進むかはわからないけれど、非局在的実存に何らかの理論が付けられて新しい量子力学が生まれることにわくわくしている自分がいる。
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史上最高に面白いドキュメンタリー。
個人的に興味のある分野、研究してた分野だから当然といえば当然だけど、人類がした議論で最も面白い議論の一つだと感じた。