【その恋は痛みを引き起こす、心を傷付け導き出す答え】
2024/04/06 18:15
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投稿者:えびし - この投稿者のレビュー一覧を見る
男女間の色恋のもつれ、嫉妬や執念が導き出す心がざわめく様な痛みに満ちた短編集。
人との出逢いにおいて、必ず離別を迫られる時は来る。
それを少しでも長引かせる為の割り切った関係。
結婚して契を交わしてしまえば、その分失った哀しみは深くなる。
その喪失の大きさは、胸に空いた致命傷の何よりも証左。
それ故に人と適切な関係が築けない不器用さ。
計算と打算に裏打ちされた騙し合いを経て。
心温まる関係とは無縁の苦痛に満ちた関係を築く中で。
隠された答えを導くのが果たして幸福なのか?
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【『イニシエーション・ラブ』著者が放つ珠玉のミステリ7篇】日本推理作家協会賞候補となった「夫の余命」のほか、名手の技が冴える驚愕ミステリ連発! 最新書き下ろし収録のオリジナル短篇集。
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皆おそらくタイトルに騙されるだろう(文庫の帯を取ってみると…)。文庫オリジナル短編集。「数学科の女」(書き下ろし)はいかにもやはり『イニシエーション・ラブ』の乾くるみの作品だなあと堪能する。他にも未読だった「夫の余命」に「らしさ」を感じた。「カフカ的」は新しい作風か(奇妙な味,ではないが,何と言えばいいか迷う)。
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帯に「『イニシエーション・ラブ』著者、
オリジナル短編集」
乾くるみが可哀想…
いつまで経っても『イニシエーション・ラブ』が
付きまとう。
『イニシエーション・ラブ』は、
それだけ、インパクトがあったのだが、
あの時代を知らない世代に刺さるのか?
いい加減に解放してやって欲しい。
本書は、そこそこ楽しめる。
ただし、『イニシ〜』が
比較対象となってしまうと
それを越えるのは…
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お気に入りは「数学科の女」
強かな女性の処世術に引いてはいましたが、それを受け入れて尚も興味を失わない箕浦のメンタルの強さが脱帽でした。何だかんだ言って、結婚しそうな感じですよね。
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私には合いませんでした。
短編なのに読む手が進まない…話の展開がつまらない、共感できるところが少ない。
結末を知って衝撃を受けることもありませんでした。
私には合いませんでした。ごめんなさい。
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『イニシエーション・ラブ』『セカンド・ラブ』と来ていた乾くるみラブ・シリーズ(?)の新作短編集。さすが数学科出身の著者らしい細かな数字のオンパレードで、しかしどこかコミカルな『消費税狂騒曲』『九百十七円は高すぎる』が楽しい。一方で読み始めたばかりで油断気味の読者に初っ端から叙述トリックをぶちかましてくれる『夫の余命』の魅力も捨てがたい。
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『夫の余命』『同級生』『なんて素敵な握手会』は結末を知ってええっ!となり、二度読み。
さすがイニシエーション・ラブの作家さん!
『消費税狂想曲』からは何がなんだかわからなくなった。
仕事の後に数字の話は頭が働かず、駄目だった。
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【収録作品】夫の余命/同級生/カフカ的/なんて素敵な握手会/消費税狂騒曲/九百十七円は高すぎる/数学科の女
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「夫の余命」
「同級生」
「カフカ的」
「なんて素敵な握手会」
「消費税狂騒曲」
「九百十七円は高すぎる」
「数学科の女」
七話収録の短編集。
タイトルから心温まる愛の物語かと思いきや、装丁の綴りを良く見るとHURTFUL LOVESとある。
愛は愛でも正反対の傷つける方。
確かに至る所に毒がみっちり仕込まれていた。
殆どは既読だったが、最終話の「数学科の女」だけは書き下ろし。
舞台は都内の大学。
実習グループの紅一点の美女・亜紀と、彼女に好意を抱く四人の男子学生。
狐と狸の化かし合いのような展開から目が離せない。
最後のオチも絶妙。
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●夫の余命
二度読みした。イニシエーション・ラブを彷彿とさせるような鮮やかなトリック。
後ろから読み直すと理解できた。
ご臨終のシーンで「ベッドを囲む四人の隙間から、貴士さんの顔がわずかに見えている」のところ、なんで近づいて見れないんだろう?って気になったけど、そういうことかー!!と納得。
●同級生
なんか切ない。
主人公は一見幸せそうなのに、ラストで幸せを願うということは幸せじゃないってことか(?)
●カフカ的
なぜか最初から主人公が男性だと気づいた。
セリフの口調に違和感があったし、バーのくだりとか、出会った男性に奥さんがいて「君がそういうことを気にするとは思ってなかった」というセリフもそれっぽいなと。
とはいえ、双子の妹がいなかったことには驚いた。
全然違うけどひぐらしのなく頃にを思い出した。
●なんて素敵な握手会
たったの4ページなのにどんでん返し。
見事に騙された。先入観って怖い。
●消費税狂騒曲
登場人物の苗字に三、五、八がついてて消費税なんだな〜と八代さんが出てきたところで気づいた。
この本の中で一番つまんなかった。(逆に言うと、この話以外は全部面白かった)
●九百十七円は高すぎる
こちらも消費税のお話。
出た出た、得意の百合展開だと思いながら読み進め、主人公のソワソワする気持ちとリンクしながら全裸待機してたけどダメでした。
●数学科の女
クールな男性と悪女の組み合わせはセカンド・ラブっぽい。
最初に確率の話が出てきたので、これ絶対他の男ともくっついてるでしょと思ったら案の定。
女性も怖いけど主人公もなかなかの壊れっぷり。
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人間不信になること間違いなし! HeartfulではなくHurtfulな短編集 #ハートフル・ラブ
■きっと読みたくなるレビュー
優しく心温まる恋愛小説と思いきや、実は人が人を傷つけるバラエティーに富んだミステリー短編集。どれも気軽に読める作品ばかりですが、なかなかの衝撃が待ち受けています。
楽しい作品ばかりですが、特に『九百十七円は高すぎる』『カフカ的』がおすすめ。登場人物たちの関係性から目が離せなく、ついつい熱中して読み込んでしまいました。
■各短編のかんたん感想文
〇夫の余命
脳腫瘍を患った夫を持つ、新妻の物語。アンソロジー『神様の罠』で既読の作品、再読してみても面白い。
短編なのに構成と人間関係の描写がめっちゃ綺麗で素晴らしいですね~
なにげない男女の会話がいいんですよ。これぞ乾くるみ先生の作品でした。
〇同級生
高校時代の同窓会での出来事、小説で成功した同級生のマンションに訪れると…
自分も若き学生時代を思い出しちゃいましたね、切ないわー
そして読み手をひっかけるのがお上手でした。
〇カフカ的【おすすめ!】
高校教師が旧友と出会い、交換殺人の約束をすることになって…
短編にも関わらずかなり、人間関係から謎解きまでかなり濃密な作品でした。特に殺人計画、相談の描写は、思わず手に汗を握っちゃいました。
〇なんて素敵な握手会
アイドルの握手会での出来事、掌編。シンプルながらも、あっさり騙される…
〇消費税狂騒曲
消費税をテーマにしながら、一人の警察官の人生が描かれる物語。
細かい金額でセコイのですが、私も日常生活で、この疑問は気になってたんですよね~アプローチが面白いし、年代とともに人間関係もしっかりと描いています。
特に最後の数行でキレイで、物語全体を優しく包んでました。
〇九百十七円は高すぎる 【おすすめ!】
アンソロジー『彼女』で既読の作品。
あらためて読むと、なかなかの百合っぷりな作品ですね。青臭くも薄暗い艶めかしさが好き。
ある人のたった一言のセリフから、緻密に推理していくミステリーです。
動機は不純ですが、解法から真相はミステリー好きも唸る一作です。
〇数学科の女
男子4名、女子1名の大学生グループの物語。本書メインの中編で、まさにHURTFUL満載な内容です。
人間って欲望や弱みに付け込まれると、簡単に傷ついちゃうよね。いやー悲しい。
そして最後まで成長しない主人公を見て、さらに悲しくなりました。
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短編集。イニラブの衝撃は一切ない。驚愕の結末が待ち受ける超絶ミステリは煽りすぎてて可哀想。
・夫の余命
汚い叙述トリックで終わり方もいまいち。財産目当てでさくっと結婚させるために無理のある社長設定。
・同級生
セカンド・ラブのほうがよっぽど面白い。
・カフカ的
百合に夢見過ぎ。殺されたいならもっとやれただろ。
・なんて素敵な握手会
既読の掌編。ありがちなギャグ。
・消費税狂騒曲
めんどくさくてつまらなかった。
・九百十七円は高すぎる
九マイルなめてんのか。これも百合に夢見過ぎ。
・数学科の女
展開は割と好き(登場人物は好きじゃない)。女をなんだと思ってんのかな?って妊娠計画に腹が立つ前にさらっと読んだ。これなかったら★1かな……何がハートフルなんだ??と思ったらHURTFULだった……
総評
期待しすぎた。
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乾くるみ先生の短編集ですね。
調べたところやや批判的な意見も見られますが私はとても楽しめました。
特に最初と最後の話が良かったです。
乾くるみ先生が好きなら絶対損はしません!
乾くるみ先生の良いところがちゃんと発揮されています。
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心温まらない痛ましい話。驚きの展開が楽しめる。人間不信になりそう(heartful→hurtful)
1.夫の余命 2.同級生(叙述トリック)
3.カフカ的(交換殺人) 7.数学科の女
お勧め4編