紙の本
実用性高い
2023/04/06 10:04
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投稿者:M.F - この投稿者のレビュー一覧を見る
先行して刊行された、「認知バイアス事典」の続編に相当する書籍である。
「行動経済学・統計学・情報学編」とサブタイトルのついた本書では、日常の意思決定や判断に応用できそうな、実用的・実践的にも有意義な話題が目立つように感じる(特に1部と2部)。
また、個人的には、読んでいておもしろく感じる部分が多い本でもあった。
そのような訳で、先行して刊行された本を、まだ読んでいていない方にもおすすめしたい。
先行して刊行された書籍を、読んでいないと理解が出来ないような内容ではないと思う。
先行して刊行された書籍とあわせ、両方読むのが、より望ましいのかもしれないが(私自身は両方読んだ)、時間のない方は、本書についてだけでも目を通しておくならば、得るものがあるように思う。
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この手のテーマだと当たり前のことを大げさに盛ってたりするけど、この本は淡々と解説していて誠実。
普段なんとなく感じていることに名前をつけてくれる本。
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認知バイアスに関する書籍の第二弾。
ビジネス心理学の副読本として読了。
ビジネス心理学自身が認知バイアスの知見を利用している事が多いので既知の事も結構あり。
事典というだけあって、認知バイアスに関する事柄を簡潔に纏めてある。
実験データでは確率が必要とされているため、挿入される図も理解を助ける。
(確率といっても分数計算、算数レベルなので難しい訳ではない。)
第一弾と合わせて使えば、認知バイアスに関する事項はかなり網羅出来るのではなかろうか。
著者がバラバラだと文体の差が出るケースがままある。本シリーズは著者による文体の差はあまりない。
編集の段階で意思統一したのだろうか好感がもてる。
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図書館で借りてだいたい読んだ。
# p145 時系列比較の誤謬
いじめの「発生」ではなく「認知」を調査している。認知件数が上がったからといって状況が悪化しているかというとそうとは限らない。むしろ今まで顕在化していなかった事例が見つかったという可能性がある。
このようなデータの収集において、計測されていない数が存在する場合がある。こうした数を「暗数」と呼ぶ。時系列で比較を行うとき、現在の数値が過去より増加したとしても過去のデータに暗数が存在していれば、状況が悪化しているかどうかはわからなくなるのだ。
# p235 理解レベル効果
理解レベル効果は長期記憶に役立つ。
今、勉強していることにはどんな応用例があるのか、どんなところに役に立つのか、歴史的にどんな意味があったのか、この一連の式展開はどういった目的があるのか、概要はなんなのかを理解する必要があるのだ。
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認知に影響を与え、判断を狂わせるバイアス。
本書では、行動経済学、統計学、情報学の領域別に、知られているものが解説されていく。
自信過剰バイアスや、選択肢過剰、モンティ・ホール問題(どうしてもモンティ・パイソンを思い出してしまう)など、以前どこかで読んだものは、おさらいができてよかった。
グラフや図が充実しているので、統計や確率の込み入った説明も理解しやすい。
一方、グーグル効果などは、認知バイアスなの?と不思議な感じがした。
ええと。
ピークエンドの法則にははまらないように気をつけていうと、全体としては満足だった。
(私にとってこの分野のアンカーとなるのかも・・・)
これは続編だそうで、正編は論理学・認知科学・社会心理学編なのだそうだ。
機会があったら読んでみたい。
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有名なものから最近提唱のものまで様々なバイアスを網羅。
説明も分かりやすく、「じゃあどうしたらいいのか」的な気付きが得られるのも面白いところです。
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以前読んだ認知バイアスが面白く、本書も読んでみた。本書は統計学的アプローチや情報学的アプローチから認知バイアスについて書かれており、理系寄り?な感じがした。前作の心理的な視点の方が興味が持てた。
◯ピークエンドの法則:検査の不快感は痛みの最大時と終了時点の痛みの平均が総合評価に影響。検査時間の長さは関係ない。つまり人は、印象に残った代表的なものと最後で評価する。
→面接でも使える。終わりよければ全てよし。コールセンターの謝って終わるのではなく、「指摘いただきありがとうございました」で終わるという技術は参考になる!
◯ホーソン効果:人は見られていると生産性が上がるというまの。
→聞いたことあったが、スポットライトや給料が作業に影響するか調べる中で、観察者が見ていることが結局作業に影響していたという思わぬ実験結果が得られたのだと初めて知った。ただ、監視では生産性は上がらず、よい人間関係、心理的安全性が重要。
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自信過剰→(自分でコントロールできる範囲」に関してはok)コントロールできないことは悲観的に推測するべし
現在バイアス→遠い未来のことは忍耐強い判断ができるが、近い将来のことは衝動的な判断をしてしまうこと。
実際は同じ大きさの木でも、
近くにある木は大きく見えるが、遠い木は小さく見える
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タイトル通り認知バイアスのことを教えてくれる本。
へーというものもあれば、あまりピンとこないものもあった。自分にどんなバイアスがあり、考えたかを変えるのに役立つのでは?という期待から読んでみたが、それには自分がどういう立ち位置でいるかを知ってないと役に立たない気がした。
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様々な認知に歪みを書かれている本だった。とくに何かの情報を得たときに固まりや偏見がないかなどを一度考えるクセをつけるのは大切だと思った。
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前作からは多くの学びを得た。翻って今作は、前作と重なる部分もあれば、無理矢理バイアスと名を付けたように感じられるものもあり、ほとんど得られることはなかった。
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既に別の本で知っている物もいくつかあったが、第2章の統計学的視点や、第3章のラストなどは量子物理学、哲学などの学問横断的でとても興味深かった。それぞれのテーマについて既知ではあったが、それらをバイアスという視点で知れたことは大きい。
■情報源と、自分が受け取った情報は異なる?
陰謀論に引っかかってしまう理由という視点で見てみると、本書で取り上げられているバイアスの中の複数が絡み合っていることが分かる。
陰謀論を本気で信じて流布している人と、その陰謀論を受けとって感化されたり、半信半疑ながらも否定できずモヤモヤしたりする人達は、このバイアスの存在を知っているかどうかで受け取り方が変わってくるはずだ。
本書の最後の1項、「素朴実在論」はとても重要で、本書の統括とも言える。
同じ情報でも、人によって受け取り方は異なる。
よって元の情報Aと、受け取った自分のA’は、厳密には異なる情報となる。
当然、自分と違う人が受け取ったAはA’’であって、これもまた自分のA’とは別物と言える。
果たしてAは正しくて、A’やA’’は間違っているのか。
自分というフィルターを挟んでいる以上、A == A'とはなり得ない。
そうすると、「正しく情報を受け取る」ということも、
いやそもそも「正しい情報」というものも、厳密にいえば存在しないのかもしれない。
裏返せば、全て正しいとも言える。なんてこった。
極論、全て思った通り恣意的に受け取ってもよいし、
逆にすべて疑ってかかる必要もある。
しかし現実的に、前者はあまりにも危ういし、後者はあまりにもしんどい。
受け取る情報の選び方も、受け取り方も、解釈の仕方も自分なりの正解に近づけていく必要がある。
■「風の時代」に備える?
スピリチュアルな思想をもとに情報商材に繋げる手法が多い。
下手に散財しないためには、こういった情報を受け取る際にバイアスや素朴実在論についての前提知識が求められる。
例を挙げると…
長くなるので全文はnoteに載せました。
https://note.com/ronnio/n/nb0cf802ac76e
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面白かった!世の中に溢れるバイアスがまとめられた本書は、バイアスの解説の中に社会問題などの例も入っていた。面白かった〜!
p.65 「終わりよければ全てよし」や「最後の一言で台無し」と言う言い回しがあるが、実は科学的根拠があったと言うことになる。実際、コールセンターいや、顧客へのクレーム対応では、このピークエンド効果が応用されている。クレーム対応の締めくくりは、「このたびは申し訳ありませんでした」と言う社会ではなく、「お客様から私どもの至らない点をご指摘いただき、誠にありがとうございました」とクレーム相手にお礼を伝える。これは、クレーマーをアドバイザーのように思わせることによって、怒りを沈めることに役立てているのだ。
p.208 気分が落ち込んだときに、暗いニュースを見続けてしまう行動をドゥームスクローリングと言う。この言葉は2020年の新型コロナウィルスの流行や、2022年のロシアによるウクライナ、信仰を受けて注目され、しばしば意地悪世界症候群との比較がなされる。例えば、長時間テレビを見ている人ほど、世間は冷たいと感じる意地悪世界症候群に落ちるため、警察や法律がより弱者の保護をするべきと言う考え方になる傾向があると報告されている。
一方、ドゥームスクローリングにおいては、特定の事件や組織、人種、信条を持つ人を偏った視点で批判する記事が多く存在し、差別意識を激しく助長する危険性が指摘されている。さらに、ルームスクローリングは不安や鬱症状を悪化させ、睡眠パターンを見出し、注意力を下げ、過食を引き起こすことが報告されている。人のトラウマ処理能力を弱めることが発見されている。
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同シリーズの前著と同じく、様々なバイアスを紹介している点は良いのだが、各バイアス紹介文を教訓めいた話で結論づけているのがどうにも気になる(前著よりは本書のほうが違和感が少ない)。著者が変わっても共通するので監修者か編集側の意向であろうが、単純化されすぎているように感じ集中できない。本書にピークエンドの法則(終わりよければすべてよし、最後の一言で台無し)が紹介されているが、まさにこれが体現されている。意図的に各紹介文の最終項を読まないようにしたらだいぶ快適になった。
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図書館で見て気になり借りました。
認知バイアスの本は初めて読んだけど、
ビジネス本とかハウツー本に
ちょこちょこ出てくる心理総まとめ!
という感じ。
行動経済学は、
お金に絡めた例が多くわかりやすい。
統計学は、
響きは固いけど、
内容はとても身近なことに感じた。
情報学はあまり沁みてこなかった。。。