あなたはここにいなくとも

投稿元：

レビューを見る

町田そのこワールド全開の短編集の登場です。どのお話も別れはつらくないんだ。ひとりじゃないんだ。感動傑作短編集をあなたもぜひ堪能して下さい。

投稿元：

レビューを見る

９冊目の町田そのこさんは、５篇からなる連作ではない、初の短編集でした。町田さんの連作短編集が、お話同士の繋げ方がとても好きなので、今回は連作ではなくてちょっと残念でしたが、でもいつもより大人な雰囲気の町田さん、良かったです。

連作ではないんですが、５篇ともに共通して北九州とおばあさんが出てきます。「門司港」という地名に『コンビニ兄弟』を思い出してしまいました〜こちらも続編早く読みたいです。

また５篇とも別れとリスタートをテーマとしたお話で、それぞれに辛いこと、苦しいことがあるんですが、大切な誰かに支えられ、前を向いて一歩踏み出していきます。

どうしても不倫の話は好きではないので『くろい穴』だけはちょっと…でしたが、他はどれもそれぞれ甲乙つけ難いくらいよかったです。しいて言うなら…最後の『先を生くひと』が一番好きかなぁ。あぁ、でも『おつやのよる』も好きだし…うん、やっぱりどれもよかったです。

投稿元：

レビューを見る

この台詞を軸に話を作ったんだな、という作りの短編集。
町田そのこさんの小説は何作も読んでいて好きだったのだけど、今回はちょっと期待が上滑りしてしまった感がありました。

全体を通して、思い出を物に託して大切にしていくのではなく、その思い出をしっかりと心の中に移動させて、自分のものにする大切さを説いている気がした。
そして、賢く魅力的に老いる楽しさも教えてくれたように思う。

投稿元：

レビューを見る

2023/02/21リクエスト　6
この著者の本は、好きな作品と、苦手な作品と分かれるので、今回はどうかなと読んだ。
前作の星を掬う、は好きだった。
今回の作品は苦手。
残念です。レビューはなかなかいいのに。

投稿元：

レビューを見る

大好きな町田そのこさんの短編集。
元気になる処方箋！
あなたはここにいなくとも、背中をそっと押してくれる存在がいるってステキ。

菜摘さんのカッコイイお言葉。
「人生のしまい支度をするまで頑張ってきたひとに心底寄り添おうって、無理だよ。それって傲慢だよ。だから、分かんなくっていい」

初回限定のカバー裏の特別エッセイもお見逃しなく！

投稿元：

レビューを見る

どの短編も読後に心が温まるお話で、癒された。一番好きなのは『先を生くひと』。人生の終わりに向けて、身の回りのものを処分していく澪さんが、若い菜摘と加代に語った言葉は、とても響いた。辛いことや哀しいことが起こった時に、この言葉がきっと私を助けてくれる。慰めてくれる。
この言葉に出会えて良かった。そう思わせてくれるお話でした。

投稿元：

レビューを見る

最後の話は泣きながら読んでしまった。
なんとも切なく温かい気持ち。
人生の先輩の言葉は生きていく糧になり、勇気をもらう。
先を見越して今を生きていたいなと思える。
140ページと240ページの言葉が心に残りました。
町田さんの本はいつもなんだか生と死の狭間で温かい。

投稿元：

レビューを見る

悩みを抱えた若い女性を、歳を重ねたおばあちゃんがそっと背中を押してくれるような素敵な短編集でした。
主人公たちは、題名のように、おばあちゃんはそばにいなくとも、おばあちゃんと出会ったことやかけてもらった言葉は、これからの人生で思い返すのだろうな。
「先を生くひと」の澪さんみたいな強くて優しい生き様に憧れます。

投稿元：

レビューを見る

短編集。難しくなく、軽く読める。
「ばばあのマーチ」が私は好きだった。
こういう対等じゃない恋人って、別れた方が良いんだけど、なかなか自分から別れられないよな…、つらいよなぁ…と思いながら読んでいたけど、最後はやっぱり自分から別れた主人公はえらいなと思った。

投稿元：

レビューを見る

物質としてここにいなくとも、僅かな間の関わりによって他人の人生を変える人たちの話で、面白かった。それが粋ということなんだろう…。

夜空を泳ぐチョコレートグラミーでもあったが、どこかに行きたい衝動を持つ人の話は面白い。作者自身の周りにそういう人がいたんだろうか！？全てを捨てて、違うところに行きたい衝動は、どんな欲求なんだろうと考えさせられた。

町田その子さんの話は、理屈通り・合理的に生きられない、割り切れられない思いが描かれていて、素敵だ。他の作品も読んでみたい！