教養としての日本の城
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城は日本の文化の縮図
2023/08/20 21:53
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はファッション&ライフスタイル誌『GQ Japan』に連載の「世界とつながっている日本の城」を大幅に修正・加筆した新書であり、安土城、大阪城など17の城について、その誕生から消滅までの歴史的背景や石垣、建造物の構造などについて写真と解説で、理解しやすい構成となっている。総石垣で築かれた日本初の城は信長の安土城、その後、大阪夏の陣あたりまで築城ラッシュ。城を築くための技術は短期間に飛躍的に進歩、海外まで包含する広い視野をもち、役立つものや魅力あるものは積極的に導入、進取の気性にあふれていた。だが、徳川時代の鎖国政策で、城の進化はぴたりと止まってしまった。城は日本の歴史や文化を理解するための鏡、城を軸に歴史や文化を広く俯瞰してほしいというのが、著者の執筆動機のようである。各章末には、その城に対する含蓄のある著者の考察があり、これが一般の案内書との違いを際立たせている。以下に、幕末の1854年に再建された松山城についての考察を一部抜粋する。<江戸初期の建築だといわれても違和感がない。それは二百数十年間にわたる、異次元の停滞を象徴している。…鎖国と開国は極端でバランスを失しているという点で紙一重である。松山城天守は美しい。だが、それは極限まで達した停滞が打ち破られようとする目前に開いた、洗練されたあだ花の美しさだといえよう。>本書でとりあげられた17の城以外にも松本城、犬山城、丸岡城など取り上げてほしい城はまだ、日本には数多くある。続編を期待したい。
一点、気になったのは、熊本城に関する次の解説である。「2016年の巨大地震でも築城当初の石垣は大きな被害がなかった。崩壊した石垣の大半は、少なくとも一度修理された箇所である」と、当初の石垣の頑丈さを強調している。築城当初の石垣が過去に変状(崩壊?)したから修理したのでは、なかろうか?
興味深い
2024/09/11 11:48
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本各地の城について、興味深く読むことができました。それぞれに個性があって、魅力的で、訪れたくなりました。