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カケラ
著者 湊 かなえ
美容外科医の橘久乃は幼なじみの志保から「やせたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという...
カケラ
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カケラ (集英社文庫)
商品説明
美容外科医の橘久乃は幼なじみの志保から「やせたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。有羽は高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリー長編。
目次
- プロローグ/第一章 ロック・ジュウヨン/第二章 ドーナツの真ん中/第三章 似たもの親子/第四章 道徳とか、倫理とか/第五章 あまいささやき/第六章 あこがれの人/第七章 あるものないもの/エピローグ
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紙の本
うわべだけで判断する人
2023/02/10 12:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
美容整形外科女医が、患者であった若い女性の自殺の謎を追い求め、その彼女に関係する人々を訪ね、話を聞き、やりきれない現代の生きづらさに気づかされる。自分と他者の違いを受け入れることが人たちが、物語に表れる。顔や体つきを含めた美醜でしか、判断しない人もいるだろう。自分の正義に基づいて、当てはまらない人を否定・批判するだけで、相手の正義に耳を傾けることをしない人に出会ってしまったための自殺だと気づかされる。自分の考えていることが社会正義だと信じているsocial justice warriornによる悲劇だった。
紙の本
友利新先生の解説が最高
2023/02/02 20:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
インタビュー形式で語られる物語。
湊かなえさんらしい作品でした。
特に私は最後の、友利新先生の解説が最高に好きです。美容医療には縁のない暮らしをしていますが、
先生の「美容医療でうわべを変えれば、中身も変わると思っている」はとても思うところがありました。最近のSNSは、みんな同じような見た目を美しいと憧れ、他人と同じことをする。他人と違うところを「美」と思えず、みんな他人のコピーを目指す。
自分の正義を他人に押し付けてしまう先生のエピソードも、あるあるだと感じました。みんなそれぞれ、似たようなことをしてしまったり思ったりしたことがあるのでは?
紙の本
価値観や見え方は人それぞれ
2023/01/28 09:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
湊さんのいつものスタイルで、ある少女について、登場人物がそれぞれ語っていくのだが、これもいつもと同じく、1人の人物が厚みを増して見えるというよりバラバラなピースとしての存在として見えてくる。
特に今回のテーマは、人間の美醜だ。
世にはびこるルッキズムをどう見るのか、しかし結局、人は見た目に左右される現実もあることを浮き彫りにしていく。
いろいろなことが見えてくるが、これもいつもと同様、ミステリーとして結末はすかっとしない。湊さんらしいと言えばらしい作品である。
紙の本
少女は何故自殺したのか?
2023/03/19 16:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
少女は何故自殺したのか?美容外科医による関係者への聞き取りから、意外な事実が判明していきます。プロローグ、7つの章、エピローグから成り、徐々に核心に迫っていく流れは、湊さんならではの構成です。また同じ出来事に対する、各人各様の捉え方や見え方の違いを浮き彫りにしていく手法も湊さんならでは。久しぶりに堪能しました。この事件(自殺)は、どこかで止められたはずであり、やるせない読後感も湊さんならではでした。それにしても、「痩せている」ことが美の基準のようになったのは、一体いつからでしょうか?私が子供の頃は、今ほど酷くなかったような気がします。
紙の本
見た目と中身
2023/02/09 03:22
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投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
確かに、見た目で人のことを決めつけたりしてしまっていることはある。
けれど、それで人を傷つけることはしたくないと常々思っている、自分が散々苦しんできたから。
この作品を読んでいると、人が如何に自分の物差し世間の物差しで他人をはかっているかがわかる。相手が本人が幸せだと言っていても、でもそんな見た目なんだから…と。
実に湊かなえさんらしい作品でした。
白ゆき姫殺人事件を思い出す感じ。
紙の本
?!
2023/04/29 14:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えり - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直、期待して読んだけど、あまり良くわからなかったです。読後感がスッキリしないような。もう一度読んだらわかるのかも知れません。
紙の本
難しかった
2023/01/24 17:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ママさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
色々な方の証言がリレー式に出てくるのですが、誰が誰だか相関図がわからなくなり、判ったのはパズルのピースのカケラという事だけでした。
電子書籍
美しさ
2023/09/11 03:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
痩せていて、美人ならば……というのは、女性が、特に若い女子は、この願いが強いと思います。それを見事に、心理ミステリーに仕上げた湊かなえさんの佳作だと。ただし、普通の小説のカタチではないので、読みにくい形式ではありました