紙の本
ゆるーい感じで、おとぎ話のよう。
2023/08/08 18:37
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投稿者:あんず - この投稿者のレビュー一覧を見る
物理っていうと、カタイ話かと思いきや、
この本は違っていて、ふわ〜っとした雰囲気の、短編おとぎ話のような感じがしました。
タイトルに「科学夜話」とあり、納得。
知らない人は勿論、科学苦手という方にも是非!とオススメしたい。
紙の本
軽妙さはそのまま
2023/03/12 13:59
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作がとてもおもしろく読んだので当然のように買って読む。言語の位階のような話からマルチヴァースのような気が遠くなるような壮大な話題まで節度を保って書いていく安定の筆致。
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社会物理学についてもう少し勉強したくなった。
全体的に前作より難解な題材を扱っているためか、科学の美しさやロマンを味わいづらかった。
詩の引用が多く、教養の広さが窺える。私もそろそろ外国語の詩も味わえるようになりたいと思った。
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#渡り鳥たちが語る科学夜話
#全卓樹
23/2/14出版
渡り鳥が語る、ってなんかロマンがあってひきつけられる。どんな本なのだろう? 科学的な視点をもって語られるエッセイみたいなのかな? ちょっとのぞいてみたい!
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
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短い章立てで、科学知識のない私でも読みやすいが、適度な難解さも含まれており、わからない物事があるという心地よさがあった。
物理学者という、自分から遠く思える他者の、知識の片鱗に触れ、これまで数多の人々が積み上げ、研鑽してきた知識の結晶を受け継ぐ人が、こうして今もいてくれる喜びも感じた。
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<目次>
第1章 天体
第2章 極微
第3章 街
第4章 生命
<内容>
軽いというか、柔かいというか、その書きぶりの中に、科学の真実が見えてくるエッセイ。科学好きにはたまらない。
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寺田寅彦記念賞を受賞した前作「銀河の片隅で科学夜話」の続編。
寺田寅彦記念賞というとカッコイイですが、高知県のローカルな法人が選考する賞です。
前作の良い印象に加え、島本理生さん推薦! とあるので期待感大でした。
ですが、どこか堅苦しく、取り上げる話題も難解で、読んでいて疲れました。
「はじめに」で、「本書は、個々の物語に、前著とは異なった色合い、風変わりな雰囲気、新奇な題材が見出されるように努めた。」とあり、
著者のこの試みが私にとっては全て裏目に出たようだ。
(好評だった?)作品の続編は作風を変えない方がいいですね。
興味をひかれた話題は2つ。
ひとつが、第10夜。
「二つのものが同一でありうるか。全く識別不可能な二つのものが存在しうるか。」
例えば、物理学の世界では「世にある電子はすべて同一である」と考える。
2つの電子がごく近傍にある時、その2つの電子はある瞬間に「重ね合わせの状態」になり区別できない。
最近読んだ本の「動的平衡」は、人の体は日々分解と合成を行って入れ替わっているという理論だ。
入れ替わるということは、別物というイメージだが、陽子や電子に違いがないのに入れ替わったとどうして言えるのか。
生き物を構成する細胞の分子は日々入れ替わっているというが、本などの物質は入れ替わっていると聞いたことがない。
もうひとつは、第19夜。
「メンデルの法則」を発見した、えんどう豆を用いた実験の論文はねつ造っぽいという話題。
実験結果が「理論に合いすぎている」というのだ。
コイン投げでは表と裏の出る確率は50%だ。
10回やって表5回裏5回になる確率は25%だ。
10回コイン投げを3度行って毎回表裏が5回ずつになる確率は(0.25)³ = 0.016 と1.6%しかない。
このような統計学を用いて検証すると、メンデルの実験の論文にあるような「良すぎる」結果になる確率は3万分の1だという。
現在ならば何らかの研究不正があったとして大問題になるレベルだ。
著者は、社会物理学の研究もしており、いくつかその話題もあった。
「多数決による集団の意思決定を正当化する議論のデータ分析」は、今の日本の政治家を選ぶ選挙の実態にも合っていると感じた。
かつて行動経済学を知った時に面白そうだと思ったが、社会物理学の視点も知っておくと意思決定に役立ちそうだ。
私が無知なだけで社会物理学(のアプローチ)も既に研究や応用が相当に進んでいるのだろう。
組織論とか、ビッグデータ利用法とか、都市計画とか、いろいろとやられているようだし、
"3人寄れば文殊の知恵"みたいな(集団が持つ力の)話もよく耳にする。
何か社会物理学の入門書を探して読んでみようと思い、図書館の蔵書検索したら以下の2冊を見つけた。
・『ソーシャル物理学: 「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学』
・『社会物理学: モデルでひもとく社会の構造とダイナミクス』
今度、どんな内容か見てこよう。
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前著『銀河の片隅で科学夜話』( https://booklog.jp/users/yaj1102/archives/1/4255011672 )が素晴らしく良かったので、書店でパッと見てすぐ手に取った。
期待が大きすぎたか? 前著より2,3割感動は少なかった。
なにが違うのだろう?
章立ては、「天体」「極地」「街」「生命」の4つで、20話。1章に5話。
前著の5章で22話と大差はない。その点は、本書の「はじめに」に著者自身も記してある。
「前著と比べて幾分長めの話が多くなったため、数が二つ減って20章になりながら、総ページ数は同じである」
いきなり冒頭にこの断わりはなんだ?と少し違和感を持ったが、“幾分長めに”という点、要はひとつの話題に深く踏み込んだキライがある点を著者もうっすらと感じていたからだろうか?
科学をテーマに、「夜話」というだけに寝る前に少しずつ読み進めば楽しい、夢み心地な話題を提供してくれた前著に比して、やや理屈っぽい、お堅い記述が増えた気もする。実際、ページを繰る手が、次へ次へとはならなかったな。
とはいえ、金星の自転と公転の話、土星の環から降る雨と天空へと読者をいざない、天文学者が詩人だった11世紀時代から、リルケの詩を通して1億年前から現代に至る銀杏の変遷をたどる。表題となった「渡り鳥」は、最終章のアネハズルのヒマラヤ越えの渡りの話だ。
天体や自然現象を、科学だけではなく、文化や歴史、芸術の視点を絡めて描く筆致はさすがだと思う。この世はまだまだ美しい奇跡に満ちていると思わせてくれる。
が、なんだろう、前著より読みにくかった。こちらの体調もあるのかもしれないが・・・。
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前作同様に科学と文学の両方を楽しめるお得な読後感。前作とくらべてハードな科学とディープな文学の振幅が激しい。ハードな科学はかなりハードで、繰り返し読んで初めてわかる部分も。
特に感銘を受けたのは、科学の暗部を描いた「デーモンコアと科学の原罪」「メンデルと剽窃とフィッシャー統計学」。あと「ローラン展開の世界史」も好き。
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毎日の終わりに一夜ずつ、熟成したワインを一人しみじみ楽しむように読んだ。数学が難しすぎて挫折した章もいくつかあったけど、全編クールな詩情に溢れた著者独特の文体を満喫した。こんな科学の本がもっと欲しい。
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前作よりもかなり難易度が上がっている印象。よく分からない話が多かったが、その中で土星の輪、日本に落とされるはずだった3発目の核爆弾が起こした事故、最後の章の生物の話は興味深く読めた。世界で最も不味いのは、モグラと黒蠅らしい。
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ルイススローティンについての供述があったので。
「デーモンコアを前にしたスローティンが手にしていたのは、気まぐれ一つで、目の前の世界を粉々に吹き飛ばし、無数の命もろとも暗闇に葬る、目眩がするほどの力であった。実験を繰り返した時の彼は、おそらくは悪魔的な力の感覚に酔っていたのであろう。知は力であり、力は悪を孕む。科学の絶対的な力は絶対的な悪となる。」
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面白かった。申し訳ないが、おもろなさそうとか思って読み始めたらば、これが存外面白くてハマった。特に、革命家のマルチバース、シミュレーション仮説と無限連鎖世界、土星の環から霧雨が降る。別本で読んだ話やエピソードなどもあるが、それについての考察がちょっと違う方向というか、
十分に進んだテクノロジーは魔術と区別がつかない、と言ったのはアシモフであった。
さらに突き詰めて考えると、完璧に進んだテクノロジーは、おそらく自然と区別がつかないだろう。
これ、最近よく思うことなので、
やっぱりみんなそう思うのねぇ、と思ったのだった。
最後はヒマラヤ越渡りで有名なアネハヅルの話だが、
人間が鳥の渡りに影響を及ぼせる一例を
どのように物理な味付けをするかと思いきや、
まあ、そんなにユニークな話にもならず、少し残念だった。
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これほど続編が出て嬉しかった本も珍しいというくらい、発売を知った時は嬉しかったし、すぐに購入した。
どのお話も短いけど、とても読み応えがあり、楽しみに少しずつ読んでいたら読了がすっかり遅くなってしまった。
世の中に科学の本はたくさんあるが、こんなにも美しい科学の本は珍しいだろう。前回に引き続き、お話そのものが魅力的なことはもちろん、挿絵の1つ1つもお話を際立たせる。
個人的にはデーモンコアやエコーチェンバーが全氏の切り口で書かれていて、とても興味深かった。
ひと口に科学と言ってもジャンルが広く、自身の知識の偏りも浮き彫りになる。もっと科学を楽しむために勉強するぞ…
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面白かったところ
・黒田和夫の天然原子炉
・メンデルの実験結果は弟子が空気読んで手を加えた可能性あり