月神
著者 葉室麟(著者)
明治13年、福岡藩出身の内務省書記官・月形潔は、北海道に監獄を作るために横浜を発った。明治維新以降、新政府の本流となることができなかった福岡藩出身者には、瑣末な仕事ばかり...
月神
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商品説明
明治13年、福岡藩出身の内務省書記官・月形潔は、北海道に監獄を作るために横浜を発った。明治維新以降、新政府の本流となることができなかった福岡藩出身者には、瑣末な仕事ばかりが与えられていた。洗蔵さんが、いまのわたしを見たら、どう思われるだろうか――船上の潔の頭に浮かぶのは、尊攘派志士として命を燃やした従兄弟・月形洗蔵の顔だった。激動の時代、二人の男の矜持が、時代を越えて交差する。葉室麟が遺した、魂を揺さぶる歴史長編。
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日の目をみない事績
2023/04/07 14:06
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末動乱期を薩長の志士たちの活躍で描くのではなく、時代に翻弄されたかのような福岡藩の志士の苦悩を描くことにより、日の目をみなかったかもしれない人物を際立たせている。月形潔という幕末から明治中期に生きた一人の官吏が、思い悩むのは、遺されれ生かされていくことの辛さを伝えたいのだろうか。正義を貫こうとすれば、それを遮る者は現れ、取り除いても、逆に遮られても、恨みは生じる。恨みを報いあって、最後に生き残った者がすなわち歴史上の正義なのかもしれない。