交通崩壊(新潮新書)
著者 市川嘉一
日本の交通行政は「部分最適」の集合体である。新幹線の延伸によって寸断される在来線のネットワーク。欧州で復活続くも日本では広まらない路面電車。自転車に加え電動キックボードも...
交通崩壊(新潮新書)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
日本の交通行政は「部分最適」の集合体である。新幹線の延伸によって寸断される在来線のネットワーク。欧州で復活続くも日本では広まらない路面電車。自転車に加え電動キックボードも乗り上げカオス化が進む歩道。権限を警察が握り、「まちづくり」の観点での施策が進まない道路行政……。そろそろ全体最適を意識した総合的な交通政策を構想すべきではないか。都市・交通問題に精通したジャーナリストによる提言。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
賛同する項目が多々ありました。
2023/07/04 15:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
交通ジャーナリストの著者が、昨今の日本の鉄道や道路といった交通に対して、懸念していることを新書にまとめた1冊です。
著者の主張には納得でき、賛同できる項目が多々見受けられました。鉄道があることの重要さ、道路の安全をより高めなければならないことを、著者は強く主張しています。
わかりやすい
2024/11/04 13:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これからの交通問題について、わかりやすく解説されていてよかったです。在来線の危機や路面電車の限界など、興味深かったです。
廃線だけが交通崩壊ではない、交通も街づくりの一環
2023/06/14 20:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
交通崩壊という題を見て、JRのローカル線の廃線、第3セクターに移管された路線からバスへ、さらにそれも廃止ということと思ってしまった。しかし、欧米の鉄道は都市計画に位置付けられ、上下分離方式で路線網を公的に維持していることと比較して、日本の継ぎはぎの交通網を批判しての題名ということで、観点の違いを理解させられた。目次を見ると、
はじめに
第1章 統合的な交通政策の不在
第2章 鉄道の役割を再定義する
第3章 遠ざかる路面電車ルネサンス
第4章 CASE革命時代のクルマの役割
第5章 歩行者に安全な歩道を取り戻せ
あとがき
主要参考文献、 年表 戦後日本の交通をめぐる歩み となっている。
戦後の高度経済成長で、保守政治家は強引に地元に線路を引っ張り、当時の国鉄を食い物にした側面は否定できない。新幹線の駅が農地に囲まれたところにあれば、不思議と思うのは無理もないことだろう。しかし、交通を交通だけで見てしまうと批判だけに終わってしまう。歩道に自転車を走らすことを緊急避難で認めてきたことが当然のことになったことを取り上げ、鉄道網だけでなく、街づくり、国づくりの観点でアプローチしてくる。地域公共交通の衰退は深刻なものになっており、これまで民間事業者に任せ、高度成長期は都市部でも何とかなってきたが、その問題は都市部にも及んできている。特に、新型コロナ拡大で噴出したとも言える。地方、都市部を含めて、公的負担を含めての財政基盤確立が課題となっていることを指摘する。交通網と言っても、航空機の環境負荷の問題から自動車のEV・自動運転、電動キックボードでの規制緩和等の歩道環境の悪化等を含む幅広さは必須である。
衣食住に交をプラスして考えるという指摘、交通を都市計画にどう位置付けるか、道路管理と言えば、国や自治体の仕事と言っても、実際には警察が深く関わり、街づくりに大きな影響を与えている現実など、現実の問題を取り上げ、ヨーロッパの街でできていることが、何故日本でできないのかというところに踏み込む。
経済効率だけの交通網になりがちの現実に対し、人に優しい、人中心の生活圏を実現することとは、これを理解するには必要な書である。一読してほしい本である。
電動キックボードが車道を時速20で
2024/11/16 07:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
歩道でも6キロ走行可能に、何よりも優先されるべき歩行者の安全が脅かされているような。日本初の熊本スクランブル交差点を見習いつつ、酒酔い運転35のより一層の厳格化が求められるのでしょう。