犯罪者御用達会員制ホテル
2024/01/02 18:13
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯罪者たちが利用する会員制ホテル、そこで起こる殺人事件を「ホテル探偵」が推理し、犯人を処理していきます。
利用者もホテル関係者も一筋縄ではいかない曲者ばかり。
ホテル探偵になったきっかけ、ホテル存続の危機などなど、。
犯罪者が犯罪者を追い詰める無法地帯の感(笑)
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
設定もプロットもおもしろかった。
欲を言えば、もうちょいテンポが良ければ。
トリックを暴くのが、どうしても説明書きみたいになっちゃうんだよね。
ホテル探偵と犯罪者
2023/10/01 21:21
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
このホテルには2つの決まりがあります。一つは、ホテルに損害を与えないこと、そして、もう一つは、ホテルの敷地内で絶対に傷害事件、殺人事件を起こさないこと。本格推理モノだけど、どれも短編。じっくり読みたいトリックも。
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の薄さに対して話数が多すぎた。
だから全部がサクサクっと終わってしまって
本を読んだ満足感が足りなかった感じ。
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警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。そこでは守るべき2つのルールが存在する。①ホテルに損害を与えない。②ホテルの敷地内で障害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的なルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰める。
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犯罪者御用達ホテルと聞くとあの映画を思い出し、アクション映画の頭で読み始めるもすぐに「これは方丈作品だったんだ」と目を覚まさせられる。
無法地帯な環境、被疑者は全て犯罪者のため環境をうまく活用してくるVSホテル専属探偵の特殊設定ミステリ
1話目:ホテルのルールをおさえつつ
0話目:ホテル専属探偵になるきっかけ
2話目:ホテルの存在を知らない人からの視点
3話目:ホテルのオーナーの過去にまつわる因縁
と徐々に濃さとボリュームを上げつつ掘り下げてくれるので、この感じで各キャラをもっと知っていきたい。
犯罪業界内での年間犯罪大賞クライムオブザイヤーや、そもそもホテル内で殺人は起きてはならない禁忌として起きながら結構起きているなどのハードにならない"ゆるさ"があり、イラストもどこかユーモラスさがある。
読んで登場人物と照らし合わせていた時にミルキー杉山を思い出した。
被疑者が集い探偵が推理を始めると、皆犯罪者なのに皆不安や苛立ちを見せると。いつものミステリモノと同じような感覚で捉えてしまう。
普通の人と同じように見えるのに突然犯罪者の要素が顔を出す。
そこらへんの感覚がおかしくなるのも少し久しぶりでした。
(殺し屋が主人公系の話でたまにある)
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アミュレット・ホテル。犯罪者御用達の会員制ホテルである。
有力な犯罪者たちの信頼を得ているだけあって、警察の介入は一切許さず宿泊客の安全を守り切る。犯罪に必要なものもルームサービスで届けてくれさえする。
まさに至れり尽くせりである。
ホテル利用に際しての条件は次の2つ。
① ホテルに損害を与えないこと。
② ホテルの敷地内で傷害・殺人などの事件を
起こさないこと。
だが、そこはひと癖もふた癖もある犯罪者たちのこと。禁を破り厄介事を引き起こす輩も出てくる。完全犯罪を狙ったものも多い。
そんなとき登場するのがホテル探偵・桐生だ。
桐生はホテルのマネージャー然とした華奢な女性だが、ひとたび事件に遭遇すると速やかに謎を解いて犯人を確定し、犯人に相応の対価を支払わせるところまで請け負う。
抜群の頭脳のサエ、相手を瞬殺する技のキレ。ホテル取って置きの切札、桐生の活躍を描く連作短編ミステリー。
◇
ホテル別館11階の1室でひとりの男が殺されていた。事件を知らされたオーナーの諸岡に呼ばれた桐生が、すぐ駆けつける。
すぐ判明したことは、死んだのは佐々木という強請屋であることと、ここは詐欺グループのボスである信濃の部屋であって、佐々木の部屋ではないということだ。
そして何より重要なのが、この部屋は完全な密室になっており、死体の近くには気を失ったホテル従業員が倒れていたということだった。
佐々木が信濃の部屋で殺されていたのはなぜか。佐々木のそばで従業員が気絶していたのはなぜか。佐々木を殺した犯人はどのようにして密室から外に出られたのか。
犯人探しの前に解くべき謎に挑む桐生。さて真相は。(Episode1「アミュレット・ホテル」) 全4話。
* * * * *
ここまでのパズラー小説にはなかなかお目にかかれません。読み終えて十分に満腹感を味わえる作品でした。
ホテルの特性を活かした凄まじい密室殺人のオンパレード。トラブル厳禁ルールを破ってまで殺人を犯すのだから、相手の繰り出すトリックはかなりの難問揃いです。
もはや密室殺人ぐらいでは驚くに値しません。消える凶器や傀儡殺人、なりすまし殺人等、複雑怪奇なストーリーに圧倒されるばかりです。 ( 飴細工のダミーナイフには少し疑問を感じないではないけれど、プロの殺し屋なら可能なのだと思うことにしました。)
ともあれ、方丈貴恵さんの緻密な構成には舌を巻かずにいられない。そんな作品でした。
ところで、第2話に配された Episode0に、桐生の前身とホテル探偵就任のいきさつが描かれていますが、物足りない気がします。桐生は主人公としてなかなかに魅力的だからです。
桐生が、どんな生い立ちを持っているのか、暗殺者としてどのように訓練を積んできたのかをぜひ詳しく知りたいと思いました。
不可能な暗殺を可能にして見せる天性の暗殺者、桐生。伊坂幸太郎さんが描く殺し屋とは趣を異にする殺し屋像を読んでみたい。そんな贅沢なこ���を願わずにはいられませんでした。
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方丈貴恵さんの新作。
犯罪者御用達のホテル。「ホテルに損害を与えないこと」「ホテル敷地内で犯罪を犯さないこと」の2つをまもればどのようなサービス設けられるという特殊設定。
竜泉家の一族シリーズも大好きだけど、方丈さんの作品の素晴らしいところは特殊設定でもそれを人がどう活用・悪用するかが練り込まれているところだと思う。普通ならホテルで犯罪なんてしないだろうと思うが、アミュレットホテルではホテルが殺人等が起こった事実を隠蔽するため、ホテルさえ騙せれば後処理の心配をしなくて済むというメリットがある。そのためにあの手この手で犯人が犯行に及ぶ。
そんな危ういバランスをコントロールしているのがホテル探偵の桐生。本作は短編集だが、1話毎に桐生の生いたちなどがわかっていくところも見どころ。
特殊設定だけどしっかりしたミステリーで面白かったので、シリーズ化期待。
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★5 犯罪者御用達のホテルで事件が発生!完成度が鬼高いの連作短編ミステリー #アミュレット・ホテル
■あらすじ
犯罪者専用の〈アミュレット・ホテル〉 ここは警察が一切介入せず、必要な銃や情報も手に入れられる、犯罪者たちの楽園。しかし二つだけ守らなければならない鉄則があった。1)ホテルに損害を与えない、2)ホテル内で傷害、殺人事件を起こさない。その禁忌が侵されてしまったとき、ホテル専属の探偵が謎解きを始める…
■きっと読みたくなるレビュー
ヤバい、これはちょっと本ミスとしての完成度が高すぎじゃないですか。
方丈先生の竜泉家の一族シリーズと比較するとエンタメ寄り。しかし次々せまるくど過ぎるくらいのロジック重厚感や、奇妙で閉ざされた世界観はさすがといったところ。
連作短編ですが、どれもバラエティに富んでる事件で、さらに一話ずつ人物や背景が紐解かれていくところも熱中ポイントですね。
謎解きは各編すべてそのまま長編にできてしまうような野太さで、展開やロジックの筋道がコロコロ変わるし、ミステリーファンをぐいぐい惹きつけてくる。むしろトリックがもったいないとも思ってしまうレベルです。
もはや先生は、昨今の本格ミステリー作家を代表する方ですね。竜泉家の一族シリーズはもちろん、これからも楽しい作品を期待しています!
〇アミュレット・ホテル
ホテル内で発生した密室殺人、同室内には従業員がひとり居たが…
いきなり面白い! 複雑ながらも解かれてみると納得性の高い真相、すげーよ。登場人物たちも魅力たっぷりで、色んな意味で気が効いてる作品。
〇クライム・オブ・ザ・イヤーの殺人
ホテル探偵の前日譚であり、犯罪授賞式での殺人事件。
なんとなく名作を思い描いてしまうような事件でニヤニヤ。しかしこれはかなり発想力がないと解けない。人物やホテル歴史も見えてきて、すっかり興奮モードです。
〇一見さんお断り
幼馴染を助けるため、ホテルに侵入を企てる下っ端犯罪者の物語。
コミカルな要素も含んでますが、後半の謎解き過程に捻りがあって素晴らしい。これぞミステリーの真相ですよね~。気になってたホテルのアレに関するエピソードも可愛くて大好き。
〇タイタンの殺人
トップの犯罪者が集まる会合での殺人事件。
めちゃくちゃ面白い!最終話ということで、関係する人物も設定もトリックもエグすぎ。短編ひとつに、どんだけトンデモトリックを放り込んでくるんすか。今年読んだ短編の中では、トップレベルの変態性だと思います。ホテル関係者の想いも綺麗で、しっかりしめてくれる作品でした。
■ぜっさん推しポイント
なによりホテルの殺伐とした感じが最高なの!犯罪や死に対する軽さというか、リアル感がまったくないのがいいですよね。
しかも主人公のホテル探偵はもちろん、オーナー、医者、犯罪者など、登場人物もキュート。犯罪の授賞式とか、犯罪グループのTOP会合とか、発想が面白過ぎるよ。
こんなホテル実際にあったら、覗いてみたくなっちゃいますね。(怖いけど)
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いやー、面白かった。
犯罪者のためのホテル。
こんなホテルがあったら大問題だけど、話の設定としてはとても面白い。
ホテル探偵がいて、ルールを犯したものにはそれなりの対価を払わねばならない。
エピソード1のラストは怖かったなぁ。
そして騙された!続く話もどれもテンポよくとても面白かった。
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犯罪者の楽園のようなホテル。約束事はホテルに損害を与えない事、傷害・殺人事件を起こさない事。事件が起きると優秀なホテル探偵が秘密裏に解決する。
ホテル誕生の経緯や登場人物の関係性など全てが上手く繋がって有り得ない世界感が現実味を帯びて面白かった!
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犯罪者しかいないホテルが舞台のコミカルな本格ミステリ。とてもおもしろかった。短編集なので読みやすかったし、映像化にも向いていそうだ。好みは『一見さんお断り』で、話がどんどん意外な方向に進んでいくのがよかった。
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警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。そこでは守るべき2つのルールが存在する。①ホテルに損害を与えない。②ホテルの敷地内で障害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的なルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰める。
4編からなるお話。とあるホテルの別館。会員しか入れないし、そのためにセキュリティは万全。なんてたって犯罪者がルールを守ればどんなサービスでも受けられる。ルールさえ破かなければ。
しかし、ルールが破かれることがある。密室で起こった殺人事件。密室の部屋からは気絶した従業員が死体と見つかる。アリバイのない人は部屋の主も含めて3人。
とある授賞式の壇上でいきなり倒れて死んだ男。その男に飲み物を渡した女が犯人とされる。しかし、私は絶対にやっていない。
大切な人を守るために脅迫者を追いかけてきた男。しかし、その男は轢き逃げされ拉致される。主犯は、アミュレットホテルへ入るところを目撃。どうにかして侵入を図ろうとするが…
ホテルの出資者たちが集まる会議。過去の事件から金属類の持ち込みはできず、警備も厳重。しかし、その会議の休憩中にナイフで刺された死体が見つかる。犯人はこのホテルのオーナーしかない。
意外な犯人だったりしてすごく面白かった。特に、最初の話はまさかだった。小説だからできたことだろうなぁと。そこが面白かったが。ホテル探偵がなぜ探偵になったのかという話も面白かった。
ホテル探偵もそうだが、フロントの水田にしてもプロ中のプロ。それはホテルマンとしてもだけど犯罪者を相手にすることについても。こんな怖いホテルは嫌だけど、でもルールを守れば安全…宿泊はできないけど、少し覗いてみたい。
2024.1.9 読了
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犯罪者のためのホテル。
設定が面白くて、どんどん読めた。
最後の推理ミスは、主人公らしくないな〜と感じた。
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Amazonの紹介より
警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。そこでは守るべき2つのルールが存在する。①ホテルに損害を与えない。②ホテルの敷地内で障害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的なルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰める。
方丈さんの作品というと、タイムトラベルやVRなど近未来の「アイテム」とミステリーの融合で、新たな本格ミステリーを楽しめているのが印象的なのですが、今回は犯罪者だらけのホテル。
近未来というよりは、現代に近い時代設定だなと思いましたが、それでも状況がもう面白かったです。シンプルなルールを提示していますが、深掘りしてみると、様々な盲点が垣間みえていきます。実行するのがプロなので、密室といったことはお茶の子さいさい。そういった難しい条件の中でも、推理していく「プロ」。連作短編集なので、様々な事案が紹介されているのですが、こんな方法があるんだと読むたびに意表をつかれました。
詐欺や殺し屋など犯罪者達が魅力的だけでなく、全部が異常なのに「普通」と感じてしまうエンタメさも良かったです。
物語の構成も親切さが伺えます。最初の章では、ホテルの実情がわかるよう、ある密室殺人を通して、全体像がわかっていきます。小説だけでしか味わえないちょっとした仕掛けがされていて、自分は騙されました。
次の章では、主人公の過去が描かれています。いかにして、今の職に就いたのか。エピソード0として描かれていますが、是非ともエピソード0だからということでここから読むのではなく、最初のエピソード1から読むことをお勧めします。(先ほどの「仕掛け」に響くので)
エピソード2では、「素人」目線でのホテルの実情を中心にある紛失及び殺人事件が描かれています。
そしてエピソード3では、ホテルオーナーの過去を中心に、ある不可能殺人が描かれています。
どの事件も、意表をつく展開と謎解きが面白く、楽しめました。
新たなシリーズになるのでは⁉︎と思うくらい、色んな犯罪者との出会いと話の拡がりがありそうで、続編があったならば楽しみです。