- 販売開始日: 2023/09/07
- 出版社: 朝日新聞出版
- ISBN:978-4-02-251932-0
存在のすべてを
著者 塩田 武士
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび...
存在のすべてを
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商品説明
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。質感なき時代に「実」を見つめる者たち──圧巻の結末に心打たれる、『罪の声』に並び立つ新たなる代表作。
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ミステリであり、愛の物語でもある
2023/10/31 07:53
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黒足袋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビ番組での紹介で興味をもち、ミステリと思って読み始めました。
真相究明だけでなく、事件に関わる人々にぐいぐい引き込まれていきます。
これは事件ミステリが背景にある多様な愛の物語なのかもしれません。何度か落涙しました。
また読み直しています。何度も読みたいと思います。
育ての親
2024/08/05 11:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
自我が形成されていく時期に育てた子を手放すのはキツイよなあ。
そうするしかなかったんだけど。
画廊屋さんと運送屋さんが偉いな。
物語は、登場人物の人生が何層にも折り重なり、深く豊か。読了後の満足感が高い。
2024/02/29 13:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
序章ではじまる誘拐事件。その解決のため動く刑事たち...そんな物語ではじまるもので、本作は刑事小説、あるいはミステリィー小説なのかな?と読み始め...。
しかし、一章は、その20年後にして、序章で活躍した刑事の葬儀にシーンで始まった。
物語は、作品ジャンルの枠を超え、時にアート世界の功罪。序章で語られた誘拐事件の謎を追う、刑事と記者のやりとりなどを織り交ぜて、終盤は、血縁のない家族の愛情の話にまで編まれていった...うーむ。
途中、物語についてゆけずに、一度読んだページに戻って確認したりして、私の読書力ではなかなかに歯ごたえがあった。しかし、読み切ってよかったぁ~とココロから思える読後感です。
タイトルそのもの心を打たれました
2024/02/25 11:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さくら - この投稿者のレビュー一覧を見る
30年前の未解決誘拐事件が動き出した所からはじまる。ひとりひとりが丁寧に描写してあり、『写実画」が導いてくれる展開が素晴らしかった。感動しました。
存在を考える
2024/02/11 14:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
未解決なまま時効を迎えた愉快事件のウィン層を覆う新聞記者が到達した結末は、圧巻であり、読む者の心を震わせる。刑事たちが時効により武器を奪われたとき、報道陣が未解決の未の字を剥がしていく時だった。報道人は、事実に基づかない面白さや心地よさに決して与してはいけないと肝に銘じて、主人公は真実を追い求める。当事者であったと思われるせいねっは写実画家へと成長し、ありのままを受け入れていた。実を見るという共通の指標に導かれて、人それぞれの事情を抱えて、異なる道筋で、結末は。質感なき時代に実を見つめる姿勢が大切だと気づかされる。
誰かの存在を無くそうとすることは、
2024/05/28 19:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
必ず誰かの協力がないとできず、その行動は自ずと存在を証明してしまうことになる。となると、やっぱりいつか存在してしまうんだ。ただ、無くそうとする努力には意味があって、なかなか存在が見つけられないことに繋がっている。この作品に描かれている彼は、愛情を感じることができていたのだろうと思う。その行動が世間一般的に、間違っていると判断されたとしても。
誘拐2つ
2024/03/13 12:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
誘拐事件が2つ発生し、一つは4歳児が帰ってこない。しかし、3年後、無事、成長し、帰宅します。ミステリーなのですが、泣かせるところもあったり、それぞれの事情とか、不自然な感じはしなかったです。
誘拐コールドケース
2023/09/06 05:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
30年前の未解決誘拐事件。解放までの被害男児の「空白の三年」の謎。当時の担当刑事の死をきっかけに、無念と使命感を抱えた新聞記者が再取材を重ね、真相に迫る社会派ミステリ。
現在進行形の難しい局面に喘ぐ警察組織、ルールを逸脱する報道、ゴシップ好きの外野、ひたすら孫の無事を祈る夫婦。適宜、最善と思う決断を模索する緊迫感が伝わってくる作品。
これほどまでに年齢による体感時間の重みを巧く表したものはない。結局、正しさとは「自分以外の誰かの幸せを願う」事なのかもしれない。とても重く、でもその重さが心地好い。