ミステリー作家の遺稿に隠された違和感
2024/01/08 19:53
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリー作家の遺稿の校正を読みつつ、隠された違和感や削除されたエピソードを考える。
違和感や削除エピソードは、まあどうでもいいかな。重箱の隅と蛇足のような気がした。
遺稿のミステリーは面白かった。登場人物が卑屈で途中までイラっとしたけど。
こんな障害で苦しんでいる人が居るってことが分かって興味深かった。
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大御所ミステリ作家の死後に見付かった、デビュー前に書かれた私小説「鏡の国」。作中作を読み進めながら、著者の想いと削除されたエピソードを考察する、二重に楽しめる衝撃のミステリ。
作中作と交互に少しずつ真相が明かされるも、絶妙に欠けたその情報のもどかしさに頁を繰る手が止まらない。削除されたエピソードを探す糸口を見付ける、という本来の目的が吹っ飛ぶほど作中作に引き込まれた。圧倒的に心を惹き付ける構成が面白かった。
「見た目」を主にした人の印象について描かれていて、反感と共感の相反する感情を同時に覚えてとても興味深かった。「他人には理解出来ない悩み」というものを身をもって実感させられ、見え難いものにもしっかり目を向けていこうと思った。
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投稿者:ミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯に書いてある反転が気になって購入。
よくできているなとは思ったが、十角館やハサミ男などとは比べ物にはならない。だが、ルッキズムや身体醜形障害、青春の要素もあり面白かった。次作にも期待したい
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岡崎琢磨初読みにして最高傑作を読んでしまった。2冊の小説を読んでしまった奇想天外な発想そして騙された後の爽快感はなんなんでしょう?長編なのに2度読みしたくなる衝動に駆られます。絶対おすすめあなたも騙されて下さい。
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すべての答えは『鏡』の中。
その言葉通り、キーポイントは鏡。
大御所ミステリー作家・室見響子の遺稿が見つかった。刊行された最後の本には削除された部分があると、担当編集者が言い出した。室見の姪・桜庭怜は削除された原稿を探す事に…
見事に騙されました。確かに反転でしたね。
私的には削られたエピソードのラストが好みですが、本として刊行されたのはどちらだったのか。
現実はハッピーエンドの様で、半フィクションの方もそうだと良いですね。
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小説家である叔母の遺作となったノンフィクション作品『鏡の国』。叔母の担当編集者によると、削除されたエピソードがあるらしい。
削除されたエピソードとは?それを示す根拠は?
読者である私たちは、姪と一緒に『鏡の国』を読みながら、その手がかりを探すことになる。これだけで、読書好きにとってはたまらない仕掛け!
『鏡の国』単体でも謎解き要素があるので存分に楽しめるのに、さらにそれを書いた作家の謎にも迫れるなんて…!
400ページ超えの大作、読み応えがあると同時に、読みやすい文体と驚きの連続で、あっという間に読み終えた。
身体醜形障害や相貌失認のことを知れたのも良かった。
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12、3年前に「ビブリア古書堂の事件簿」を初めて読み
凄く面白くハマった時期に同様の「喫茶タレーランの事件簿」が刊行されこれも面白く読んだ記憶があります。
「喫茶タレーランの事件簿」の著者がまた凄い作品を
書いたな~と改めて思いました。
本の中で本を読む、という新しいスタイル。
そしてあらゆるものが、伏線として描かれており
凄く壮大な作品となっています。
また内容がつい最近の時事も、盛り込まれており
大変身近な時代印象を持ち、読みやすくなっています。
500頁弱あるので少し、読むのに時間がかかりましたが
時間が取れるのなら一気読み必須と思います。
皆さんにもお勧めしたい1冊です。
削除されたエピソードは、是非追加して刊行されることを
祈ります。
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知らん作家やけど
もらいもんだし読んどこう
あらすじよさげだしな
って気づいたら読み終わってた
なんじゃこれは
1冊で2度おいしいやないか!!!
真夏のエアコンなし扇風機なしの部屋で
総毛立ったやないか!!!!!!!
こうなんじゃないの〜?
って予想がぜんぜんたたんかった…
そして勅使河原めーーー
なんでそんなに優秀なんやーーー
めっちゃくちゃおもしろかったが
あとほんの少しの重厚さがほしかった
しかし
完全に個人的好みの問題
読み終わってニヤニヤしっぱなしなのは
ほぼ満点
限りなく5つに近い星4つ
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帯が大袈裟すぎる。
期待ハズレだったなぁ。あそこまで煽られなけれは普通に面白かったと思えただろうけど。
作中作というか、ほぼ作中。
うーん。作中作の語り手も言ってることとやってる事がチグハグだし、全体的に偽善者ばかりという印象でイマイチだったかも。
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途中まですごく面白くて夜更かしして読んだ!
どんでん返しがすごいのかと思ってたけれど、ちょっと期待し過ぎてしまったのかも。
作中作の『鏡の国』だけでも面白いのに、「違和感がある」とか言われながら読み進めるところが面白かった。
「いつかは失われるもの、いつかは失われるとわかっているものに、決して自分の一番の価値を置いてはいけないのです。」という精神科医の言葉が心に残った。
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例えば「伏線」「反転」という言葉に反応してしまう人へ
ミステリの中でも「伏線」とか「反転」という言葉はいつ騙されるんだ?どれくらい私たちの予想を裏切ってくれるんだ?といったモチベーションで読み進めてしまいます。
それくらいハードル高いし、挑戦的な内容じゃないですか。
それが装丁にも帯にもたくさん書かれている。もう自信しか感じられません。
さて中身はというと、原田マハ先生の『楽園のカンヴァス』のようなストーリー構成でもうたまりません。(私の大好きな作品の一つなので…)
ストーリーは
亡くなった叔母の遺稿が見つかったが、その遺稿には削除された章があるらしい…。
という形で作中作が描かれます。
その作中作もミステリ!ミステリを一気に2冊楽しめるのお得すぎます…。
その作中作がおもしろすぎて夜更かし必須でした…笑
もはや一定時間取れるタイミングで読んだ方がいいです、先が気になりすぎます。
そしてそして装丁にもあった「反転」「伏線」はちゃんと回収されてもう…!
ロジックガチガチで難しいミステリというよりは、登場人物たちのキャラも含めて読みやすいミステリだなという感じです。
気になっている方はぜひ読んでみてください!
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ルッキズムをテーマにした作中作「鏡の国」に手が止まらなくなるほど夢中になった。
帯の効果もあって削除されたページに更なるどんでん返しみたいなものを期待しすぎたせいか淡々としたハッピーエンドにちょっと拍子抜け。
でもボリュームはあったのに一気に読めて寝不足になったのは最後まで面白かったからだ。
結末を知った上でまたゆっくり読み直したいと思える作品。
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ストーリーは面白くスラスラ読み進められました。
ただ反転はするけど、あっと驚くようなしてやられた感があまりなかったなとは感じました。
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#読書記録 2023.9
#鏡の国
#岡崎琢磨
作中作ミステリ、と言ってもカササギやヨルガオとは構造が違う。作中作の謎を追うので、現実の事件との二重解決ではないよ。
ルッキズム、醜形障害を取り上げたのは新鮮だったけど、ラストがあっさりかな。オビでハードル上げすぎ。
舞台が福岡市内だったのは嬉しかったな。作者が太宰府市ご出身なこともあって、懐かしい地名にたくさん触れられたよ。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
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よく練られた凝った構成で、タイトルや装丁すらも伏線。
こういう作品読んでいて楽しいので大好きです。
作中作の中の違和感を探しながら読むのも楽しかったし、ストーリー展開もこれからどうなるんだろう…とどんどん引き込まれていく内容で。
特に後半は驚きの連続で、終盤200ページぐらいはほぼ一気読みでした。
途中不穏な空気でハラハラしたり、ちょっと恐いところもありましたが、最後は心がポッと温かくなる素敵なラストでよかったです。
削除されたエピソードは、作中作には要らないのかもしれないけれど読めてよかった。
ミステリやサスペンスで作中悲しい事件が起こっていても、ラストには救いがあってハッピーエンドな作品が好きです。
また、身体醜形障害や相貌失認のこともこの作品を読んで初めて知りました。
ルッキズムや日本における精神疾患への偏見等についても作中主要なトピックとして描かれていて、色々と考えさせられる内容でした。
岡崎琢磨さんはタレーランシリーズを読んでいて、なんとなくライトなミステリを書かれるイメージだったのですが、また少し印象が変わりました。
とても面白かったです(^^)