- 販売開始日: 2023/10/27
- 出版社: 光文社
- ISBN:978-4-334-10031-5
索引 ~の歴史~書物史を変えた大発明~
著者 デニス・ダンカン(著) , 小野木明恵(訳)
索引をめぐる物語は、冊子本や活版印刷の発明などの書物史とともにあり、情報処理の歴史でもある。ドイツの印刷所、啓蒙派のコーヒーハウス、小説家の居間、大学の研究室を巡り、皇帝...
索引 ~の歴史~書物史を変えた大発明~
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商品説明
索引をめぐる物語は、冊子本や活版印刷の発明などの書物史とともにあり、情報処理の歴史でもある。ドイツの印刷所、啓蒙派のコーヒーハウス、小説家の居間、大学の研究室を巡り、皇帝や法王、哲学者、首相、図書館員、プロの索引作成者たちを取材。索引が異端者を火刑から救った逸話、索引で政敵を挑発する流行なども紹介しつつ、13世紀の聖書の写本から今日の電子書籍にまで連なる道筋を描き出す。読書家垂涎の「索引」秘史!
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羊皮紙の時代のコンコーダンス
2024/10/30 23:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
田川建三の「書物としての新約聖書」には「はじめの時期に引照を作り上げた人々の努力は大変なものであったから、大いに評判されるべきだろう」(同書528頁)とあるが、まだ紙がヨーロッパに伝わった頃で羊皮紙を使っていた時代に聖書のコンコーダンスを「作り上げた人々の努力」は並大抵なものではないだろう。「読むことの歴史」には中世後期に既に聖書のコンコーダンスが存在していた事が記されているが、おそらく暗記していたウルガタの本文を暗誦しながら作成したのだろうか?ましてや「聖書や教父の著作、古代哲学、さらにはアビケンナやガザーリーのようなイスラム思想家も網羅する包括的な『目録』」(90頁)となれば今でもチベット仏教や上座部仏教の僧侶が大蔵経を暗誦しているようなものだったろうか?
写本の時代で聖書のコンコルダンスを編む事
2023/08/31 21:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
12世紀ルネサンスの頃に作成された索引が大学教育で多用された事は「読むことの歴史」に出て来る。しかし活版印刷が生まれる前で木版印刷などなかったので写本家が1冊1冊書写していた時代にラテン語聖書のコンコルダンスが生み出されていく過程が興味深い。当時の事なので写本家は聖句を暗記していたとしても、コンコルダンスを作成する時に読者が利用しやすくするには写本を元にして正確に書写しないといけない。
本文にあるようにラングトン司教が聖書の章分けしたにしても、現在使われている節は活版印刷と宗教改革の時代まで存在しないのでコンコルダンスの作成者は章の中で区切りを使っているそうだ。
普段は索引を使って本を読む事は少ないにしろ、大部の本では出て来る個所を調べる時には必要だ。