台湾のアイデンティティ 「中国」との相克の戦後史
著者 家永真幸
台湾はいかにして台湾になったのか?台湾海峡をめぐる緊張がにわかに高まっているが、台湾と中国の関係は、「敵か味方か」といった単純な構図で理解できるものではない。台湾から見た...
台湾のアイデンティティ 「中国」との相克の戦後史
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商品説明
台湾はいかにして台湾になったのか?
台湾海峡をめぐる緊張がにわかに高まっているが、台湾と中国の関係は、「敵か味方か」といった単純な構図で理解できるものではない。台湾から見た中国との「距離感」は歴史の中で時代によって大きく揺れてきた。
他方で、コロナ禍におけるデジタル担当のオードリー・タンの活躍や蔡英文大統領下での同性婚の合法化など、国際的にも存在感を発揮する台湾。こうした台湾の独自性、「台湾人」としてのアイデンティティはいかにして育まれたのか? そして複雑に錯綜した国内外の対立関係をいかに乗り越えようとしているのか?
第二次世界大戦後の国民党政権による一党支配体制、そのもとで繰り広げられた反体制運動と政府当局による弾圧――民主化以前の台湾をめぐる政治的争点を紐解きながら、冷戦期の国際情勢の変化を読み込みながら、「反中/親中」あるいは「反日/親日」という二項対立では理解できない台湾社会の複雑さに迫る。そして、台湾の成り立ちに欠かせない日本、アメリカ、中国との関係をも、「人」を起点にふんだんに描き出す。
数々の歴史的なねじれ目をほどきながら理解の深まる、スリリングな台湾現代史。
―――――――――
以下、目次
第1章 多様性を尊重する台湾
第2章 一党支配化の政治的抑圧
第3章 人権問題の争点化
第4章 大陸中国との交流拡大と民主化
第5章 アイデンティティをめぐる摩擦
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良書。
2024/01/17 13:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
台湾知識が豊富な人向け。サブタイトル通りで、中国・台湾・アメリカ・日本との関係をバランスよく新書サイズにまとめてある。
中華人民共和国と中華民国と台湾と
2024/06/03 09:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
台湾は東日本大震災の時、巨額の寄付をしてくれた、それだからと言って彼らは親日だからと簡単に言ってのけることはできないと複雑な戦後史は語ってくれる、国民党はいつかは武力で中国本土から共産党を追い出して祖国を統一しようと思っていたはずなのに今はそれは非現実的だと共産党とは仲良くしましょうといいだしている、民進党は台湾の独立を目指しているのに世論は現状維持を望んでいて共産党と武力衝突してまでの独立はのぞんでいないことを知っているので本音を隠す、「われわれは中国人ではなくて台湾人なのだ」というアイデンティティをもつ人が急激に増加する、「台湾人」である彼らにとっては日本人も中国人も侵略者には変わりないのかもしれない
純粋な台湾史の書籍です。
2024/01/06 17:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
今、注目を浴びる台湾。当書はそもそも台湾がこれまで歩んできた歴史はどのようなものかという原点に帰り、純粋な目で著された台湾史の1冊です。
どうしても「台湾は善、中国は悪」のイメージが強いですが、当書ではそういった偏見は一旦捨て去った上で、台湾は中国とどういう歴史を歩んで現在に至るのか、史実を著すのに首尾徹底しています。
台湾の歴史を詳しく学ぶ機会は中々ないと思うので、その意味からも当書は読む価値のある台湾本です。